海外FX業者のXMでは、FXの他に株価指数のNASDAQ100指数(US100)の取引も可能です。NASDAQ100指数とは、ナスダック上場の時価総額上位100社の平均を表す指数で、将来性の高い企業の株価指数として世界では常に注目されています。
今回の記事では、XMのNASDAQ(ナスダック)の概要及び現物と先物の違い、1ロットの金額や必要な証拠金の算出方法など、これからNASDAQ(ナスダック)の取引を始める方には必須の情報を解説します。MT4でNASDAQ(ナスダック)を表示させる方法もご紹介するので、ぜひご参考にしてください。
XMのNASDAQ(ナスダック)とは?
NASDAQ(ナスダック)とは、アメリカの電子証券取引所です。世界で2番目に大きな取引量と時価総額を誇ることで知られています。
NASDAQ(ナスダック)の大きな特徴は、ハイテク関連企業やIT企業が数多く上場されている点です。GAFA(Google・Apple・Facebook・Amazon)などの世界的に影響力をもつ巨大IT企業も、ナスダックに上場されています。
ナスダックは海外で最もメジャーなCFD銘柄の1つだよ!
ナスダック総合指数とナスダック100指数
NASDAQ指数には、2種類あります。1つは、ナスダックに上場している約3000社を対象に時価総額を加重平均した「ナスダック総合指数」です。もう1つは、ナスダック上場の時価総額上位100社(金融を除く)を対象に加重平均した「ナスダック100指数」です。
2種類のNASDAQ指数
ナスダック100指数:金融以外の上位100銘柄から算出される指数
ちなみに米国株価指数には、米国の代表的な30社を対象にした株価指数「US30(ダウ平均/NYダウ)」や500社を対象にした「S&P500(US500)」があります。
米国主要3指数の特徴
US30:工業・小売・サービスの占める割合が大きい
S&P500:工業・小売り・サービスも含むが、IT系やハイテク産業の占める割合が比較的大きい
XMでは、NASDAQ100を含む上記の米国主要3指数に加えて、「日経225(JP225)」や「イギリス株価指数(FTSE100指数)」などの株価指数も取引できます。
XMのNASDAQは「NASDAQ100指数」
XMで取引できるナスダックは「NASDAQ100指数」で、銘柄名は「US100」になります。
NASDAQ100指数は、NASDAQ総合指数と比べると構成銘柄数が少ない、という特徴があります。そのため、NASDAQ100指数は、アップルやアマゾンなどの時価総額の大きな個別銘柄の影響を大きく受ける傾向があります。
世界の時価総額ランキングトップ5
企業 | 時価総額 | 取引所 | |
---|---|---|---|
1位 | アップル | 約2.8兆ドル | ナスダック |
2位 | マイクロソフト | 約2.3兆ドル | ナスダック |
3位 | サウジアラムコ | 約1.8兆ドル | サウジ証券取引所 |
4位 | アルファベット(Google) | 約1.8兆ドル | ナスダック |
5位 | アマゾン | 約1.6兆ドル | ナスダック |
現在、時価総額ランキングではトップ5中、ナスダックの上場企業が4社を占めています。これらの企業はナスダック100指数の構成銘柄に含まれます。
だからNASDAQ100はニュースに取り上げられることも多いんだね
XMのナスダック(US100)の表記名<シンボル名>
先述した通り、NASDAQ(ナスダック)には「NASDAQ総合指数」と「NASDAQ100指数」の2種類があり、XMで取引できるのは後者のNASDAQ100指数です。
XMのNASDAQ100指数の中にも、現物と先物の2種類があり、この2つは異なる商品のため、シンボル名と取引ルールが若干異なります。
現物と先物のシンボル名
先物:US100-○○○XX
現物のシンボル名は「US 100Cash」です。一方、先物では「US100-○○○XX」のように、ハイフンの次に限月(取引期限)が続いて表記されます。例えば、限月が2024年6月の場合は「US100-JUN24」となります。
現物は現金の“現”だから“Cash”で、先物は“先の日付”を見るから期限表記と覚えよう!
XMのナスダック(US100)の最大レバレッジ
XMでは、ナスダックの最大レバレッジは、現物と先物ともに500倍に設定されています。海外FX業者のナスダックの最大レバレッジに関しては、XMがずば抜けて高く、その他の業者には大きな違いはありません。
XMなら現物も先物もハイレバで取引できる!
