・FXスキャルピングに最適な取引時間やその傾向を知りたい
・時間帯ごとのトレード戦略(順張り&逆張り)をマスターしたい
本記事のテーマ
スキャルで勝つための時間帯と通貨ペアの組み合わせとは
<スキャル歴12年の専業_億トレーダーがお届け>
FXのスキャルピングで利益を狙うなら、適切な時間帯にトレードを行う必要があります。狙うべき時間帯と注意すべき時間帯をよく把握した上で、戦略的にトレードを積み重ねることは、スキャルピングにおける損小利大の鉄則といえます。
今回の記事では、スキャルピングで狙うべき時間帯や市場、その時間帯の市場の傾向など、詳しく解説していきます。また、スキャルピングに有利な時間帯ごとに、効率よくスキャルピングを行う方法もご紹介します。
FXのスキャルピングに適した時間帯は?
まずは取引スタイルやトレード歴に応じて、市場や通貨ペアに関わらず、一般的にスキャルピングに最適とされる時間帯をご紹介します。
スキャルピングにおすすめの時間帯
中上級者におすすめ:21時~23時
両方におすすめ:9時30分〜10時30分
初心者におすすめの時間帯:23時~
日本時間の深夜は、欧米市場の取引が活発化します。さまざまな通貨ペアがありますが、どの通貨ペアにおいても、1日の中で最も値動きが活発になります。
23時〜(冬時間では24時~)は、NY市場がオープンして2時間が経過した時間帯です。この時間帯になると、相場の方向感が明確になることが多く、初心者でもトレードしやすい環境となります。
ボラティリティが大きく予測もしやすい!
中上級者におすすめの時間:21時~23時
21時~23時(冬時間では22時~24時)は、NY市場のオープン前後の時間帯にあたり、値動きが活発化します。さらに、重要な経済指標の発表や要人発言も多く、相場が大きく動く可能性も十分にあります。
この時間帯は相場が乱高下することも珍しくなく、初心者にとっては難易度の高い時間帯ともいえるでしょう。しかし、荒い値動きを上手に捉えられれば、スキャルピングで大きな利益を得られます。
中上級者はチャレンジしてみる価値あり!
両方におすすめの時間帯:9時30分〜10時30分
9時30分~10時30分(冬時間では10時30分〜11時30分)の時間帯が、初心者と中上級者の両方におすすめな理由は、10時に為替市場で仲値が決定されるためです。仲値が決定される前後の時間帯は、値動きが活発になる傾向があり、スキャルピングに適した環境になります。
また、重要な経済指標の発表や東京市場での株価暴落がない限り、比較的安定した値動きになることが多い点も、この時間帯の特徴といえます。
ボラティリティが適度だから初心者向けだね!
FXのスキャルピングで順張りが狙いやすい時間帯
スキャルピング取引の基本は、トレンドに乗った順張りです。ここからは、上記とは違う視点で、順張りスキャルピングに最適な時間帯についてご紹介します。
順張りスキャルにおすすめの2つの時間帯
②510(ゴトー)日の東京時間
トレンド相場での順張りがスキャルの王道
そもそもスキャルピングでは、トレンド相場での順張りが最も稼ぎやすいとされています。
「スキャルパーはチャートだけを見ていて、細かいトレードを常に続けている」というイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、実情は少し違います。
多くのスキャルパーは、時間帯によってはボラティリティが低くなるため、エントリーを控えたり相場から離れたりと、メリハリをつけることで集中力を維持しています。また、このようなトレードスタイルには取引手数料を抑えられるというメリットもあります。
スキャルピングでは、大きなトレンドを掴んで、トレンドに乗ったトレードをすることが重要です。そのため、ボラティリティが高く、トレンド方向に進みやすいタイミングが、スキャルピングの最適なエントリーポイントといえるので、「順張りスキャル」が一番稼ぎやすとされているのです。
