XMは日本人トレーダーから高い人気を誇る海外FX業者ですが、メリットだけで判断はしないようにしましょう。実際の利用者からは「思っていたより取引コストが高かった」「出金時に予想外の手数料がかかった」といった声も聞かれます。
この記事では、XMを実際に使用して分かった主要なデメリットと、それぞれに対する具体的な対策方法を詳しく解説します。適切な知識と対策を身につけることでXMの長所を最大限に活用し、短所による損失を最小限に抑えられるでしょう。
XMのデメリットは本当に多い?
XMについて「デメリットが多い」という評価を目にすることがありますが、これは必ずしも正確な表現ではありません。実際のところ、XMのデメリットとされる点の多くは、利用者の取引スタイルや期待値、そして事前の理解不足によって生まれているケースが大部分を占めています。
海外FX業者の口コミサイトやSNSで見られるネガティブな意見を分析すると、以下のような共通した傾向が見えてきます。
よくあるネガティブな口コミの背景
・出金ルールやボーナス消滅の仕組みを理解せずに口座開設したケース
・他社との比較検討を十分にせず期待値とのギャップを感じたケース
・取引量や取引頻度とXMの特徴がマッチしていなかったケース
とはいえ、これらの「デメリット」が万人に当てはまるわけではありません。例えば、中長期投資を中心とするトレーダーにとってスプレッドの広さはそれほど重要な要素ではありませんし、ボーナスを活用した取引を好む投資家にとってはXMの特典はむしろ大きなメリットとなります。

相性が合うかどうかがXMを使う際のポイント!
つまり、XMのデメリットを正しく評価するためには「自分の取引スタイルにとって本当に致命的な問題なのか」という視点での判断が必要です。次の章では、具体的なデメリットとその内容について詳しく見ていきましょう。
XMのデメリット7選
XMには、以下のような7つのデメリットがあります。
XMのデメリット7選
・【デメリット2】出金に手数料がかかる場合がある
・【デメリット3】ボーナスが出金できない
・【デメリット4】サーバーが混雑しやすい時間帯がある
・【デメリット5】電話サポートがない
・【デメリット6】日本時間でのサーバー管理がされていない
・【デメリット7】口座によってはボーナスが利用できない
1. スプレッドが広め
XMのスタンダード口座における最大のデメリットは、他の海外FX業者と比較してスプレッドが広めに設定されていることです。これは特に短期取引を中心とするトレーダーにとって、直接的な取引コストの増加につながる重要な問題となります。
XMと他の海外FX業者の平均スプレッドを見てみましょう。
通貨ペア | XM平均スプレッド | 他社平均 | スプレッドの差 |
---|---|---|---|
USDJPY | 1.6pips | 1.2pips | +0.4pips |
EURUSD | 1.7pips | 1.4pips | +0.3pips |
GBPJPY | 3.5pips | 2.8pips | +0.7pips |
AUDUSD | 1.8pips | 1.5pips | +0.3pips |
EURJPY | 2.3pips | 1.9pips | +0.4pips |
この差は小さく感じられるかもしれませんが、取引回数が増えるほど影響は大きくなります。例えば、USDJPYで1日10回取引を行うスキャルピングトレーダーの場合、0.4pipsの差でも月間で約80pipsと、相当な差となります。
長期で運用したらどうなるかを比較してみよう!
スプレッドが広い理由として、XMが提供する豊富なボーナスやサポート体制の維持コストが関係しています。また、NDD方式を採用しているため、マーケットメーカーからの手数料も含まれていることも要因の1つです。
特に影響を受けやすい取引スタイルは、以下のとおりです。
影響を受けやすい取引スタイル
・EA(自動売買システム)を使った高頻度取引
【デメリット2】出金に手数料がかかる場合がある
XMでは出金方法や金額によって手数料が発生するため、資金管理の際に注意が必要です。特に初心者の方は、この手数料体系を理解せずに口座開設し、後から予想外のコストに驚くケースが少なくありません。
XMのおもな出金手数料
・クレジットカード:手数料無料(ただし入金額まで)
・bitwallet:手数料無料(ただし為替手数料は別途)
・STICPAY:手数料無料(ただし為替手数料は別途)
この手数料体系で特に問題となるのは、少額出金を頻繁に行う場合です。例えば、1万円を月に2回出金する場合、年間で6万円もの手数料がかかってしまいます。これは決して無視できない金額ではないでしょうか。
手数料も取引コストとして計算しておくべき!