XMのナスダック(US100)の1ロットの金額
XMのNASDAQ(ナスダック)は、1ロットの金額が「US 100Cash」の数値そのものとなります。例えば、現物が12,493ドルの場合、これがナスダックの1ロットの金額です。
これを現行レート1ドル130円で日本円に換算すると、162万円4,090円となります。0.1ロットでは16万2,409円分、10ロットでは1,624万900円分の取引が可能です。
1ロットの金額は日々変動するため、ナスダックの価格自体の変化はもちろん、ドル円の為替レートの影響も受ける点にも注意しましょう。
損益計算の方法
次に、NASDAQ(ナスダック)を取引した際の損益の計算をしてみましょう。エントリーを行った後、12,493ドルから13,500ドルまで上昇し、利益確定を行ったとします。
1ロット購入していた場合の利益は「13,500ドル-12,493ドル=1,007ドル」です。1ドル130円換算の場合、1,007ドルでは13万910円の利益を出せた計算となります。
また、1ロットの購入で13万910円の利益なので、0.1ロットの場合は13,091円、5ロットの場合は65万4,550円の利益となります。
最小ロット数と最大ロット数
XMのNASDAQ(ナスダック)では、取引単位である最小ロット数は、MT4で1ロット、MT5で0.1ロットとなります。
最小ロット | 最大ロット | |
---|---|---|
MT4 | 1 | 12,500 |
MT5 | 0.1 | 340 |
また、最大ロット数はMT4で12,500ロット、MT5で340ロットと設定されており、どちらのプラットフォームでも大きなロットを張ったトレードが可能です。
XMのナスダック(US100)の必要証拠金
1ロットの取引に必要な証拠金
XMでNASDAQ(ナスダック)を1ロット取引するために必要な証拠金を計算してみましょう。この場合、以下の計算式を用います。
1ロットの取引に必要な証拠金の計算式
ナスダックの価格が12,943ドルの時に、1ロット取引するために必要な証拠金を計算してみます。
1ロットの取引の場合
24.986ドルは日本円に換算すると、約3,703円です。ちなみに、上記はレバレッジを最大限に利用する際の必要証拠金です。
MT4の場合は1ロットが最小取引単位なので、約3,703円が最小の必要証拠金となります。一方、MT5の場合は0.1ロットが最小取引単位なので、約370円が最小の必要証拠金です。
5ロットの取引に必要な証拠金
次に、5ロットエントリーする時に必要な証拠金を計算してみましょう。
5ロットの取引の場合
この場合、124.93ドル(約18,519円)の証拠金が必要となります。
ただし、必要証拠金ギリギリの金額でトレードを行うと、強制ロスカットされやすくなるため、少し余裕をもたせて入金しておきましょう。必要証拠金が18,519円の場合は、2万円ほど入金しておくことをオススメします。
国内証券会社で取引する際の証拠金
国内証券会社や国内FX業者の大手、GMOクリック証券やDMMFXでも、ナスダックは取引可能です。どちらも最大レバレッジは10倍で、最小取引単位は1ロットとなります。先ほどの計算式に当てはめてみましょう。
国内FXで1ロットの取引の場合
日本円に換算すると、16万2,409円になります。国内FXでは、XMの約50倍(MT5の場合は約500倍)の資金を用意しなければなりません。
ただし、GMOクリック証券では、2022年に「ナスダック100ミニ」という銘柄が誕生しました。こちらは0.1ロットからの取引が可能で、証拠金は16,210円あれば取引可能です。
とはいえXMと比べると、国内証券会社で取引を行う際には、より多くの証拠金が必要となります。
ナスダックの取引は海外FXの方が敷居が低いんだね
レバレッジが低い=多くの証拠金が必要
「レバレッジが高い=危険」というイメージを持っている方がいるようですが、これは間違いです。レバレッジが高いということは、ロットを張るための証拠金が少なくて済むことを意味します。
逆にレバレッジが低いと、必要証拠金が多くなり、その分たくさんの自己資金を用意しなければなりません。当然失ってしまう金額も大きくなります。
確かに、レバレッジが高いとロットを大きく張ることができるため、無茶なトレードを行うトレーダーには資金が大きく減少するリスクが生じます。しかし、証拠金を入れ過ぎないように注意すれば、ハイレバレッジでも安全なトレードを行えます。
リスク管理できればハイレバも安全!
