AI時代に最も世界規模で取り合いになっているのが、製品・開発系の人材です。
エンジニア、プロダクトマネージャー、QA・テスターなどは、現地法人を持たずに海外から採用したいニーズが特に強い職種です。
この記事では、製品・開発系の代表的な役割ごとに、EOR(雇用主代行)・業務委託・法人設立のどれが向くかと、固有の注意点を整理します。役割全体の見取り図はAI時代に現地採用したい役割とEOR活用をご覧ください。本記事は一般的な情報であり、法的助言ではありません。
結論:中核開発はEORで正式雇用、IP帰属の明確化が鍵
製品・開発系は継続・専従で中核業務を担うことが多いため、業務委託よりEORでの正式雇用が基本的に適します。
最大の理由は、成果物のIP(知的財産)帰属を雇用契約で明確にできる点です。業務委託のままだとIPが作成者側に残るリスクがあり、プロダクトの根幹を任せる役割ほど、正式雇用で守る価値が高まります。IPの論点はデータとIPの保護をご覧ください。
製品・開発系の主な役割
ソフトウェアエンジニア・AI/MLエンジニア
世界中から確保したい代表格です。AI/ML分野は人材が偏在し、特定の国・地域に強い人材プールがあるため、現地採用の価値が高い職種です。
継続・専従で中核を担うため、EORでの正式雇用が適し、IP帰属・競業避止・機密保持を雇用契約で固められます。
短期のスポット開発であれば業務委託も選択肢ですが、長期化・専従化したら誤分類を避けるためEORへの切り替えが安全です。誤分類は誤分類の記事をご覧ください。
プロダクトマネージャー・テックリード
プロダクトの方向性を握るPMやテックリードは、専従で意思決定に関わるため、EORでの正式雇用が向きます。
注意したいのは、この役割が対外的な契約権限(ベンダー契約の締結など)を持つ場合、EORでもPE(恒久的施設)課税の論点が生じうる点です。
- 社内的な製品判断にとどまる場合はPEの懸念は小さい
- 対外的な契約まで担う場合は税務専門家への確認が必要
PEはPE課税のリスクをご覧ください。
QA・テスター・SDET
品質保証やテスト自動化(SDET)は、AI機能の増加で需要が伸びている役割です。
継続的にプロダクトに関わるため、長期ならEORでの正式雇用が適します。一方、リリース前の短期集中テストなど、プロジェクト単位で独立して作業する場合は業務委託も選択肢です。
テスト業務は専従化・長期化しやすく、業務委託のまま続けると誤分類リスクが高まるため、定着の度合いで形態を見直すのがポイントです。
DevOps・SRE・インフラエンジニア
システムの安定運用を担うDevOps・SRE・インフラ系は、本番環境やセキュリティに深く関わるため、機密情報・アクセス権限の管理が重要です。
継続・専従でEORでの正式雇用が向き、機密保持やセキュリティに関する条項を雇用契約に組み込めます。
重要システムへのアクセスを伴う役割ほど、業務委託より正式雇用で管理する価値が高まります。
製品・開発系を採用する国の考え方
開発人材は、人材プールの厚さ・給与水準・タイムゾーン・英語力で国を選びます。
- インドやポーランドはIT人材の層が厚い
- ベトナムやフィリピンはコスト効率に優れる
- 台湾は技術人材で知られる
給与に加えて社会保険の雇用主負担も国で大きく異なるため、総額で比較することが重要です。国別の負担は国別ガイド、社会保険は海外の社会保険をご覧ください。
EORの選び方
開発チームを複数国に分散して雇うなら、対応国が広く、IP保護条項を備えるEORが向きます。各社の比較はEORサービス比較、対応国数では対応国数で選ぶEOR比較をご覧ください。
人数と期間が一定を超えたら、法人設立への切り替えも検討します(分岐点の記事)。
よくある質問
製品・開発系の海外採用で業務委託ではなくEOR正式雇用が推奨される主な理由は何ですか?
最大の理由は知的財産(IP)の帰属を雇用契約で明確にできる点です。業務委託のままでは成果物のIPが作成者側に残るリスクがあり、プロダクトの中核を担う役割ほど正式雇用で守る価値が高まります。また、継続・専従で業務に関わる形態は誤分類のリスクも生じるため、長期化・専従化した場合はEORへの切り替えが安全とされています。
プロダクトマネージャーやテックリードをEORで雇用する際に特に注意すべき点は何ですか?
対外的な契約権限(ベンダー契約の締結など)を持つ場合、EORであってもPE(恒久的施設)課税の論点が生じうる点に注意が必要です。社内的な製品判断にとどまる場合はPEの懸念は小さいですが、対外的な契約まで担う場合は税務専門家への確認が求められます。
QA・テスター・SDETを業務委託で継続的に使い続けることにはどのようなリスクがありますか?
テスト業務は専従化・長期化しやすく、業務委託のまま続けると誤分類リスクが高まります。リリース前の短期集中テストなどプロジェクト単位の独立作業であれば業務委託も選択肢ですが、定着の度合いに応じて雇用形態を見直し、長期ならEORでの正式雇用に切り替えることがポイントです。
開発人材の採用国を選ぶ際はどのような観点で比較すればよいですか?
人材プールの厚さ・給与水準・タイムゾーン・英語力が主な選定軸です。インドやポーランドはIT人材の層が厚く、ベトナムやフィリピンはコスト効率に優れ、台湾は技術人材で知られています。また、給与だけでなく社会保険の雇用主負担も国によって大きく異なるため、総額で比較することが重要です。
まとめ
製品・開発系(エンジニア・PM・QA・DevOps)は、継続・専従の中核業務が多く、IP帰属を守るためEORでの正式雇用が基本です。対外契約権限を持つPMはPE、テスターは誤分類に注意します。次はEORサービス比較へ進んでください。
本記事は、海外雇用に関する一般的な情報を、当サイトの編集ポリシーに沿って整理したものです。法的・税務的な助言ではなく、IP・誤分類・PEの判断は国により異なります。具体的な判断は各国の専門家にご確認ください。情報は2026年7月7日時点のものです。
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