XMには、2種類の注文方式(ECN口座・STP口座)があります。
STP口座とECN口座は、手数料やスプレッドなどの取引コストに違いがあり、それぞれに利用するメリットや特徴があります。
この記事では、XMのSTP口座・ECN口座の特徴やメリット・注意点をまとめて紹介します。
なお、海外FXが採用するNDD方式については、以下のページで詳しく紹介しています。
STP口座とECN口座の違い
STP口座とは
STP(Straight・Through・Processing)とは、FXトレードの注文・約定・決済までの流れを「人手を介さずに」電子的に処理する注文方式のことです。
提携する銀行が提示する価格をFX会社がシステム的にマッチングさせて売買を成立させます。
提携銀行(カバー先)が多いFX会社ほど有利な価格で安定して売買できる
<STP口座の概要>
STP口座では、カバー先と呼ばれる銀行から提示されたレートにFX業者がスプレッド分を上乗せしたレートで取引することになります。
売買をマッチングさせるためECN口座に比べ0.1〜0.3秒ほど約定まで時間が掛かると言われ、FX業者側でポジションを保有することからECN口座に比べ透明性は低くなります。
STP口座の概要
・スプレッド=普通~やや広め
・最低ロット=低い
・約定力=ECN口座に比べ低い(ただし相場閑散時に強い)
・透明性=ECN口座に比べ低い(FX業者の電子的な仲介あり)
・板情報=板情報はない(気配値も見れない)
ECN口座とは
ECN(Electronic・Communications・Network)口座は、インターバンク市場に直結しており、FX会社の取引操作等が起こりえないため、信頼性が高い注文方式です。
市場価格の最安レートで取引できるから透明性が高いんだね
<ECN口座の概要>
インターバンク市場と呼ばれる電子取引所の中で最も安いレートを提示する銀行で約定できるのが特徴です。
スプレッドとは別で手数料が発生する理由は、この電子取引所の利用料が発生し、その負担がトレーダー側に掛かるためです。
ECN口座の概要
・最低ロット=高い
・手数料=発生する
・板情報=板情報がある(気配値も見れる)
・約定力=基本的に高い(とくに相場急変時に高い)
STP口座とECN口座の違い
トレーダー側で見た場合、大きな違いは手数料の有無です。手数料がゼロの方がお得に感じるかもしれませんが、STP口座の方がスプレッド込みのレートとなるため全体コストは上がります。
また、相場の急変時にはECN口座の方が約定力も高く、取引環境だけを見るとECN口座の方が有利であると言えます。
コスト面も約定力でもECN口座の方が上なのにSTP口座が人気の理由はなぜだろう?
XMの口座タイプでは
XMには、3種類の口座タイプが用意されており、スタンダード口座とマイクロ口座がSTP口座で、ゼロ口座がECN口座となります。
STP口座とECN口座の違いによって、それぞれにロット数やレバレッジ、取引手数料などに違いがあります。
ECN口座を利用できるのは、ゼロ口座だけ!
スタンダード口座 | マイクロ口座 | ゼロ口座 | |
---|---|---|---|
注文方式 | STP口座 | STP口座 | ECN口座 |
ロット単位 | 10万通貨 | 1,000通貨 | 10万通貨 |
レバレッジ | 最大1,000倍 | 最大1,000倍 | 最大500倍 |
スプレッド | 最低1pips | 最低1pips | 最低0pips |
取引手数料 | 手数料なし | 手数料なし | 手数料あり |
最小ロット | 0.01~ | 0.01~0.1 | 0.01~ |
ボーナス | 口座開設・入金など | 口座開設・入金など | 口座開設のみ |
XMポイント | あり | あり | なし |
最低入金額 | 5ドル(約500円) | 5ドル | 100ドル |
手数料やスプレッドなどの総コストはECN口座(ゼロ口座)の方がお得だけど、ボーナスやXMポイントではSTP口座がお得だね
XMのSTP口座の特徴
XMでSTP口座を選ぶメリット
STP口座のメリット
- ボーナス&XMポイントがフルに使える
- 取引手数料が無料
- ハイレバレッジ取引ができる
- 最低入金額が低い
- マイクロ口座なら少額取引もできる
ボーナス&XMポイントがフルに使える
XMのSTP口座では、4種類のボーナスキャンペーンをフルに使うことができます。
特に取引量に応じてボーナス還元されるロイヤルティ・プログラムのメリットは大きく、還元されるボーナスを差し引くとスプレッドが狭いゼロ口座よりもお得になります。
XMのボーナス4種類
- 初回限定の口座開設ボーナス(13,000円)
- 入金ボーナス(20~100%ボーナス)
- XMポイント(ロイヤルティ・プログラム)
- 友人紹介のボーナス(紹介人数に制限なし)
コストが安いゼロ口座よりスタンダード口座が人気の理由がこれ
XMの豪華なボーナスについて知りたい方は、以下のページをご覧ください。
取引手数料が無料
スタンダード口座・マイクロ口座(STP口座)は、取引手数料が無料です。
一方で、ゼロ口座(ECN口座)は、トレードごとに取引手数料(往復10ドル)が発生します。
ECN口座は取引手数料が発生するけど、スプレッドは狭いのか…
ハイレバレッジ取引ができる
証拠金によって制限はありますが、STP口座なら最大1,000倍のハイレバレッジ取引ができます。
ハイレバ取引×ゼロカット=海外FXの魅力!