XMのナスダック(US100)のスプレッド
スプレッドとは買値と売値の差で、売買する際にトレーダーが負担しなければならない金額を指します。ナスダックの最小スプレッドはおおよそ以下の通りです。
ナスダック(US100)の最小スプレッド
先物:約4ドル(約520円)
上記はあくまでも最小スプレッドなので、注目度の高い経済指標の発表時や、日本時間の未明など流動性が低い時には、10ドルほどスプレッドが開くことも珍しくありません。
スプレッドが極端に開く時は、トレーダーにとって不利な条件で取引しなければならないため、トレードを避けることをオススメします。
世界情勢は常にチェックしてね!
XMのナスダック(US100)の現物と先物の違い
先述した通り、XMのナスダックには、現物と先物の2種類があります。
現物と先物のシンボル名
先物:US100-○○○XX
現物と先物の大まかな違いは下記の通りです。
現物 | 先物 | |
---|---|---|
限月(取引期限) | なし | あり |
最小スプレッド | 約2ドル | 約4ドル |
スワップポイント | あり | なし |
配当金 | あり | なし |
ここからは2つの違いを詳しく解説し、トレードスタイルごとのオススメもご紹介します。
限月(取引期限)
現物と先物で大きく値動きが異なることはありませんが、取引ルールに関しては若干の違いがあります。
現物と先物の最大の違いは、限月(取引期限)の有無です。先物の場合、ポジションの解消は、必ず定められた限月までに行わなければなりません。XMの先物では、限月が3ヶ月と定められています。
限月のスケジュール表の見方
限月に関するルールは、XMにより計画的に定められています。スケジュールはXMの公式サイトで閲覧可能です。ここでは、一例を用いて簡単に説明していきます。
限月のスケジュール一例
クローズ:20XX年6月16日
満期:20XX年6月17日
このスケジュールから、先物取引は以下のようなスケジュールで取引可能なことが分かります。
限月までの取引ルール
6月16日:保有ポジションの決済のみ可能
6月17日:未決済のポジションが強制決済
上記の取引ルールからも分かる通り、中長期トレードを行う場合は、限月などのスケジュールを確認して、計画的に取引する必要があります。
ナスダックの先物は強制決済されないように注意してね!
スプレッド
取引コストでもあるスプレッドは、現物と先物でそれぞれ以下のように異なります。スタンダド口座でのスプレッドは下記の通りです。
最小スプレッド | |
---|---|
現物 | 約2ドル |
先物 | 約4ドル |
現物と先物では最小スプレッドが大きく異なるため、短期売買を行う場合は現物の取引がオススメです。
また、時間帯によってスプレッドの幅は広がったり狭まったりします。NY時間に入ってからの流動性の高い時は、ほとんどの場合、最小スプレッドで取引可能です。
一方、東京時間やロンドン時間には、ある程度の流動性は保たれているものの、若干スプレッドが開くことが多くなります。この場合、最小スプレッドよりも1ドル程度開くことが多いので注意が必要です。
MT4/MT5のスプレッドの確認方法
ナスダックのスプレッドはMT4やMT5の気配値で確認できます。
スプレッドの確認手順
②「スプレッド」を選択
実際に、気配値でスプレッドを確認してみると、現物で200(2pips)、先物で400(4pips)となっているのが分かりました。この時は現物も先物も最小スプレッドが実現されていました。
スワップポイント
XMのナスダックでは、現物のみスワップポイントが付きます。ただし、売り買いどちらもマイナススワップとなっているので、日をまたいで保有すると毎日スワップポイントが引かれます。
CFD銘柄は証拠金取引なので、預け入れた証拠金を担保にお金を借入れ、そのお金でナスダックを売買するという形式をとります。スワップポイントはお金を借り入れる際に発生するコスト(金利調整額)と捉えておきましょう。
最新のスワップポイントの確認方法
スワップポイントは度々変更されます。最新のスワップポイントは、XM公式サイトの株式指数CFDページで確認可能です。
また、各銘柄のスワップポイントは、ロングスワップ価値とショートスワップ価値で確認できます。
現物のスワップを確認すると、ロングスワップで「マイナス1.27ドル」、ショートスワップで「マイナス0.75ドル」負担しなければならないことが分かります。
スキャルピングやデイトレードを行う場合はスワップポイントを気にする必要はありませんが、日をまたいでポジションを持ち続ける予定でエントリーする場合は、事前にチェックしておく必要があるでしょう。
配当金(現物買いのみ発生)
XMのNASDAQ(ナスダック)では、現物買いのみ配当金が発生します。
配当金は配当日に買いポジションを持っていれば受け取られますが、配当日に売りポジションを持っている場合にはトレーダー側が支払わなければなりません。
配当発生日や配当金額は、XM公式サイト株式指数のCFDページ「指数配当金」で確認できます。
表記は1ロットあたりの金額(ドル)です。例えば、5月19日に1ロットポジションを保有している場合、1.577ドル(約205円)の配当金を受け取れます。
上記ルールが異なるだけで、現物と先物で値動きに大きな違いはないよ!
