XMは経済指標を狙ったトレードを禁止していない海外FX会社です。大きな値動きのある指標発表時にハイレバで稼ぐには絶好のFX業者といえます。
本記事ではXMの経済指標カレンダーについて解説した上で、XMでの指標トレードの注意点と便利なアプリ「Tradays」の使い方を解説します。
XMの経済指標カレンダーとは
XMの経済指標カレンダーはXMがホームページ上で公開している経済指標についての情報を確認可能なカレンダーを指します。ちなみに経済指標とは「失業率」や「非農業部門雇用者数」をはじめとする各国の公的機関が発表する数値や政策方針です。
指標発表によってはドル円が1円以上も動く大きなイベントもあり、常にチェックが必要!
<XMの経済カレンダーの例>
指標の発表時刻や予想や結果を一覧で見れる!
XMの経済指標カレンダーを利用することで、経済指標のリリース予定を把握可能です。経済指標には様々な種類が存在し、経済指標によって市場に与える影響の大きさは異なりますが、中にはトレンドを大きく変える指標が存在するのですべてのFXトレーダーは要チェックです。
インパクトの大きい各国の指標発表
<米国>米国雇用統計・FOMC政策金利発表
<欧州>ECB政策金利・IFO景況感指数 など
経済指標カレンダーを確認して「経済指標の発表時にはポジションを保有しない」「経済指標をもとに市場の変動を予測し利益を狙いにいく」といった判断も必要になります。
なお経済指標カレンダーはXM以外にもYahoo!ファイナンスなど、様々な企業が公開しています。その中でもXMの経済指標カレンダーには以下のようなメリットがあります。
XMの経済カレンダーの特徴
- デザインがシンプルで見やすい
- 簡単な操作で絞り込み検索も可能
- 経済指標に関するスピーチのリンク先がある
- XMのサイト内にあるためトレードを行いながら確認しやすい
ただ、XMに限らず、どのFX会社が提供する経済指標カレンダーもリアルタイムで更新されるわけではありません。リアルタイムで指標を確認するのではなく、事前確認や事後の結果確認に適しています。
事前に把握してポジションを調整したり、次のエントリーポイントを探す基準として利用しよう!
経済指標を狙ったFXトレード手法
①経済指標の重要度を確認する
経済指標を狙ったトレード手法(指標トレード手法)を3つのステップに分けて解説します。まずは経済指標の重要度を確認しましょう。
<指標ごとに明示される重要性>
XMの経済指標カレンダーには「重要性」という項目があります。重要性は3段階に分かれており、重要性が3であれば、重要性が高いということです。
経済指標発表時のボラリティーの高い相場で利益を得ることを目的に指標トレードを行うのであれば、重要性が3の経済指標を狙うことをおすすめします。
ただし、あくまで重要度は指標の1つとして考えておくことも大切です。気になる指標は過去の指標発表時の値動きを確認しましょう。
重要性が高いと必ず大きく相場が動くとは限らない!重要性が低くても相場が大きく動くことも!
②指標時の値動き(変動幅)を分析する
狙いたい経済指標が見つかったら、ターゲットとなる経済指標の発表時の値動きを予想する必要があり、そのために過去の値動きを確認しましょう。
「発表と同時に上下に振れる相場」や「今後のトレンドを決める指標」など値動きの予測を立てて挑むことが大切!
この後で詳しく解説しますが、経済指標アプリのTradaysを利用することをお勧めします。狙っている経済指標の過去6ヶ月〜12ヶ月の動きを確認して「経済指標と各通貨の値動きのクセ」を把握しておくことは経済指標を狙ったトレードにおいて重要です。
なお、Tradaysを利用すれば、予測と実際の動きを確認することが可能です。値動きのみを確認するのではなく、予測と実際の動きに対して、どれくらいの値動きが発生したのかを確認しましょう。
③「織り込み状況」を把握する
実際に経済指標を狙ったトレードをする際には「織り込み済み」があるということを理解しましょう。
「織り込み済み」とは
例えば、経済成長率がプラスであれば相場が上昇し、マイナスであれば下落するというのがセオリーです。しかし、下記のような場面では「織り込み済み」となり発表前から円が売られる相場となります。
①調査機関の事前予測が「2%程度のマイナス成長」と発表
②市場関係者は「2%のマイナス成長なら売りだ」と判断
③発表前の段階で円を売って先回り
④指標発表の前にその結果や影響はすでに「織り込み済み」の状態に
事前予測を見て「先回りのトレード」が動くから発表前にすでに相場は変動しているんだね
また一方で、経済成長率が発表されプラス成長だったとしても必ずしも相場が上昇するとは限りません。プラス成長の結果でも、予想よりもプラスが小さければ相場が下落することは多々あります。
④エントリーのタイミングを見計らう
経済指標トレードは「指標前トレード」「指標中(直後)トレード」「指標後トレード」の3つに分けることができます。
「指標前トレード」の狙い方