最低入金額が低い
スタンダード口座・マイクロ口座(STP口座)は、最低入金額=5ドル(約500円)とかなり低く設定されています。
口座開設ボーナス・入金ボーナスなどのキャンペーンがあるから、少額資金で始めてもハイレバで大きな取引ができるよ!
マイクロ口座なら少額取引もできる
マイクロ口座(STP口座)は、1ロット=1,000通貨とロット単位が少ないのが特徴です。
最低ロットは0.01~(10通貨)に設定されているため、少額取引から始めることもできます。
STP口座を使う時の注意点
STP口座を使う時の注意点
- 板情報を閲覧できない
- スプレッドが広い
板情報を閲覧できない
STP口座は、トレーダーとインターバンク市場の間に、海外FX会社が入っていますが、トレーダー同士の注文をマッチングしているわけではないため、板情報を見ることはできません。
ECN口座なら板情報を見れるよ!
スプレッドが広い
STP口座は、ECN口座に比べてスプレッドが広く設定されています。
ただし、取引手数料は発生しないため、取引コストの総量を確認した上で、トレード手法に合う口座を選ぶようにしましょう。
取引コストの違い
・ECN口座=スプレッドは狭いけど、取引手数料が発生する
取引コストのシミュレーション
例えば、米ドル/円が100円のときに、10ロット(100万通貨)の取引をした場合、STP口座・ECN口座の取引コストは以下のようになります。
取引コストのシミュレーション
・ECN口座の取引コスト=1万2,000円
スタンダード口座の場合、米ドル/円のスプレッドは約1.6pips(0.016円)となり、ZERO口座の場合は約0.1pips(0.001円)です。
そのため、取引手数料の発生しないSTP口座の取引コストは、往復で3万2,000円(100万通貨×0.016×往復)になります。
一方で、ECN口座の取引コストは、2,000円(100万通貨×0.001×往復)+取引手数料(往復で100ドル)=1万2,000円となります。
取引手数料が発生しても、ECN口座のほうが取引コストを抑えられる!
XMのECN口座の特徴
XMでECN口座を選ぶメリット
ECN口座のメリット
- 取引コストが安い
- メジャー通貨の約定力が高い
- スリッページが起こりにくい
取引コストが安い
XMのゼロ口座(ECN口座)は、取引手数料(往復10ドル/10万通貨)が発生します。
ただし、スプレッドが狭いのでトータルすると取引コストを抑えられます。
前述した「取引コストのシミュレーション」を参照しよう!
メジャー通貨の約定力が高い
STP方式の場合は、サーバーなどの性能が約定力に大きく関わりますが、ECN口座では取引通貨の流動性によって約定力が決まります。
注文方式が少し違うから差があるんだね!
そのため、ユーロ/米ドル・米ドル/円のような流動性の高いメジャー通貨であれば、ECN口座のほうが約定力が高い傾向です。
スリッページが起こりにくい
ECN口座は、FX会社が売買注文に介入しないため、注文時の価格と実際に取引が成立した価格のズレが少ない傾向にあります。
また、リクオート(トレーダーが指定したレート価格をFX会社が拒否して、約定レートを改めて提示すること)もほとんど起きないため、より快適にFX取引ができます。
XMのゼロ口座はスキャルピング向きだね!