王道となる「順張りでのスキャルピング手法」を知りたい方は下記の記事をご参照ください。
①ロンドン市場とNY市場の始まりは順張り相場
FXで取引されている市場は全部で5つありますが、主にFX市場は東京・ロンドン・NYの3つです。
<為替市場で活発に取引が行われる時間帯>
※ロンドン市場とNY市場は冬時間(11月〜3月)の期間はそれぞれ1時間プラス
これらの時間帯は世界3大市場と呼ばれており、実需を含めた大きなお金が動きます。そのため、ボラティリティが大きい時間となり、スキャルピングFXのトレード頻度も高まります。
中でも、順張りで狙いやすいのが「ロンドン市場」と「NY市場」がオープンした直後2時間です。
なぜなら、大きな資本を持った市場参加者が、開始と同時に注文を入れてくることで、トレンドが形成され、含み損を抱えるFXトレーダーは決済を強いられます。さらに、トレンド方向に相場が進みやすくなります。
順張りスキャルが狙うやすい2つの時間帯
NY市場オープン直後からの2時間:21時〜23時
そのため、市場が開いた直後は(指標発表などがない場合)素直な動きとなり、順張りで狙いやすい相場になることが多くあります。
また、その場合のトレンドは、利益を出しているFXトレーダーの利益確定ポイントや目立つ高値圏や安値圏まで継続することも多いので、決済のタイミングも読みやすくなる傾向にあります。
なお、ロンドン時間とニューヨーク時間でのスキャルピング戦略も下記の記事で紹介しているので、興味のある方はご覧ください。
東京時間はトレンドが弱い時間帯
東京時間も重要な市場ではありますが、取引量の大きさはロンドン時間とNY時間に及びません。特に近年では東京時間のボラティリティは小く、強いトレンドが生まれづらい傾向にあるため、順張りでトレードする場合はロンドン時間とNY時間がおすすめです。
また、東京時間ではレンジになりやすくトレンドができないので、順張りでは動きづらい状況となります。
最近の東京時間は勢いがなくフラフラとした相場多いよ。日本の参加者の資金が少ないのか…
<3大市場のボラティリティ比較の例>
下記は、ある一日のユーロドルの参考チャートです。
あくまで例ですが、東京時間では大きく動かずに、ロンドン時間とNY時間でボラティリティが上がる場面が多くあります。
東京時間でじっくりと時間をかけて動いた値幅が、ロンドン時間になったと同時に一瞬で値を戻す、といった相場にもよく遭遇します。
このように、ロンドンとNY時間に照準を絞ってトレードする方が効率的に利益を上げやすい状況は往々にしてあります。ただし、この2つの時間帯でも、逆張りが有利であったり、トレード自体を控えた方が良いタイミングがあるので、注意しましょう。
②510(ゴトー)日の東京時間=順張り
動きの弱い東京時間ですが、510(ゴトー)日に限っては順張りが狙い目です。510日とは、5が付く日と、10、20、30日の9時〜9時55分に、米ドル円レートが上がりやすい日時を指します。
510日が有効な理由は、あらゆる企業の決算日であり、米ドルが大量に買われるためです。
企業が国外で得た利益を自国通貨に換金する際は、必ず銀行がその通貨を買います。そして、米ドルは現在の基軸通貨であり、非常に多くの取引量があることから、特に上がりやすいのです。
銀行は、銀行で安くドルを買って換金しにくる企業に対して、高く売りたいと考えています。
このため、銀行は安いうちに米ドルを買う傾向にあり、米ドルのレートが上昇します。
その日のレートは仲値として9時55分に決定するので、市場がオープンする9時に値動きが活発になりドル円相場は「銀行の仲値に向けて円安になる傾向」にあります。
