FXでは低金利通貨を売って高金利通貨を買い、そのポジションを翌日まで持ち越すと金利差調整分であるスワップポイントが受け取れます。

ただし、ここで気をつけなくてはならないのが、スワップポイントは取引銘柄ごとに違うのはもちろん、FX業者による違いもあることです。そのため、スワップポイントは海外FX業者選びの大きなポイントになります。

今回は、以下の8社の海外FX業者のスワップポイントを徹底的に比較検証していきます。

スワップポイントで、月に5万円・10万円・20万円稼ぐ際に必要なロット数や必要証拠金も解説します。

スワップポイントで稼げる海外FX業者&銘柄比較

今回比較検証するのは、取引環境や会社の信頼性に関して申し分のない8業者です。スワップポイントは各業者によってかなり異なるので見ていきましょう。

また、稼げる銘柄もその時の相場環境によって大きく変化するので、常に最新情報の確認が必要です。

以下の表は、8業者の中でスワップ益が大きい銘柄の最新ランキングです。

（※）1ロット（10万通貨）取引した際のスワップ益。

ランキングの半数以上がトルコリラ（TRY）関連の通貨ペアで、ほかはメキシコペソ（MXM）や南アフリカランド（ZAR）が絡んできます。

数年前まではロシアルーブル（RUB）関連のスワップポイントが高かったのですが、現在では多くのFX業者でロシアルーブルは取引停止中になっており、このような結果になりました。

なお、トルコリラ（TRY）は取り扱いがないFX業者も一部あるので注意しましょう。

海外FXのメジャー通貨のスワップポイント比較

世界的に見ても取引量が多いUSD/JOYやEUR/USDといったペアのスワップポイントも、FX業者によって大きな差があります。

次はメジャー通貨のスワップポイントを比較してみましょう。

（※）1ロット（10万通貨）取引した際のスワップ益、単位は「円」。

ここでもXMやAXIORYなどの海外FX業者は、スワップポイントが高くなっているのがわかります。

海外FXのエキゾチック通貨のスワップポイント比較

○○○/MXNがおすすめの業者

資源国通貨として知られる「メキシコペソ（MXN）」も高い金利が特徴です。

（※）1ロット（10万通貨）取引した際のスワップ益。

メキシコペソ関連の銘柄では、どの業者でもユーロ（EUR）および米ドル（USD）とのペアでスワップポイントが高くなっています。

○○○/ZARがおすすめの業者

「南アフリカランド（ZAR）」は、政策金利が7〜8%台で推移している高金利通貨です。

（※）1ロット（10万通貨）取引した際のスワップ益。

南アフリカランド関連の銘柄では、ユーロ（EUR）との組み合わせでスワップポイントが高くなっていますが、AXIORYのCHF/ZARのペアのスワップポイントが頭一つ抜けています。

○○○/TRYがおすすめの業者

「トルコリラ（TRY）」は高金利通貨の代表的通貨であり、いずれも売りポジョンでプラスのスワップポイントが発生します。

（※）1ロット（10万通貨）取引した際のスワップ益。

トルコリラの場合、ユーロ（EUR）および米ドル（USD）との組み合わせでスワップポイントが高くなっているのがわかります。

なお、現在、AXIORYはトルコリラ銘柄の取り扱いを一時中止しているので注意ください。

海外FXのスワップポイントの計算方法

スワップポイントの計算方法

スワップポイントは次のように計算されます。

上の計算式で求められる1年間のスワップポイントを365日で割った数字が、各FX業者が公表しているスワップポイントです。

クロス円以外の通貨ペアを円に直す方法

各FX業者が公表しているスワップポイントを日本円に直すには、以下の公式を用います。

（※）「最小ポイント数」＝損益通貨（通貨ペアの右側）のレートの最小単位のこと。円絡みのペアの最小ポイント数は「0.001」でそれ以外の通貨ペアは「0.00001」となる。

例えば、XMでUSD/JPYのスワップポイントが「15.2」と表示されていたとします。

その場合、1ロット（10万通貨）をFX取引する際のスワップポイントを日本円に直す計算式は以下の通りです。

クロス円以外の通貨ペアの場合は、円のレートを掛け合わせるだけで日本円に直せます。

他にも、XMでEUR/USDのスワップポイントが「3.5」と表示されていたとします。

その場合、1ロット（10万通貨）取引をする際のスワップポイントを日本円に直す計算式は以下の通りです（1ドル＝130円として計算）。

業者ごとのスワップポイントが発生する時間一覧

スワップポイントは保有するポジションを翌日まで持ち越すことによって発生するものです。

ポジションを持ち越す行為をロールオーバーと呼び、ロールオーバーの時間、つまりスワップポイントが発生するタイミングは各FX業者によって微妙に異なります。

また、週末をまたいでポジションを持ち越すと、土・日分のスワップポイントは他の日にまとめられるのが一般的です。

そうした、土日のスワップポイントを含めた3日分のスワップポイントが発生する日も各FX業者によって異なり、それらの違いをまとめたのが以下の表になります。

 

せっかくプラスのスワップポイントが発生するにも関わらず、ロールオーバー前にポジションを決済してしまうと、スワップポイントは受け取れないので注意しましょう。

海外FXのスワップポイントで稼ぐ方法

月に5万円稼ぐ場合

スワップポイントは毎日発生するので、月に5万円を稼ぐには1ヶ月を30日だとして、1日に「50,000÷30≒1,666円」の利益が必要です。

例えば、XMで最もスワップポイントが高いEUR/TRYの通貨ペアでは、1ロットの売りポジション保有で、1日に3,890円のスワップポイントが発生します。

したがって、もう少し取引量を減らしても大丈夫で、XMのEUR/TRYの場合、半分の0.5ロットの取引でも１日1,945円のスワップポイントが発生して、目標金額の5万円が達成可能です。