ECN口座を使う時の注意点
ECN口座を使う時の注意点
- 新規口座開設ボーナスのみ
- 最低入金額が高い
- レバレッジが低い
- 最低取引量が高い
新規口座開設ボーナスのみ
XMのSTP口座(スタンダード口座・マイクロ口座)は、4種類のボーナスを全て活用できます。
一方で、ゼロ口座(ECN口座)は新規口座開設ボーナス(13,000円)は獲得できますが、その他のボーナスキャンペーンは対象外となっています。
ボーナス目的ならSTP口座がおすすめ!
最低入金額が高い
スタンダード口座・マイク口座は最低入金額が5ドルなのに対して、ECN口座のゼロ口座は最低入金額が100ドルと高めに設定されています。
入金額に差があるため、ゼロ口座(ECN口座)で取引を始めるのは敷居が高いとも言えます。
レバレッジが低い
スタンダード口座・マイクロ口座は、最大レバレッジ1,000倍で取引可能ですが、ゼロ口座(ECN口座)は最大レバレッジが500倍までに制限されています。
500倍で十分なら問題ないね!
最低取引量が高い
最低取引量(最小ロット)はスタンダード口座と同じですが、マイクロ口座と比べると高くなっています。そのため、少額取引をしたい場合は、マイクロ口座(STP口座)がおすすめです。
最低取引量の違い
マイクロ口座=0.01~0.1(MT4・MT5による)
XMのSTP口座・ECN口座を使い分けよう!
XMのSTP口座・ECN口座には、レバレッジや取引手数料、約定力などの違いがあります。
また、口座タイプ(スタンダード・マイクロ・ゼロ)の違いもあるため、以下の使い分け方を参考に、自分のトレード手法や取引環境に合うものを選択しましょう。
STP口座・ECN口座の使い分け方
・STP口座=ボーナスやXMポイントを活用したい人
・ECN口座=スプレッドが狭く透明性の高い環境を求める人
・ECN口座=スキャルピングなどで取引コストを抑えたい人
なお、XMでは最大8つまで口座開設できるため、利用目的に合わせて複数口座を保有することができます。XM口座の使い分け方などを詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
XMの「注文方法」よくあるご質問
レバレッジを途中で変更できますか?
レバレッジは、XMのマイページから設定可能です。
ただし、口座残高によるレベレッジ制限がかかっていると、最大レバレッジでトレードできないのでご注意ください。
ゼロ口座(ZERO口座)は他よりもお得な口座ですか?
ゼロ口座はスプレッドが狭いですが、ボーナスやXMポイントが受け取れないため、必ずしもお得な口座とはいえません。
XMはDD方式?NDD方式?
XMは、注文をインターバンクに直接流すNDD方式を採用しています。
NDD方式の方が、DD方式よりもスプレッドが広い傾向がありますが、より信頼性の高い取引を実現できます。
XMのマージンコールは何%ですか?
XMのマージンコールは、証拠金維持率が50%を切った時に発せられます。
証拠金維持率が50%を下回ると登録メールアドレス宛に、追加入金を促すメールが来る仕組みです。なお20%を下回ると強制ロスカットが実行されます。
XMのドル円のスプレッドはどれくらいですか?
スタンダード口座で平均1.6pips、ゼロ口座で1.1pips(取引手数料込)です。
この時点で他の海外FX会社と比べてスプレッドはやや狭目といえます。さらにXMではトレードする度にもらえるXMポイントを受け取ることができ、1ロット3.3ドル~6.6ドルのキャッシュバックとなります。
そのためドル円の実質スプレッドは0.94pips~1.27pipsです。
XMのスプレッドは手数料でいうと何円ですか?
通貨ペアやロット数によって変わります。
XMのスプレッド(手数料)を日本円換算にする場合、基本的に「1pips=0.01円」ですが、通貨ペアごとの違いがあります。
通貨ペアによる違い
米ドルが決済通貨(ユーロ/米ドルなど):1pips=0.0001ドル
その他(ユーロ/豪ドルなど):1pips=0.0001(単位は決済通貨)
※決済通貨とは、通貨ペアの右側のことです。米ドル/円なら円が決済通貨になります。
また、ロット数によって手数料は変わります。例えば、米ドル/円(スプレッド0.01換算)の場合は以下のようになりますが、往復(新規注文・決済注文)を含めると2倍になります。
ロット数による違い(米ドル/円の場合)
・1万通貨:100円(往復で200円)
・10万通貨:1,000円(往復で2,000円)