実需で動く510日はスキャルで10〜15pipsほどは抜きやすい
FXのスキャルピングで逆張りが狙いやすい時間帯
ここからは、逆張りのスキャルピングで利益を狙いやすい時間帯をご紹介します。
逆張りスキャルにおすすめの時間帯
②金曜日の夜〜土曜日の早朝
①逆張りに向いている時間=市場の終わり際
FX市場の終わり際は、一般的に逆張りのスキャルピングに向いている時間帯とされています。終わり際の30分〜1時間程度をスキャルピングで狙いましょう。
この時間帯が逆張りに向いている理由は、銀行のトレーダーによる決済が増える時間帯だからです。なお、銀行のトレーダーが取引可能な東京市場は15時までとなるため、それまでの間でトレンドと逆に動きます。
実際に、下の画像でも東京市場の終わり際である14時から下落の流れが上昇に転じているのが分かります。
FX相場を動かしている銀行のトレーダーは、24時間トレードしているわけではありません。日本人なら東京時間、欧州の人ならロンドン時間、アメリカの人ならNY時間しかトレードできません。
このため、銀行などの大口トレーダーは、基本的にはポジションを持ち越さずに手仕舞いします。もし、ポジションを持ち越して翌日の自分たちの市場が回ってくるまでに大きな相場変動があった場合は、巨額の損失が発生するので、リスク回避のポジションクローズが行われるのです。
当然ながら銀行のトレーダーの世界は厳しく、大きな損失を出した者はすぐにクビになるため、個人トレーダー以上に厳密なリスク管理をしています。
そのポジションクローズによる反転の動きは、スキャルピングで有効活用できます。彼らのポジション決済は短期的なトレンドとして現れるので、「スキャルピングならではの時間帯を利用したトレード」ともいえます。
②逆張りに向いているもう1つの時間帯は「金曜日の夜」
金曜日の夜〜土曜日の早朝(市場が閉じるまで)も逆張りのチャンスです。
こちらも「市場の終わり際」と同じような心理で、週末は取引ができない環境となるので、利益確定を中心とした手仕舞いが重なり、それまでのトレンドとは逆に動いて終わる場面が多くあります。
週明けの月曜日に(トレンドとは逆に)窓が空いて始まる可能性も十分にあるため、利益を出しているFXトレーダーの多くは利益確定をして週末を迎えます。
結果として、トレンドと逆方向の力を生むので、それに乗じた逆張りは有効となります。
FX初心者には難しいけど、金曜日深夜も狙い目
スキャルピングFX必須知識①:為替市場と時間帯ごとの特徴
オセアニア市場
オセアニア市場とは、オーストラリアやニュージーランドの市場が開く時間帯です。 シドニー市場は朝の6時頃(冬時間は7時頃)、ウェリントン市場は4時頃(冬時間は5時頃)に開きます。
オセアニア市場がオープンしてすぐの時間帯は、日本人をはじめアジア人トレーダーの参加者が少ないため、オープン時は流動性が低く、スプレッドが開く傾向があります。ただし、日本時間の8時頃になると、豪ドルやNZドルを含む通貨ペアの値動きが活性化してくるので、スキャルピングのチャンスとなります。
東京市場
東京市場では、欧米の市場参加者が少ないということで、ロンドン市場やニューヨーク市場に比べると、値動きが安定している傾向があります。
ただし、東京市場オープン時には、日本・中国・オセアニアなどの重要経済指標が発表されるので、結果によっては相場が大きく動くこともあります。
指標のインパクトが強ければ大きく動くことも
ロンドン市場
ロンドン市場は、15時頃(冬時間は16時頃)〜深夜にオープンする市場です。ロンドン市場が始まると欧州トレーダーが参戦するため、一気に値動きが活発化します。
特に市場が開いてすぐの時間帯は値動きが激しく、東京市場で発生したトレンドを打ち消すような値動きが発生することも珍しくありません。
価格が乱高下することも珍しくない!
