イタリアで人材を雇うには?社会保険・TFRとEOR活用

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情報確認日:2026年4月23日

イタリアは、製造業やデザイン・ファッション、機械分野の人材が豊富な南欧の主要国です。

現地法人を作らずにイタリアの人材を雇う手段として、EOR(雇用主代行)が選択肢になります。この記事では、イタリアで人を雇うときの社会保険とEOR活用のポイントを整理します。EORの基本はEORとはをご覧ください。

結論:雇用主負担は給与の約3割、TFR(退職積立)も必要

先に要点を言うと、イタリアでは社会保険の総率が給与の約40%で、うち雇用主が約30%、従業員が約10%を負担します。

加えて、雇用主は退職積立TFRや労災保険INAILも負担します。これに給与とEORの手数料が加わります。

イタリアの社会保険と雇用主負担

ここからは、イタリアで人を雇うときに雇用主が負担する社会保険・労災・退職積立・地方税を、項目ごとに順に見ていきます。

制度が複数の機関と階層にまたがるため、以下の観点で整理します。

社会保障機構INPSへの社会保険料

イタリアの雇用主は、社会保障機構INPSに登録して社会保険料を納めます。

社会保険の総率は給与の約40%で、雇用主負担が約30%、従業員負担が約10%です(業種・企業規模・職位で変動)。

このうち大部分は年金に充てられ、残りは失業・疾病・出産などの基金に向けられます。

労災保険INAIL

労災保険INAILは職種のリスク区分により0.4〜9%程度を雇用主が負担します。リスクの高い職種ほど料率が上がるため、職務内容によって負担幅が大きく変わります。

イタリアの雇用主負担(社会保険など法定費用)給与に上乗せされる法定費用の目安。EORの手数料はこれとは別にかかります。給与に対する雇用主負担(合計 約30%)29%約30%内訳(雇用主負担分)INPS(社会保険) 29%INAIL(労災) 1%

雇用主負担はおおむね30%前後。INAILは業種で0.4〜9%。別途TFR(退職積立)がある。 料率・上限・為替は改定/変動あり。最新は各提供元・現地の専門家でご確認ください。EORのプラットフォーム手数料はこれとは別です。

注意:TFR(退職積立)と地方税

イタリア特有の制度として、雇用主は退職金にあたるTFR(Trattamento di Fine Rapporto)を毎月積み立てる必要があります。これは社会保険とは別の負担です。

また、所得税は国・州・市町村の3階層で課され、雇用主が源泉徴収します。税率の内訳は以下のとおりです。

  • 州税:1.2〜3.33%
  • 市町村税:0.1〜0.9%

労働協約(CBA)が給与・手当に強く影響する点も含め、制度が複雑なため、現地制度に沿った運用が欠かせません。

イタリアの給与相場(目安)

給与水準を国全体の水準(公的データ)職種別の目安(民間データ)の2層に分け、レンジ(幅)で示します。

数値は経験年数・地域・企業規模・スキルで変わる目安で、断定はできません。最新は求人サイト・現地エージェント・専門家でご確認を。給与に加え前述の雇用主負担(社会保険(INPS:年金・失業等)・労災(INAIL)など)がかかります。(円換算は概算:1ユーロ≒165円。時点で変動)

国全体の水準(公的データ)

イタリアは法定の最低賃金がなく、賃金は産業別の労働協約(CCNL)で定められます。フルタイムの平均年収(額面)は統計局(ISTAT)ベースで概ね€30,000前後が目安で、業種・地域(北部/南部)で差があります。

職種別の目安(民間データ)

IT・専門職は平均より高くなります。ソフトウェア開発者の年収は調査により幅が大きく、年€30,000〜50,000(月約€2,500〜4,170)が目安です(Payscale等。総額ベースの調査では€60,000超の数値もあり、定義により差)。経験・ミラノ・外資で上振れします。

注記・出典

総額の積み上げ方は費用シミュレーションもご覧ください。

出典一覧(媒体名・年・URL)

  • 公的データ:イタリアは法定最低賃金なし(産業別労働協約CCNL)/統計局(ISTAT)平均賃金。
  • 民間データ:Payscale/ERI等のソフトウェア開発者給与(2025〜2026年)payscale.com

イタリアで雇う総額の目安(給与+負担+手数料)