なお、XMで0.5ロットの取引に必要な証拠金は以下の通りになります。

つまり、XMのEUR/TRYの場合、スワップポイントで月に5万円稼ぐことを目指すなら、最低でも7,955円の証拠金が必要です。

ただし、これはあくまでも最低限必要な証拠金であって、この場合ですと10pipsほどの含み損でロスカットにあってしまうので、もう少し証拠金に余裕をもたせた方がいいでしょう。

月に10万円稼ぐ場合

スワップポイントで月に10万円を稼ぐには、1ヶ月を30日だとして、1日に「100,000÷30≒3,333円」の利益が必要になります。

XMのEUR/HUFの売りポジションを保有するとしたら、1ロットの取引で3,890円のスワップポイントが発生します。

月に10万円が目標であれば、XMのEUR/TRYの場合、1ロットの取引で達成できることになります。

なお、その際の必要証拠金は以下の通りです。

この場合、耐えられる含み損は約12,000円ほどになります。

月に20万円稼ぐ場合

スワップポイントで月に10万円を稼ぐには、1ヶ月30日だとして、1日に「200,000÷30≒6,666円」の利益が必要です。

XMのEUR/TRYの売りポジションを保有するとしたら、6,000円〜7,000円のスワップポイントが発生する1.6〜1.8ロットの取引が必要な計算になります。

その際の必要証拠金は以下の通りです。

つまり、スワップポイントで月20万円を稼ぐには最低でも3万円ほどの証拠金が必要になります。

口座開設ボーナスや入金ボーナスなどのボーナスキャンペーンと最低限の入金額を合わせて2〜3万円の資金を準備して、スワップ狙いのためのポジションを保有するのもおすすめです。

海外FXのスワップポイントの確認方法

海外FX業者の公式サイトから確認

最新のスワップポイントは、各FX業者の公式サイトから確認可能です。

例えば、XM（XMTrading）では以下のように、口座タイプごとにスワップポイントや平均スプレッドなどが公表されています。

また、海外FX会社の中にはXMのように、通貨ペアや取引ロットを入力するだけで自動的にスワップポイントを計算してくれる「スワップ計算機」を提供しているところもいくつかあります。

そこからでもスワップポイントを確認できるのでチェックしてみてください。

MT4/MT5から確認

最新のスワップポイントは、取引プラットフォームのMT4/MT5からも確認できます。

手順はMT4/MT5で同じです。海外FX口座でログインして気配値で通貨ペアを表示させ、スワップポイントを確認したい通貨ペアを右クリックします。

続いて「仕様」をクリックしましょう。取引条件からスワップポイントを確認できます。

海外FXのスワップポイントで稼ぐ際の4つの注意点

証拠金は余裕をもたせる

スワップポイントで稼ぐためには、スキャルピングなどのトレードスタイルと異なり、ポジションをある程度長期に渡って保有する必要があります。

そのため、短期的な為替差益に一喜一憂しないのはもちろんのこと、望まない強制ロスカットにあわないことも重要です。

せっかくスワップ狙いで保有してたポジションが、強制ロスカットによって決済されてしまっては元も子もありません。

したがって、スワップポイント狙いの取引を行う際には、証拠金に十分余裕を持たせるようにしましょう。

レバレッジは低く設定する

トルコリラやメキシコペソに代表されるスワップポイントが高いエキゾチック通貨は、市場での流通量が少なく、時に不安定な値動きを見せるというデメリットがあります。

つまり、ちょっとしたファンダメンタルズの変化で価格の冒頭暴落が起こり得るということです。最大レバレッジでポジションを保有すると、すぐにロスカットにあうリスクがあります。

したがって、スワップポイント狙いの長期保有が目的であれば、余計な為替差損を被らないためにも、レバレッジを低く設定することをおすすめします。

最新のスワップポイントは毎日確認する

海外FXのスワップポイントは変動制です。そしてプラススワップ&マイナススワップというのは各業者ごとによっても違ってきます。

そのため、スワップポイント狙いでポジションを保有した際には、必ず毎日数字を確認するようにしましょう。

長期保有が目的ではありますが、米雇用統計などの重要指標発表後はそれまでの相場の流れが大きく変わることもあります。

場合によっては、早めの決済が必要になることもあるので注意が必要です。

スワップだけの出金ができない業者に注意する

国内FX業者の中には、貯まったスワップポイントのみを出金できるとこがありますが、海外FX業者の場合はスワップポイントだけの出入金はできません。

海外FX業者の場合、スワップポイントを出金するためには、ポジションごと決済しなくてはならないので注意しましょう。

海外FXのスワップポイント比較 まとめ

ここまで海外FXのスワップポイントについて詳しく見てきました。スワップポイントで稼げる海外FX業者や銘柄がおわかりいただけたかと思います。

また、海外FXトレーダーにとってスワップポイント狙いのFX取引が、有効なトレード手法であることもおわかりいただけたはずです。FXは為替差益以外でも稼げます。

ぜひ、ここであげた海外FX業者ならびに銘柄を選択して、スワップポイント狙いのトレードを始めてみましょう。