フィリピンで人材を雇うには?社会保険3制度とEOR活用

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情報確認日:2026年6月10日

フィリピンは、英語が通じる人材が多く、オフショア開発やバックオフィス業務の拠点として日本企業に活用されてきた国です。

現地法人を作らずにフィリピンの人材を雇う手段として、EOR(雇用主代行)が選択肢になります。この記事では、フィリピンで人を雇うときの社会保険・コスト・雇用のポイントを、EOR活用の観点で整理します。EORの基本はEORとはをご覧ください。

結論:3つの社会保険への加入が義務、EORが代行できる

フィリピンでは、SSS・PhilHealth・Pag-IBIGという3つの社会保険への加入が雇用主に義務づけられています。

これらの手続きと給与計算は複雑なため、現地法人なしで雇うならEORが代行できる手段になります。

フィリピンの社会保険(3制度)

フィリピンには雇用主が加入させるべき法定の社会保険があり、ここではその全体像を制度ごとに整理します。

以下では、3制度の概要、料率改定のしくみ、未払い時の罰則という観点で順に見ていきます。

フィリピンの雇用主負担(社会保険など法定費用)給与に上乗せされる法定費用の目安。EORの手数料はこれとは別にかかります。給与に対する雇用主負担(合計 約12%)9.5%約12%内訳(雇用主負担分)SSS(社会保障) 9.5%PhilHealth(医療) 1.5%Pag-IBIG(住宅) 1%

SSS・PhilHealth・Pag-IBIGの雇用主負担の概要。料率は改定があり上限額の設定もある。 料率・上限・為替は改定/変動あり。最新は各提供元・現地の専門家でご確認ください。EORのプラットフォーム手数料はこれとは別です。

3つの法定社会保険(SSS・PhilHealth・Pag-IBIG)

フィリピンの代表的な法定社会保険は次の3つです。

  • SSS(年金・雇用・出産に関する社会保障)
  • PhilHealth(健康保険)
  • Pag-IBIG(HDMF、住宅開発相互基金)

雇用主は従業員をこれら3制度に加入させる義務を負い、雇用主と従業員が保険料を負担します。

SSSの料率と標準報酬

SSSについては、SSS通達によりSS負担料率が15%に引き上げられ、標準報酬月額(MSC)に下限・上限が設定されています。

料率や標準報酬は毎年改定され、負担が徐々に増している点に注意が必要です。

注意:保険料の未払いには罰則

会社がこれらの社会保障制度の掛け金を支払わない場合、支払い開始までの遅延利息のほか、罰金や会社代表者が処罰される可能性もあるとされます。

制度が複雑で改定も多いため、現地の制度に精通した体制で運用することが重要です。EORを使えば、この加入・納付の手続きをEOR事業者が代行します。

フィリピンの給与相場(目安)

給与水準を国全体の水準(公的データ)職種別の目安(民間データ)の2層に分け、レンジ(幅)で示します。

数値は経験年数・地域・企業規模・スキルで変わる目安で、断定はできません。最新は求人サイト・現地エージェント・専門家でご確認を。給与に加え前述の雇用主負担(社会保険(SSS/PhilHealth/Pag-IBIG)など)がかかります。(円換算は概算:1米ドル≒155円、1ユーロ≒165円、1英ポンド≒195円、1ズロチ≒41円、1ルピー≒1.9円、1ペソ≒2.8円。時点で変動)

国全体の水準(公的データ)

最低賃金は地域別に定められ、首都圏(NCR/メトロ・マニラ)の非農業で日₱695(2025年7月18日〜)です(月換算で概ね₱15,000前後・約270米ドル/約4.2万円。労働雇用省・賃金委員会)。地域や産業で水準は異なります。

職種別の目安(民間データ)

IT・BPO・専門職は最低賃金より大幅に高くなります。フィリピン統計局(PSA)はソフトウェア開発者の月給を約₱60,000(約1,100米ドル、2022年時点)としています。民間の求人調査では、メトロ・マニラのソフトウェアエンジニアで月₱45,000〜110,000(約800〜1,960米ドル)、シニアや外資・リモート案件で₱140,000前後に達する例もあります(目安)。

注記・出典

総額の積み上げ方は費用シミュレーションもご覧ください。

出典一覧(媒体名・年・URL)

  • 公的データ:フィリピン労働雇用省(DOLE)・地域賃金委員会(NCR最低賃金、2025年)/フィリピン統計局(PSA)。Philippine News Agencypna.gov.ph
  • 民間データ:Payscale/Glassdoor等のソフトウェア開発者給与調査(2025〜2026年)payscale.com

