・高金利通貨でコツコツと複利運用で稼ぎたい方
・トルコリラ円で長期積立した場合のリアルな運用実績を知りたい方
本記事のテーマ
初心者でも “毎月100万円が勝手に貯まる” FXの運用手口とは
<スキャル歴12年の専業_億トレーダーがお届け>
高金利通貨でのスワップ狙いの長期投資は、以前からあるベーシックな投資手法です。
スキャルピングを戦場とする筆者にとっては少し生温い投資手法だと思っていたのですが、現在のトルコリラの状況は、政策金利50%という状況も魅力で、ファンダメンタルズを含め、スワップポイントを活かした中長期的な運用に適していると判断しました。
高金利通貨のメリットを活かし、毎月100万円のスワップ収入から始め、5年後に1億円の利益を得るという目標に向かうまでの投資戦略を公開します。
スキャルパーの私がトルコリラ円の長期投資を始めた理由
5年後に1億円の利益を目指した中長期スワップ投資
私がトルコリラ円での長期投資を始めた理由は、やはり金利です。年利50.0%の高金利通貨で毎日のスワップポイントを積み重ねながら複利運用すれば「5年後に1億円になる計算」ができました。
この高金利状態がいつまでも続くとは思っていませんが、トルコリラ円が相場的にも長期投資に適した通貨だと判断して、総額1,500万円を元手に複利で1億円の利益を目指しています。
わざわざ公開することで「握力」を高めたいw
スキャルピングとは違う「心に余裕を持った資産運用」
私自身は長年スキャルピングで利益を積み上げてきたタイプです。しかし、スキャルの技術が上がってコンスタントに利益を上げられるようになったものの、年齢と共に、集中力が必要なスキャルピングに疲れを覚え、長くはトレードできないようになってきました。
スキャルを続けたことで、現時点で2億円近い資産を作ることができましたが、家庭を持つ40代後半の父親としては、余裕を持った運用でさらなる資産を形成したいと考えるようになりました。
パソコンをにらみ続ける生活は長くは続かない‥
FX(外貨投資)の隠れた魅力
もちろん、トルコリラ円の投資にはリスクがあります。トルコの経済や政治情勢の変動、そしてハイパーインフレが今後もトルコリラに影響する可能性もあります。しかし、現地の方々にとって、自国通貨の下落や長期にわたる異常なインフレは生活そのものに影響しており、私たち投資家以上に大きな課題となっています。
幸いにして私たちは、直接的にハイパーインフレの影響などを受けることなく、高金利通貨の「メリットだけ」を受けることができます。これは「FXの隠れた魅力」の一つだと私は考えます。この投資環境に感謝しつつ、リスクをしっかりと認識しながら、長期的なリターンを期待し、トルコリラ円での長期投資を始めました。
「金利50%」というボーナスタイムを見逃すのはもったいない
トルコリラ円の運用状況を公開
トルコリラ円の長期投資は国内FXの外為どっとコム社の2つの口座を使って運用しています。
①積立口座:スワップ収益を自動買付できる積立専用の口座『らくつむ』
②一括口座:一般のFX口座『外貨ネクスト』
トルコリラの金利が上昇した2023年の9月からコツコツと積立を始め、2024年の10月に一括での追加投資を行ない、今後は自動買付による発注のみで、基本的にはノータッチで静観する方針でいます。
現在の運用状況
<らくつむ> | 積立口座一括口座<外貨ネクスト> | 合計 | |
---|---|---|---|
運用資産(入金額) | 860万円 | 640万円 | 1,500万円 |
保有トルコリラ円 | 約4,500 Lot | 4,500 Lot | 約9,000 Lot |
投資スタイル | 積立投資 (2023年9月28日開始) | 一括投資 (2024年10月9日実行) | ー |
平均取得単価 | 4.807円 | 4.335円 | |
レバレッジ | 3倍 (買付時の設定) | 3倍 (初回購入時に調整) | ー |
ロスカットライン | 維持率 30% | 維持率 100% | ー |
獲得スワップ(1日) | 約19,000円/日 | 18,000円/日 | 約37,000円/日 |
獲得スワップ(1ヶ月) | 約57万円/月 | 54万円/月 | 約111万円 |
資産合計 | 12,064,254円 | 6,400,000円 | |
スワップ評価 | 0円 | 234,000円 | |
(為替差益) | スポット評価-1,957,422円 | 218,000円 | |
有効評価額 | 10,001,312円 | 6,800,046円 | 16,805,260円 |
2024年10月23日現在
積立口座<らくつむ>の運用状況
<積立口座>運用状況TOP
<積立口座>口座状況
<積立口座>買付状況 詳細
<積立口座>スワップカレンダー
・毎日10,000円<レバ3倍>を自動買付 ※開始当初は3万円/日で積立
・スワップ収益の全額を翌営業日にレバ3倍で再投資
・維持率が100%を下回った場合は一括口座から資金を振替(予定)
積立開始時の価格は5.3円付近で、それ以来ずっと下落トレンド‥
スポット損益が-200万円でも、長期運用のおかげでスワップ損益が+340万円!