また、クレジットカードへの出金は入金額までしか対応していないため、利益分については必ず銀行送金やオンラインウォレットを利用しなければなりません。この仕組みを理解していないと、出金時に困惑することになります。
XM利用者のよくある不満
・クレジットカードで全額出金できると思っていた
・手数料のことを考えずに頻繁に出金していた
これらの問題は、事前の理解しておき適切な出金計画を立てることで回避できます。
【デメリット3】ボーナスが出金できない
XMの代表的な特徴は、豊富なボーナスです。しかし、このボーナスは現金として出金できません。この仕組みを正しく理解していないと、期待していた利益を得られない可能性があります。
XMのボーナスの仕組み
・ボーナス自体は出金不可だが、ボーナスを使った取引の利益は出金可能
・出金時に出金額の比率に応じてボーナスが消滅
・資金移動時もボーナス消滅の対象となる場合がある
例えば、口座残高が10万円、ボーナスが5万円の状態で5万円を出金したとしましょう。この場合、出金比率は50%となり、ボーナスも50%(2.5万円分)が消滅してしまいます。
別の口座に資金移動するときも同じようにボーナスが消滅するから注意!
この仕組みは海外FX業者では一般的なものですが、国内FX業者に慣れている方にはわかりにくい部分でもあります。ボーナスの恩恵を最大限に活用するためには、出金計画を慎重に立てることが重要です。
【デメリット4】サーバーが混雑しやすい時間帯がある
XMは世界中に多くの利用者を抱えているため、特定の時間帯にサーバーへのアクセスが集中し、取引環境に影響が出ることがあります。これは人気業者ゆえの課題ともいえますが、トレーダーにとっては大きな問題です。
サーバーが混雑しやすい時間帯
・各国中央銀行の政策金利発表時
・市場のオープンやクローズの時間帯
サーバーが混雑すると、以下のような影響が出ます。
サーバー混雑時の影響
・約定拒否の可能性がある
・チャートがフリーズする可能性がある
※スリッページとは、注文を出した価格と実際に約定した価格に差が生じること。
特に指標発表時の急激な価格変動を狙ったトレードや、EA(自動売買)を使用している場合は、想定していた取引ができない可能性があります。また、ポジションを保有中に混雑が発生した場合、決済注文が通りにくくなるリスクもあるでしょう。

リスクの高まる時間帯は取引を避けるのも1つ!
ただし、これらの問題は通常の時間帯にはほとんど発生せず、XMの通常の取引環境は安定しています。
【デメリット5】電話サポートがない
XMでは充実した日本語サポートを提供していますが、電話での対応は基本的に行っていません。急いで問題を解決したい方や、複雑な内容を直接相談したい方にとってはデメリットとなる場合があります。
XMで利用可能なサポート
・メール
・LINE
・ヘルプセンター
電話サポートがないことで生じる具体的な不便さは、以下のとおりです。
電話サポートがないことによる影響
・複雑な内容の説明に時間がかかる
・口頭での詳細な相談ができない
・文字でのやり取りが苦手な方には不便
・取引中のトラブル時に迅速な解決が困難
特に取引中にシステムトラブルが発生した場合や、急いで口座の状況を確認したい場合などは、電話で直接話せる方が安心感があります。また、初心者の方にとっては、わからないことを気軽に質問できる電話サポートがあると心強いものです。
電話窓口はないけど事前にメールなどで連絡しておけばコールバックはしてくれる!
ただし、XMのライブチャットは非常に充実しており、日本語での対応も迅速です。多くの問題はチャットで十分に解決できるため、電話サポートの不在が致命的な問題となるケースは限定的です。
実際の利用者の声として「最初は電話がないことに不安を感じたが、チャットの対応が良いので問題なかった」という意見も多く聞かれます。
【デメリット6】日本時間でのサーバー管理がされていない
XMのサーバー時間は東欧時間(GMT+2/+3)で管理されており、日本時間との時差があります。
日本時間との時差が影響する場面
・スワップポイント付与のタイミング
・取引時間の計算
特に中長期取引やスワップ狙いの投資家には、時間管理が複雑になる要因です。
MT4/MT5にカスタムインジケーターを導入すればチャートに日本時間を表示できる!
【デメリット7】口座によってはボーナスが利用できない
XMのKIWAMI口座とゼロ口座では、ボーナスやロイヤルティプログラムの対象外となります。
KIWAMI口座・ゼロ口座の制限
・XMポイントが付与されない
ボーナスや特典を重視する場合は、スタンダード口座を選択する必要があります。
XMのボーナスを最大限活用するならスタンダード口座がおすすめ!
デメリットは回避できる|対処法まとめ
XMのいくつかのデメリットは、以下のように対処できます。
XMのデメリットへの対処法
・出金手数料が気になる→まとめて出金する
・ボーナス消滅のリスクがある→出金前に口座残高を調整する
・サーバーの遅延がある→混雑する時間帯のエントリーを避ける
・電話サポートがない→チャットを活用する
・一部の口座でボーナスがもらえない→複数口座を使い分ける

大体のデメリットは解消できる!
スプレッドが広い→KIWAMI口座・ゼロ口座で取引する
スプレッドの広さが気になる場合は、XMのKIWAMI口座・ゼロ口座の利用を検討しましょう。ただし、取引手数料がかかり総合コストの高いゼロ口座よりも、KIWAMI口座をおすすめします。
KIWAMI口座の特徴
・主要通貨ペアでスワップフリー(スワップポイントが発生しない)
・入金ボーナス対象外だが口座開設ボーナスは付与
ゼロ口座の特徴
・1ロットあたり往復10ドルの手数料
短期取引を中心とするトレーダーには、スタンダード口座よりもKIWAMI口座が有利になります。
スタンダード口座のボーナスでスプレッド分を補完できる可能性もあるので使い比べてみよう!
