韓国は、ITやコンテンツ産業の人材が豊富で、日本企業との地理的・文化的な近さからも採用先として検討されることが多い国です。
現地法人を作らずに韓国の人材を雇う手段として、EOR(雇用主代行)が選択肢になります。この記事では、韓国で人を雇うときの社会保険(4大保険)とEOR活用のポイントを整理します。EORの基本はEORとはをご覧ください。
結論:4大保険への加入が必要、外国人も対象
先に要点を言うと、韓国では国民年金・国民健康保険・雇用保険・産業災害補償保険(労災保険)の4大保険が施行されており、外国人労働者もこれらの適用を受けます。
雇用主と従業員が保険料を負担し、これに給与とEORの手数料が加わります。
韓国の社会保険(4大保険)
韓国の社会保険は、国民年金・国民健康保険・雇用保険・労災保険の4つで構成されます。
ここでは、それぞれの保険の負担のしかたと、雇用時に押さえておきたい注意点を順に見ていきます。
国民年金
国民年金は従業員の収入の9%を、雇用主と従業員がそれぞれ4.5%ずつ負担します。
国民健康保険
国民健康保険も労使が負担し、保険料は所得に応じて決まります。
雇用保険・労災保険
雇用保険は失業給付などの財源で、料率は事業の種類により設定されます。
労災保険は事業主が負担します。これらは給与に上乗せされる法定費用です。
4大保険の雇用主負担の概要。労災料率は業種で変動、健康保険には長期療養分を含む。 料率・上限・為替は改定/変動あり。最新は各提供元・現地の専門家でご確認ください。EORのプラットフォーム手数料はこれとは別です。
注意:外国人にも適用、最低賃金の確認も
韓国では、外国人労働者も4大保険(産業災害補償保険・国民健康保険・雇用保険・国民年金)の適用を受けます。このため、韓国人材を雇う場合は原則これらの加入が前提になります。
最低賃金は毎年改定され、2026年は時給10,320ウォンです(2025年は10,030ウォン)(為替で日本円換算は変動)。料率や基準は改定されるため、最新情報の確認が必要です。
韓国の給与相場(目安)
給与水準を国全体の水準(公的データ)と職種別の目安(民間データ)の2層に分け、レンジ(幅)で示します。
数値は経験年数・地域・企業規模・スキルで変わる目安で、断定はできません。最新は求人サイト・現地エージェント・専門家でご確認を。給与に加え前述の雇用主負担(社会保険(国民年金・健康保険・雇用保険・労災)など)がかかります。(円換算は概算:100ウォン≒11円。時点で変動)
国全体の水準(公的データ)
最低賃金は全国一律で時給₩10,320(2026年/月約₩2,156,880・約23.7万円)です(雇用労働省・最低賃金委員会。2025年は₩10,030)。フルタイムの実勢賃金はこれを上回り、業種・企業規模で差があります。
職種別の目安(民間データ)
IT・専門職は最低賃金を大きく上回ります。ソウルのソフトウェアエンジニアで年₩69,805,000前後(Payscale)、開発者平均で年₩85,775,896(SalaryExpert)。おおむね年₩6,000万〜1億(月約₩500〜830万)が目安で、大手IT・経験で上振れします。
注記・出典
総額の積み上げ方は費用シミュレーションもご覧ください。
出典一覧(媒体名・年・URL)
- 公的データ:雇用労働省・最低賃金委員会(2025年)/countryeconomy等countryeconomy.com。
- 民間データ:Payscale/SalaryExpert等のソフトウェア開発者給与(2025〜2026年)salaryexpert.com。
韓国で雇う総額の目安(給与+負担+手数料)
給与に雇用主負担(約9〜11%(4大保険の概算))+EOR手数料+為替を足すと、月の総額の目安は約81.0〜90.2万円です(下表のミドル級開発者の例)。
下表はミドル級開発者(月₩650万前後)を例にした概算で、給与水準・職種・人数・契約条件・為替で大きく変わる目安です(円換算は概算)。