一括口座<外貨ネクスト>の運用状況
<一括口座>口座紹介
<一括口座>ポジション一覧
・4.3円付近で実効レバ3倍で一括買付後は放置
・スワップ収益は再投資しない(複利効果は求めない)
・余裕資金は積立口座へ振替(実効レバ3.00以下の範囲で)
ロスカットには警戒しつつ、スワップの蓄積のみを期待してます
「インフレ解消&リラ高」がゆっくりと進んで、高金利状態ができるだけ長く続くことが理想
運用口座を2つに分けた理由
リスク分散&複利運用がメリットの積立投資
2023年9月から積立投資を始めました。当初は「5円を割ることはない」という考えのもとで買い続けましたが、1年後には4.1円付近まで下落する結果になりました。
ただ、約25%も下落しながら、ロスカットされずに保有できているのは、「ドルコスト平均法」と「高金利通貨」の2つのメリットを享受できたからです。
完全な下落局面ながらコツコツと買い増すスタイルであったことで「高値づかみ」のリスクを回避し、スワップポイントの効果も相まって、損失を補う形で成果を生みました。1年後にはスポット評価(為替差損)はマイナスながらもスワップ評価の大きな利益があることで現状ではプラスになっています。
もし当初から一括投資をしてたらすぐにロスカットされてた‥
初月から大きなスワップ収益を産む一括投資
相場感を読み違えた私は「積立投資の強み」に救われる結果となりましたが、いよいよ4.1円付近まで下落した段階で一括投資を検討しました。
トルコリラ円が4円台にある間は「買い」という方針を持っているので、4円台前半であれば、まとまった額を買い入れる一括投資も妥当だと考えました。
今後ロスカットさえ受けなければ、この価格帯での一括投資は日々のスワップ収益を倍増させてくれるポジションとなってくれます。
現在の金利では一括口座のスワップ収益は毎月+54万円
2つの口座で資金を動かしてリスク管理
積立投資を行う口座<らくつむ>ではスワップポイントを再投資して、一括投資をした口座<外貨ネクスト>ではスワップは再投資せずに貯め続けるという役割分けをしています。
その主な理由は、一括投資のリスクをヘッジするためです。今後さらに下落トレンドが継続した場合にロスカットのリスクが高まるのは「ロスカット水準が高い(100%)一括口座」となるため、日々のスワップポイントを資金に充てて維持率を高めていく狙いです。
約定時のレートだと2円台に突入するとロスカットされる想定です。※下記画像の「ロスカット発動レート」部分
<一括口座のロスカットシミュレーション>
スワップが貯まるごとにロスカットまでの値幅は遠のく!