出金手数料が気になる→まとめて出金する
出金手数料を抑えるには、出金回数を減らすことが効果的です。
効率的な出金方法
・まとめて出金して回数を減らす
・クレジットカードへの出金も活用(入金額まで)
計画的な資金管理により、無駄な手数料を削減できます。
出金ルールを決めておくのがコツ!
ボーナス消滅のリスクがある→出金前に口座残高を調整する
ボーナス消滅を防ぐには、出金前の準備が重要です。
ボーナス消滅への対策
・必要に応じて他の口座へ資金移動
・ボーナス消滅のルールを事前に確認
適切な管理により、ボーナスを最大限活用できます。
ボーナスの管理方法にもルールを定めておくとよさそうだね!
サーバーの遅延がある→混雑する時間帯のエントリーを避ける
サーバー混雑による影響を最小限に抑える方法は、以下のとおりです。
サーバー遅延への対策
・指値注文・逆指値注文の活用する
・余裕のある損切り設定を心がける
・ポジション保有中の指標発表は事前決済を検討する
事前の対策により、不利な約定を回避できます。

利益よりもリスクを抑えることを優先!
電話サポートがない→チャットを活用する
電話サポートの窓口がない分、他の方法を効率的に活用しましょう。特に、ライブチャットは対応時間が決まっているものの、即座に返信をもらえるのでおすすめです。もちろん、日本語サポートに対応しているので安心して利用できます。
適切な方法を選択することで、迅速な問題解決が可能です。
困ったことがあればまずはチャット!スムーズに問題を解決できる!
一部の口座でボーナスがもらえない→複数口座を使い分ける
XMのKIWAMI口座やゼロ口座では、ボーナスがもらえません。8つまで口座を開設できるため、目的に応じて使い分けましょう。
複数口座の使い分けの例
KIWAMI口座:短期取引・コスト重視用
マイクロ口座:少額取引・練習用
それぞれの口座の特徴を活かすことで、デメリットを補完できます。
XM以外の選択肢も視野に入れるべき?
XMが自分の取引スタイルに合わない場合は、他の業者も検討してみましょう。
<目的別のおすすめ業者>
重視項目 | おすすめ業者 | 特徴 |
---|---|---|
スプレッドの狭さ | ThreeTrader | 業界最狭水準のスプレッド |
ボーナスの充実 | FXGT | 豊富なボーナスキャンペーン |
安全性・信頼性 | AXIORY | 厳格な規制・分別管理 |
取引環境 | BigBoss | 高い約定力・安定性 |
ただし、総合的な使いやすさやサポート体制を考慮すると、XMは他の業者と比較して魅力的な選択肢です。また、日本ではXMが海外FX業者のなかで一番利用者が多く、安心して利用できます。
【迷ったらこれ】XMが向いている人・向いていない人
自分にXMが適しているかを判断するために、以下のように指標をまとめました。
XMが向いている人
・中長期取引がメインの方
・多様な取引ツールを使いたい方
・安定したサポートを求める方
・複数口座を使い分けたい方
XMが向いていない人
・出金頻度が高い方
・電話サポートを重視する方
・ボーナスより純粋な取引コストを重視する方
XMの特徴を最大限に活かせるのは、ボーナスを活用した中長期の取引を中心とする投資家です。豊富な口座開設ボーナスや入金ボーナスを証拠金として活用し、リスクを抑えながら取引できる点は大きなメリットとなります。
特に初心者の方にとって豊富なボーナスは心強い!
一方で、秒単位の超短期スキャルピング取引がメインのトレーダーにとっては、スプレッドの広さが累積的なコスト増加につながるため、他の業者のほうが適している可能性があります。ただし、5分足を使ったスキャルピングやデイトレードであれば、XMでも十分に対応可能です。また、利益を小まめに出金したい方は、出金手数料の負担が大きくなることも考慮すべき点です。
秒単位などの超短期でない限り、XMはどんな取引にも使える!
自分の取引頻度や保有期間、重視するポイントを明確にして、XMの特徴と照らし合わせてみましょう。迷った場合は、まずデモ口座で取引環境を体験し、その後少額のリアル取引で相性を確認することをおすすめします。
XMのデメリットと対策 まとめ
XMのデメリットを正しく理解することで、無駄なストレスや損失を回避できます。これらの弱点が「自分にとって致命的か」を判断しましょう。多くのデメリットは適切な対策により軽減・回避が可能であり、XMの豊富なメリットを活かせる場面も多くあります。
不安な方は、まずデモ口座で実際の取引環境を体験してから本格運用を始めることをおすすめします。適切な準備と理解があれば、XMは使いやすいFX業者として活用できるでしょう。