給与に雇用主負担(約30%)+EOR手数料+為替を足すと、月の総額の目安は約73.9〜81.6万円です(下表のミドル級開発者の例)。

下表はミドル級開発者(月€3,300前後)を例にした概算で、給与水準・職種・人数・契約条件・為替で大きく変わる目安です(円換算は概算)。

項目 月額の目安(円・概算)
給与(ミドル開発者の例) 約54.5万円
雇用主負担(約30%) 約16.3万円
EOR手数料(サービス・国・人数で変動) 約3.1〜10.9万円(月$200〜700)
合計の目安(レンジ) 約73.9〜81.6万円

EOR手数料は主要サービスで月600ドル前後が目安(年額契約で割安/安価なサービスは月200ドル台も)。総額の積み上げ方は費用シミュレーション、内訳は費用の内訳、複数国比較は複数国のコスト比較もご覧ください。最新の料金は各提供元の公式情報でご確認を。

EORでイタリア人材を雇う

ここからは、イタリアでEORを使うときのメリット・費用イメージ・進め方を順に見ていきます。複雑な現地制度をどう外部に任せるか、という観点で整理します。

EORを使うメリット

イタリアでEORを使う利点は、複雑な実務をEOR事業者に任せられる点です。具体的には以下の業務が対象になります。

  • INPS・INAILへの登録と納付
  • TFRの積立
  • 3階層の所得税の源泉徴収
  • 労働協約に沿った給与計算

制度が入り組んでいるため、現地法人を持たずに正確に運用したい場合、EORの代行価値が高くなります。

費用のイメージ

費用は「給与+雇用主負担(社会保険 約30%+INAIL+TFR)+EORのプラットフォーム手数料」の合計で考えます。

雇用主負担に加えてTFRもあるため、総額は額面給与を相応に上回ります。

EORの手数料は1名月額600ドル前後が相場で、これは手数料であり給与・社会保険は別です。具体的な積み上げ方は費用シミュレーションで示しています。

EOR利用の進め方

イタリアでの雇用を検討するなら、イタリアに対応するEORサービスを選びます。

  • 対応国の確認は対応国数で選ぶEOR比較
  • サービス全体の比較はEORサービス比較

現地の小話

イタリアで英語圏が必ず触れるのが退職金「TFR(Trattamento di Fine Rapporto)」です。毎年給与の約1/13を積み立て、退職時にまとめて支払う制度で、英語のHRガイドでは “severance accrual” として大きく扱われます。

また給与は年13〜14回払いが一般的です。8月の「Ferragosto」前後は多くの企業が長期休暇に入り、ビジネスが止まることも英語圏ではよく知られています。

よくある質問

イタリアで人を雇う場合、雇用主の社会保険負担はどのくらいですか?

社会保険の総率は給与の約40%で、うち雇用主が約30%、従業員が約10%を負担します。業種・企業規模・職位によって変動します。さらに労災保険INAILが職種のリスク区分により0.4〜9%程度加わります。

TFR(退職積立)とはどのような制度ですか?

TFR(Trattamento di Fine Rapporto)はイタリア特有の退職金制度で、毎年給与の約1/13を毎月積み立て、退職時にまとめて支払います。社会保険とは別の雇用主負担となるため、総コストを試算する際には忘れずに含める必要があります。

EORを使ってイタリアの人材を雇う場合、費用の目安はどのくらいですか?

費用は「給与+雇用主負担(社会保険 約30%+INAIL+TFR)+EORのプラットフォーム手数料」の合計で考えます。EORの手数料は1名月額600ドル前後が相場で、これは手数料であり給与・社会保険は別です。

現地法人なしでイタリアの人材を雇う場合、EORを活用するメリットは何ですか?

イタリアはINPS・INAILへの登録・納付、TFRの積立、3階層の所得税の源泉徴収、労働協約に沿った給与計算など制度が入り組んでいます。EORを使うとこれらの実務をEOR事業者に代行してもらえるため、現地法人を持たずに正確な運用が可能になります。

まとめ

イタリアでは社会保険の雇用主負担が給与の約30%で、退職積立TFRや労災INAIL、3階層の所得税もあります。労働協約の影響も大きく制度が複雑なため、運用を任せるならEORが有効です。次はEORサービス比較へ進んでください。

本記事は、PwC等の税務専門情報・現地専門事業者が公開する情報をもとに、当サイトの編集ポリシーに沿って作成しています。社会保険・労災の料率やTFRの扱いは改定・変動があるため、最新の正確な数値は現地専門家・各提供元でご確認ください。EOR料金は手数料であり給与・社会保険は別です。情報は2026年4月23日時点のものです。

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