フィリピンで雇う総額の目安(給与+負担+手数料)

給与に雇用主負担(約10〜12%)+EOR手数料+為替を足すと、月の総額の目安は約21.6〜29.7万円です(下表のミドル級開発者の例)。

下表はミドル級開発者(月₱60,000前後(PSA))を例にした概算で、給与水準・職種・人数・契約条件・為替で大きく変わる目安です(円換算は概算)。

項目 月額の目安(円・概算)
給与(ミドル開発者の例) 約16.8万円
雇用主負担(約10〜12%) 約1.7〜2.0万円
EOR手数料(サービス・国・人数で変動) 約3.1〜10.9万円(月$200〜700)
合計の目安(レンジ) 約21.6〜29.7万円

EOR手数料は主要サービスで月600ドル前後が目安(年額契約で割安/安価なサービスは月200ドル台も)。総額の積み上げ方は費用シミュレーション、内訳は費用の内訳、複数国比較は複数国のコスト比較もご覧ください。最新の料金は各提供元の公式情報でご確認を。

EORでフィリピン人材を雇う

現地法人を作らずにフィリピンの人材を雇うなら、EORの活用が現実的な選択肢になります。ここでは、EORを使うメリット、費用のイメージ、実際に利用を進める手順を順に見ていきます。

EORを使うメリット

フィリピンでEORを使う利点は、3つの社会保険への加入や、改定の多い料率・標準報酬への対応を、EOR事業者に任せられる点です。

給与計算には次のような多くの要素が絡みます。

  • 残業・休日・祝日・深夜勤務の割増
  • 各種手当
  • 社会保険・税金の控除

現地の制度に詳しくない企業ほど、EORの代行価値が大きくなります。

費用のイメージ

費用は「給与+雇用主負担の社会保険+EORのプラットフォーム手数料」の合計で考えます。

EORの手数料は1名月額600ドル前後が相場で、これは手数料であり給与・社会保険は別です。具体的な積み上げ方は費用シミュレーションで示しています。

EOR利用の進め方

フィリピンでの雇用を検討するなら、フィリピンに対応するEORサービスを選びます。

  • 対応国の確認は対応国数で選ぶEOR比較
  • サービス全体の比較はEORサービス比較

現地の小話

フィリピンでは「13th month pay」が法律で義務づけられており、年間基本給の12分の1を12月までに支給する決まりです。英語圏のHR記事では超有名な制度で、日本の「賞与は任意」という感覚とは正反対で、これは恩恵ではなく権利です。

さらにクリスマス文化が濃く、9月から街にキャロルが流れる「ber months(語尾がberの月)」という英語の俗称もあるほど、年末の支給は生活に組み込まれています。

よくある質問

フィリピンで雇用する場合、加入が義務づけられている社会保険はどれですか?

SSS(年金・雇用・出産に関する社会保障)、PhilHealth(健康保険)、Pag-IBIG(住宅開発相互基金)の3つへの加入が雇用主に義務づけられています。保険料は雇用主と従業員の双方が負担します。料率は毎年改定されるため、最新情報の確認が必要です。

社会保険料を支払わなかった場合、どのようなリスクがありますか?

支払い開始までの遅延利息に加え、罰金が科される可能性があります。さらに会社代表者が処罰される可能性もあるとされています。制度が複雑で改定も多いため、現地の制度に精通した体制で運用することが重要です。

EORを使う場合の費用はどのように考えればよいですか?

費用は「給与+雇用主負担の社会保険+EORのプラットフォーム手数料」の合計で考えます。EORの手数料は1名月額600ドル前後が相場で、これは手数料であり給与・社会保険は別です。

フィリピン特有の法定給付として「13th month pay」とは何ですか?

フィリピンでは年間基本給の12分の1を12月までに支給することが法律で義務づけられており、「13th month pay」と呼ばれています。これは任意の賞与ではなく従業員の権利として定められた制度です。

まとめ

フィリピンではSSS・PhilHealth・Pag-IBIGの3つの社会保険への加入が雇用主に義務づけられ、料率の改定も多い国です。現地法人なしで雇い、複雑な手続きを任せるならEORが有効です。次はEORサービス比較へ進んでください。

本記事は、現地専門家・調査機関が公開する情報をもとに、当サイトの編集ポリシーに沿って作成しています。社会保険料率・標準報酬は毎年改定されるため、最新の正確な数値は現地専門家・各提供元でご確認ください。EOR料金は手数料であり給与・社会保険は別です。情報は2026年6月10日時点のものです。

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