| 項目 | 月額の目安(円・概算) |
|---|---|
| 給与(ミドル開発者の例) | 約71.5万円 |
| 雇用主負担(約9〜11%(4大保険の概算)) | 約6.4〜7.9万円 |
| EOR手数料(サービス・国・人数で変動) | 約3.1〜10.9万円(月$200〜700) |
| 合計の目安(レンジ) | 約81.0〜90.2万円 |
EOR手数料は主要サービスで月600ドル前後が目安(年額契約で割安/安価なサービスは月200ドル台も)。総額の積み上げ方は費用シミュレーション、内訳は費用の内訳、複数国比較は複数国のコスト比較もご覧ください。最新の料金は各提供元の公式情報でご確認を。
EORで韓国人材を雇う
ここからは、韓国でEORを利用する場合のメリット・費用イメージ・進め方を順に整理します。
EORを使うメリット
韓国でEORを使う利点は、4大保険への加入・納付や、改定の多い料率への対応を、EOR事業者に任せられる点です。
日本と似た制度もありますが細部は異なるため、現地法人を持たずに正確に運用したい場合、EORの代行価値が高くなります。
文化的な近さを活かし、少人数から始めて拠点を育てる使い方とも相性が良い国です。
費用のイメージ
費用は以下の合計で考えます。
- 給与
- 雇用主負担(4大保険の雇用主分)
- EORのプラットフォーム手数料
EORの手数料は1名月額600ドル前後が相場で、これは手数料であり給与・社会保険は別です。具体的な積み上げ方は費用シミュレーションで示しています。
EOR利用の進め方
韓国での雇用を検討するなら、韓国に対応するEORサービスを選びます。
- 対応国の確認は対応国数で選ぶEOR比較
- サービス全体の比較はEORサービス比較
現地の小話
韓国の職場で英語圏がよく解説するのが上下関係を支える敬語と「nunchi(ヌンチ)」です。nunchiは「場の空気を読む力」を指す韓国語で、英語の自己啓発書でも紹介されるほど有名な概念。
退職金制度は勤続1年以上で1年あたり1か月分の給与が支払われる仕組みで、英語のHR記事では手厚い法定給付として必ず取り上げられます。
よくある質問
韓国の4大保険とは何ですか?外国人も加入が必要ですか?
韓国の4大保険は、国民年金・国民健康保険・雇用保険・産業災害補償保険(労災保険)の4つです。外国人労働者もこれらの適用を受けるため、韓国人材を雇う場合は原則として加入が前提になります。
国民年金の保険料は誰がどれだけ負担しますか?
国民年金の保険料は従業員の収入の9%で、雇用主と従業員がそれぞれ4.5%ずつ負担します。労災保険は事業主のみが負担するなど、保険の種類によって負担のしかたが異なります。
EORを活用した場合のコストはどう考えればよいですか?
給与に加え、雇用主負担分の4大保険料と、EORのプラットフォーム手数料が発生します。EORの手数料は1名あたり月額600ドル前後が相場で、給与・社会保険は別途かかります。
韓国には退職金制度がありますか?
はい、勤続1年以上の場合、1年あたり1か月分の給与が退職金として支払われる仕組みがあります。法定の給付として定められているため、雇用時にあらかじめ考慮しておく必要があります。
まとめ
韓国では国民年金・国民健康保険・雇用保険・労災保険の4大保険への加入が必要で、外国人労働者も対象です。
国民年金は労使4.5%ずつなどの負担があります。手続きを任せるならEORが有効です。次はEORサービス比較へ進んでください。
本記事は、現地公的機関・専門家が公開する情報をもとに、当サイトの編集ポリシーに沿って作成しています。社会保険料率・最低賃金は改定されるため、最新の正確な数値は現地専門家・各提供元でご確認ください。EOR料金は手数料であり給与・社会保険は別です。情報は2026年4月27日時点のものです。
このテーマの総合ガイド国別ガイド記事を読む →