指標発表前の相場は、先ほどご紹介した「織り込まれた動き」を予測するトレードです。
つまり、事前予測の数値に対する先回りの動き(例:「(事前予測が)2%のマイナス成長なら売りだ」)に乗じたポジションを保有する手法です。
この織り込み済みのトレンドは発表前に手仕舞いされることも多く、ゆっくりと売りが続いた相場では発表前に素早く買い戻される場面などを想定しておく必要があります。
発表前のトレンドは緩やかでも発表の5〜30分前からトレンドが急に変わる場面が多いからポジションは持ち越さないのね
「指標中(直後)トレード」の狙い方
発表と同時に大きく変動する相場をスキャルピングで狙う手法です。指標発表の内容によっては1円以上の値動きもあるので、短時間で大きく稼ぐチャンスではあるがリスクも高く難しいのが発表直後のトレードです。
発表直後の相場は必ずしも結果の数値に沿って動くわけではなく、「織り込み相場の解消で逆に動いたり」「大きく動いた後に“行って来い”で値が戻ったり」と予測できない変則的な値動きになります。
あとでご説明する「指標トレードの注意点」に当てはまるのも、この「指標中(直後)トレード」の時です。
ギャンブル性が高く、経験や反射神経が求められるのが指標中(直後)トレードなのね
「指標後トレード」の狙い方
指標発表後に生まれたトレンドに乗った順張りトレードがこの手法です。
予想の値と結果にかい離がある場面ほど新たなトレンドは生まれやすく、サプライズ級のかい離が出た場合はその後の数日〜数週間も続くトレンドになることもあります。
「指標後トレード」のエントリー基準
②指標発表後の反応で目安となるサポート&レジスタンスラインを超えた場面
しっかりとトレンドが出た後で順張りでエントリーするため、初心者でも狙いやすく比較的リスクの低い指標トレードと言えます。
月に1〜2回あるこのトレンド転換をしっかりと狙えるかがポイント!
XMでの経済指標トレードの注意点
スリッページが発生しやすい
約定力に定評のあるXMでも、重要性の高い経済指標の発表時にはどうしてもスリッページが発生します。
スリッページとは
相場が大きく変動する場面で大量の注文が集中するため、注文時の価格と約定時のレートが広がることがあります。特に、経済指標の発表直前からスリッページが発生しやすくなるため注意しましょう。
スプレッドが広がりやすい
注目度が高い経済指標はスリッページに加えて、発表と同時にスプレッドが広がる傾向があります。
注目度の高い指標では、発表後に注文が急激に増加し、価格が一方向に傾くことで注文先の相手方が見つからず流動性が失われます。その結果としてスプレッドが広がる、という背景です。
経済指標トレードを指値注文でする時に、指値が近いとスプレッド差で約定することがあるから注意しよう!
このスリッページやスプレッド問題はNDD方式を採用するXMでは仕方がないことなので、投資家サイドである程度は許容すべきだと言えます。
両建てトレードは禁止
XMは全ての両建てを禁止しているわけではありません。しかしXMでは、以下の4種類の両建てを禁止しています。
XMで禁止されている両建て
- XMの複数口座を使った両建て
- 他業者間での両建て取引
- グループぐるみの両建て取引
- 複数業者間のアービトラージ
両建てを利用して、リスクを減らして経済指標トレードを行うといったことはできないため注意しましょう。
XMの詳しい両建てルールは下記の記事をご参照ください。
経済指標トレードはXMで禁止か!?
市場が不安定な場合にはスリッページが発生することがあるため、XM側で推奨はしていませんが、経済指標発表時のトレードは禁止していません。利用規約にも書かれておらず、サポートに問い合わせても禁止していないとのことです。
<XMのHPでも指標トレードを許容>
しかし経済指標時ばかりを狙ったトレードはお勧めしません。
XMではゼロカットシステムの乱用を禁止しています。経済指標トレードは値動きが激しいため、ゼロカットになってしまう可能性が通常時よりも高いです。経済指標トレードばかりを狙い、ゼロカットが頻発すると、ゼロカットシステムの乱用と判断されてしまい口座凍結などの原因になるため注意が必要です。
少ない資金でのフルレバレッジ取引は指標トレードで稼ぎやすいけど、節度を持ったトレードをしましょう!
経済指標アプリ「Tradays」の設定と使い方
経済指標トレードを行う場合、MT4を開発しているメタクォーツ社の提供するカレンダーアプリの「Tradays」を利用することをおすすめします。
スマホでの取引や相場チェックが増える中で、TradaysはiOSでもAndroidでも利用可能で便利です。
イベントはリアルタイムで更新されているけど、アプリを一度終了して再起動しないと更新されないので注意しましょう
以上がXMの経済指標カレンダーを使った指標トレードの方法です。
慣れるまでは難しい指標トレードですが、コツを掴むと短時間でシンプルに稼げるタイミングでもあるので、デモトレードを含めてトライしてみる価値はあるかと思います。