2つの口座で資金を動かしてリスク管理
2つの口座を持つもう1つのメリットは、両口座間で振替をして投資戦略を調整できる点です。
らくつむはロスカットラインが低い(30%)ものの、維持率が100%以下になるとスワップポイントでの買付(再投資)ができなくなるため、下落時にも維持率100%以上を保つための資産管理が重要になります。この点をカバーするため口座間での振替機能を活用し、下落局面においても長期的な複利運用を続けていけます。
その他にも、もし近い将来に価格が大きく下落した場合は、利益の出ている積立口座から一括口座に資金を振替してロスカットリスクを避けることができます。また、もし数年後に「買い時だ」と判断する相場が訪れた場合は、一括口座に貯まったスワップ利益を積立口座に振替し、買付額を増していくなどの調整をすることができると考えます。
積立を続けるためにも「再投資をしない口座」の役割が大きい
先々の相場を読むことはできませんが、それぞれの相場状況に応じて「資金移動を活用したリバランスを取れる」ということは、資産管理の柔軟性が高まり、長期投資になるほどに収益性(もしくはリスク)への影響も高まると考えています。
運用シミュレーション
積立口座のシミュレーション
今後も「毎日1万円の買付&スワップポイント再投資」を継続した場合のシミュレーションが下記のグラフです。現在の評価額 約1,000万円から5年弱が経った場合のシミュレーションとなります。
政策金利が今後も50%を続けるのは非現実な数字ですが
一括口座のシミュレーション
4500Lotのトルコリラ円を保有し続けた場合の年利ごとのシミュレーションが下記の表です(スワップは再投資せず)。現在の政策金利50%で得れるスワップポイントと政策金利の平均が25%となった場合の想定です。
政策金利が50%の場合(1Lotあたり4円/日=年利65%)
運用期間 | 1ヶ月 | 6ヶ月 | 1年 | 3年 | 5年 |
スワップ合計 | 54万円 | 324万円 | 657万円 | 1,971万円 | 3,285万円 |
利回り | 5.4% | 32.4% | 65.7% | 197.1% | 328.5% |
政策金利が25%の場合(1Lotあたり2円/日=年利33%)
運用期間 | 1ヶ月 | 6ヶ月 | 1年 | 3年 | 5年 |
スワップ合計 | 27万円 | 162万円 | 328万円 | 985万円 | 1642万円 |
利回り | 2.7% | 16.2% | 32.8% | 98.5% | 164.2% |
今後5年間の政策金利の平均が25%なら現実的な数字かも
2つの口座を合算した5年後のシミュレーション
スワップ収益の皮算用
積立口座のスワップ収益の幅:2,400万円〜4,800万円
一括口座のスワップ収益の幅:1,642万円〜3,285万円
5年後のスワップ収益予想 計4,042万円〜8,085万円
スポット収益(為替差益)の皮算用
積立口座のスワップ収益を再投資し続けた場合、積立口座でのトルコリラ円の買付残高は現在の3〜9倍となることが想定されるため、トルコリラ円の価格が上昇した場合はスポット収益(為替差益)が相当額になる計算になります。
<トルコリラ円の週足チャート>
参考:外為どっとコム トルコリラ/円(TRY/JPY)週足チャート
週足で見ると、8〜10円付近への半値戻しは十分に期待できる
<トルコリラ円の月足チャート>
月足チャートで見た場合、上値の余地は青天井w
つまり、収益予想の下限はロスカットによる入金額1,500万円の全額損失で、上限については「予測できない」という計算になりました!
5年後のスポット収益予想 計-1,500万円〜数億円?
高金利通貨を持つ投資家にありがちな幻想シミュレーションでした😃
ただ、2円台に割り込みさえしなければ利益が見込めるので、長期のバイナリーオプションとして考えれば、十分に収益期待の高いギャンブルだと思っています。
私が「トルコリラ円は底打ちした」と考える理由
トルコリラが10年間下落し続けた3つの要因
①エルドアン大統領の「低金利政策への固執」:2014年に就任したエルドアン大統領は、「金利は悪の母」という独自の考えを持ち、高インフレにもかかわらず金利引き上げを拒否。通常、インフレが進行すると金利を引き上げて通貨価値を安定させるが、低金利を維持し続けたことでトルコ経済にダメージを与えました。
②急上昇するインフレと通貨の下落:エルドアン大統領の低金利政策の結果、トルコのインフレ率は急上昇し、2023年にはインフレ率が65%を超え、トルコリラの価値はさらに下落。金利を引き上げるべきタイミングでエルドアンが利下げを決行したことで、驚異のハイパーインフレと通貨下落が進みました。
