EOR(雇用主代行)は便利な手段ですが、向かない場面もあります。
導入してから「思っていた使い方ができない」とならないよう、EORが使いにくい・適さないケースを事前に知っておくことが大切です。この記事では制限と注意点を整理します。
EORが向くケースはEORが使えるケースで扱っています。
結論:現地販売・長期大規模・コスト最優先には不向きなことがある
EORが適さない代表的なケースは、現地で直接売上を立てる事業、同じ国での長期・大規模な雇用、そして手数料を含めたコストを最優先するケースです。順に見ていきます。
EORが不向きな4つのケース
現地で現金売上を生む事業
EORは雇用の代行であり、現地で直接売上を立てる事業(物販や飲食など、現金収入を伴う事業)には制限がある場合があります。
現地拠点で販売・営業そのものを行いたい場合は、現地法人の設立が必要になることがあります。
EORで雇った人材に現地で売上計上や契約締結を担わせることはできない、と理解しておくべきです。
同じ国で長期・大規模に雇う
EORはプラットフォーム手数料が人数に応じてかかるため、同じ国での雇用人数が増えるほど累計コストが膨らみます。
一定の人数・期間を超えると、現地法人を設立した方がコスト面で見合う段階が来ます。
長期・大規模の雇用が前提なら、早い段階で現地法人設立との違いと損益分岐を検討すべきです。
コストを最優先する
EORの利用には、給与とは別にプラットフォーム手数料がかかります。
さらに、以下の費用が別途必要で、これらは国によって大きく変わります。
- 給与
- 雇用主負担の税
- 社会保険
手数料だけを見て安いと判断すると、総額で想定を超えることがあります。費用は必ず総額で考える必要があり、その内訳はEOR料金の内訳で解説しています。
対応していない国で雇いたい
EORサービスが現地に雇用の仕組みを持たない国では、そのサービスを使えません。
雇いたい国がサービスの対応国に含まれるかは、検討の初期に必ず確認すべき点です。対応国での比較は対応国数で選ぶEOR比較で扱います。
使えない場合の代替
EORが適さない場合の代替手段は以下のとおりです。
- 現地法人の設立
- 単発業務の場合は業務委託
自社の状況に合う手段の選び方はEORの選び方で整理しています。
よくある質問
EORで雇った人材に現地での販売や契約締結を担わせることはできますか?
できません。EORは雇用の代行サービスであり、現地で売上を計上したり契約を締結させたりする用途には対応していません。現地拠点での販売・営業そのものを行いたい場合は、現地法人の設立が必要になることがあります。
同じ国での雇用人数が増えてもEORを使い続けるべきですか?
EORはプラットフォーム手数料が人数に応じてかかるため、同じ国での雇用人数が増えるほど累計コストが膨らみます。一定の人数・期間を超えると、現地法人を設立した方がコスト面で見合う段階が来るため、長期・大規模な雇用が前提であれば早い段階で現地法人設立との損益分岐を検討することが重要です。
EORの費用を考えるとき、手数料だけで比較してよいですか?
手数料だけで判断するのは適切ではありません。EORの利用には給与とは別にプラットフォーム手数料がかかるほか、雇用主負担の税や社会保険といった費用も別途必要で、これらは国によって大きく変わります。手数料だけを見て安いと判断すると、総額で想定を超えることがあるため、費用は必ず総額で考える必要があります。
EORが適さない場合、どのような代替手段がありますか?
主な代替手段として、現地法人の設立と、単発業務であれば業務委託があります。自社の状況に合わせて、それぞれのコストや手続きの違いを確認したうえで判断することが推奨されています。
まとめ
EORは、現地販売を伴う事業・長期大規模の雇用・コスト最優先・対応外の国では不向きなことがあります。
当てはまる場合は現地法人や業務委託など代替を検討し、判断には費用の全体像を確認してください。
本記事は、EORサービス各社の公式情報および海外進出支援事業者の公開解説をもとに、当サイトの編集ポリシーに沿って作成しています。事業ごとの可否は各提供元・専門家にご確認ください。情報は2026年6月16日時点のものです。
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