XMのナスダック(US100)の現物と先物のどちらがオススメ?
スキャル・デイトレ(短期売買)は現物がオススメ
スキャルピングやデイトレードなどの短期売買では、スプレッドの負担が大きくなりがちです。そのため、スプレッドの狭い現物がオススメです。
また、短期売買ではその日のうちに売買を完結させてしまうので、現物で発生するスワップポイントも気になりません。
スイング(中長期売買)は先物がオススメ
スイングトレードの場合は、スワップポイントが発生しない先物がオススメです。前述したように、現物では買い売りどちらもスワップポイントが発生するため、日をまたいでポジションを保有しているとコストが嵩んでしまいます。
確かに先物のスプレッドは広いですが、数日に1度の売買であれば、ほとんど気にならないでしょう。
また、XMのナスダックでは無料EA(FX自動売買)やミラートレードの活用も可能なので、検討してみるのもおすすめです。
スキャには現物、デイトレには先物!
XMのナスダック(US100)の取引時間
XMのNASDAQ(ナスダック)は、月曜日〜木曜日と金曜日で取引時間が少々異なります。また、夏時間と冬時間では、取引時間にそれぞれ1時間の差があります。
月曜日〜木曜日 | 金曜日 | |
---|---|---|
夏時間 | 07:05~05:15 05:30~05:55 |
07:05~05:10 |
冬時間 | 08:05~06:15 06:30~06:55 |
08:05~06:10 |
基本的には上記の取引時間通りですが、米国が祝日の場合は株式市場も休場となり、取引ができないため注意が必要です。
取引は米国の暦を参考にしてね!
XMのナスダック(US100)のMT/MT5の表示方法
MT4では、初期状態でナスダックは表示されていないため、追加で表示させる必要があります。
PCの場合
まずは気配値でUS100を探してみましょう。表示されていなければ、下記の手順で表示を行います。
MT4のナスダックの表示方法
② 気配値を右クリック
②「すべて表示」をクリック
この中から「US100Cash」と「US100-○○○XX」を探して、これらをチャートにドラッグ&ドロップすれば、チャートを使った取引が可能になります。
スマホの場合
スマホの場合も、MT4アプリにログインするところからスタートです。ログインしたら「気配値」ボタンをタップしましょう。
次に気配値画面の右上にある「+」ボタンをタップして、銘柄の追加メニューを開きます。
NASDAQ(ナスダック)はCFDの一種です。現物を追加する場合は「CFD Cash」を、先物を追加する場合は「CFD Future」をタップしてください。今回は現物を追加してみます。
NASDAQ(ナスダック)の現物である「US100Cash」をタップしましょう。
再び気配値を見ると、「100USCash」が表示されていることが確認できます。
あとはエントリーして取引スタート!
XMのナスダック(US100)のまとめ
ナスダックは、XM(XMTrading)でリアル口座を開設された方ならすぐに取引を始められます。13,000円分の口座開設ボーナスや入金ボーナスでお得にトレードも可能です。
現物と先物の2種類があり、CFD銘柄の取引が始めての方には少しハードルを高く感じるかもしれません。しかし、スキャルピングやデイトレードではスプレッドの狭い現物で、スイングトレードではマイナススワップが発生しない先物を選べば問題ありません。
また、トレードを避けた方が無難な時間帯にはエントリーしないなどの注意点を踏まえて、ぜひXMでナスダックUS100の取引に挑戦してみてください。