③中央銀行の独立性の弱体化:エルドアン大統領は、中央銀行の独立性を認めず、自分に反対する総裁を解任し、頻繁に総裁を交代させました。このような行動により、トルコの金融政策は一貫性を欠き、リラの価値を下げると同時に海外投資家の信頼を失いました。
トルコ経済&トルコリラ相場の3つのポジティブ要因
トルコリラ円の下落トレンドが終わったと判断できる主な要因は以下の3つです。
①高金利政策の継続:トルコ中央銀行はインフレ対策として高金利政策を実施&維持しています。この政策は、外資を呼び込む要因となり、通貨の下支えになって底堅い相場が始まっています。なお、現時点では2025年1月までは政策金利50.0%を維持する方向で進んでいます。
<トルコの政策金利の推移>
参照:豊トラスティ証券
②インフレ率の改善:トルコのインフレ率は過去数年間非常に高い水準にありましたが、最近は改善傾向にあります。インフレ率が落ち着き始めると、経済の安定化につながり、通貨価値も安定する可能性が高まります。
<トルコのインフレ率の推移>
参照:tradingeconomics.com
③新総裁の改革:2024年2月に新たに就任したトルコ中央銀行総裁は、長期政権下にあるエルドアン大統領の権限を分離し、独裁的な政策に従うことなく、より市場原理に基づいた金融政策を取り始めています。
以上の3つの要因により、今後の見通しは明るいのではと考えています。
2015年から毎年2桁%以上下落していたトルコリラ円が、2024年は8%程度の下落で落ち着いており、10年ぶりに1桁%の下落に収まる可能性があります。(2024年10月現在)
長くて暗いトンネルの出口がいよいよ見えてきたかな
私が注目する新総裁の「インフレ抑制」と「価格安定」政策
トルコリラ円の下落が止まる可能性がある要因の中で、私が注目するのは要因③「新中央銀行総裁の改革姿勢」です。
ファティ・カラハン総裁はアメリカのペンシルベニア大学で経済学を学び、ニューヨーク連邦準備銀行やアマゾンでの経験を持つ国際的な経済学者で、トルコ中央銀行の総裁に就任しました。
彼が推進する政策の目標となるゴールは、トルコのインフレ抑制と通貨の安定を取り戻すことです。彼は、「(その実現のために)必要であればさらなる利上げも行う」と明言しており、トルコリラの価値を安定させることを最優先しています。
なお、カラハン氏は、エルドラン大統領に対して「独立した金融政策」を約束させた上で総裁に就任しており、これまで続いたエルドラン大統領による独裁政策を受け入れない姿勢を明確にしています。
新総裁の政策により「リラは底打ちした」と判断する市場関係者も多い!
トルコ経済の展望と長期的な投資戦略
収益が出る目論見
①エルドアン大統領の任期継続による政策の安定性
②スワップポイントによる収益の期待
③インフレ抑制後の利下げとリラの上昇予測
エルドアン大統領の任期&政策の継続: エルドアン大統領の任期は2028年まで続くため、カラハン総裁の高金利政策も安定的に実行されると予想されます。これは、インフレ抑制に向けた金融政策が継続され、金利引き下げの可能性が低いことを意味します。
2028年までの4年はインフレ抑制を目的とした高金利が続きそう
スワップポイントの圧倒的な収益性:政策金利50.0%の高金利状態が続けばスワップでの収益が大きく、1年間で資産は倍になる計算ができる。仮に下落トレンドが継続した場合も、為替差損をカバーし得るだけの圧倒的な収益性があります。
ここ1年を乗り切ればスワップでの利益が下落幅に勝る!
インフレ抑制後の利下げとリラの上昇予測:もし仮に大幅な利下げが検討される状況になっても、その時はすでにインフレが十分に抑制されていることが予想されます。この場合、トルコリラ自体の価値が上昇していると予想され、利下げでスワップの収益性は下がっても、リラの価格上昇による為替差益が見込まれます。
もし金利が下がっても、その時は通貨の価値が上がってるはず
以上です。
・2028年まで続く現行体制においては、経済と通貨の安定のために高金利政策は継続されると予想。
・スワップでの高い収益性が継続することも期待できる。
・仮に利下げが実施されても、その時はリラの上昇トレンドに乗じた利益が想定される。
オススメの取引口座
私は外為どっとコム社の積立口座とFX口座を使っていますが、高金利通貨での長期投資をする方々にはスワップの付与率の観点で「LionFX」や「GMO FX」が人気のようです。
長期投資ではなく、スキャルピングやデイトレードでは海外FXのXM社がお勧めです。