ニューヨーク市場
ニューヨーク市場は、21時頃(22時頃)〜翌明朝にかけて開く市場です。米国トレーダーが本格的に参戦するため、世界中のトレーダーによる売買が殺到します。
そのため、ロンドン市場以上に値動きが活発化してきます。大きなトレンドも発生しやすいため、1日の中で最もスキャルピングに適した時間帯といえるでしょう。
スキャルピングFX必須知識②:時間帯ごとのおすすめ通貨ペア
時間帯ごとにおすすめの通貨ペア
15時~22時:ユーロ米ドル・ポンド米ドル・ユーロ円・ポンド円
22時以降:米ドル円・ユーロ米ドル・豪ドル米ドル
9時~15時
日本時間の9時〜15時は、東京市場が開いているため、まずおすすめしたいのはドル円です。東京市場がオープンしている時間帯では、米ドルの値動きが比較的安定しているので、予測を行いやすいでしょう。
さらに、10時発表の仲値にかけては、ドル円レートが上がりやすい傾向があります。この点も、ドル円がおすすめの理由です。その他、株式市場の動向と連動しやすいクロス円もおすすめです。
9時~15時におすすめ通貨ペア
15時~22時
15時~22時の時間帯には、欧州通貨の値動きが特に活発化します。そのため、ユーロ米ドル、ポンド米ドルなどの欧州通貨を含んだ通貨ペアの取引がおすすめです。
ただし、市場のオープン前後や重要指標発表直後には、価格が荒れることが多いため、損切りは徹底してリスク管理に努めましょう。
15時~22時におすすめ通貨ペア
22時以降
22時以降は、すべての通貨ペアで値動きが活発化します。そんな中で、有利に取引できる通貨ペアは、不規則な値動きすることが少なく、スプレッドの狭い通貨ペアです。
その条件に当てはまる通貨ペアは、米ドル円・ユーロ米ドル・豪ドル米ドルです。他通貨ペアに比べると、テクニカルに忠実に動いてくれるため、取引を行いやすいでしょう。
22時以降におすすめ通貨ペア
スキャルピングFXでおすすめの時間帯を狙う際の注意点
スキャルピングでおすすめの時間帯を狙う際の注意点
・早朝はスキャルピングを控える
・市場の変わり目では相場急変に注意する
・マイナー通貨での取引は避ける
時間帯の特徴とトレード手法を合わせて検証する
ここまではトレードに有利な時間帯とその理由を解説しましたが、それだけの知識でトレードを行うのは少々危険です。
24時頃のロンドン時間の終わり際になっただけ、または510日になったという理由だけで、逆張りや米ドル円の買いを仕込むのはリスクが高すぎます。
時間帯ごとの特徴を狙ったトレードは有効なので、値が動く根拠もありますが、それだけではエントリーの根拠として不十分です。なので、何かしらのトレード手法と合わせてスキャルピングを行いましょう。
安易にエントリーをしないように注意しよう!
例えば、東京時間の終わり際、RSI(逆張り用インジケーター)がエントリーサインを示した時に、ポジションを持つなどの方法が有効です。
早朝はスキャルピングを控える
日本時間の早朝はスプレッドが広がる傾向にあります。スキャルピングで重要視されるスプレッドが広いため、利益を上げることが難しいでしょう。
さらに、日本時間の早朝はボラティリティが小さいことも、スキャルピングを控えた方が良い理由の一つです。
早くても8時前後〜にしよう!
市場の変わり目では相場急変に注意する
市場の変わり目、特に東京市場からロンドン市場への変わり目は、相場の急変が起こりやすい傾向にあります。これは、東京市場では参戦していなかった欧米トレーダーが、ロンドン市場に入り、一気に参戦してくるためです。
また、ニューヨーク市場のオープン前には、世界中のトレーダーが参戦するため、やはり相場が荒れやすい傾向があります。トレードする場合は、損切りの徹底を行い、初心者の方はそもそもトレードしないという判断も必要になるでしょう。
マイナー通貨での取引は避ける
マイナー通貨を避けるべき第一の理由は、スプレッドが広いことです。ドル円やユーロドルと比べると、2倍以上スプレッドが広いことも珍しくありません。
第二の理由は、流動性が低く、突発的な値動きが発生しやすいことが挙げられます。突発的な値動きに巻き込まれて大きな損失を出してしまうことも十分にあります。
スキャルピングを行う際は、主要通貨を含んだ通貨ペアで取引を行いましょう。
取引に適した通貨
スキャルピングFXを控えるべき3つの時間帯
スキャルピングに向かない時間はスプレッドが開くタイミングです。この時はトレードを控えることをおすすめします。
スキャルピングはほんの少しスプレッドが開くなど、小さな変化でも致命傷になることがあるので、特に注意しましょう。
スキャルピングを控えるべき時間帯
・動きの少ないオセアニア時間
・休日国がメインとなる時間帯
経済指標が発表される前の時間
経済指標の発表時及びその前後ではスプレッドが開くので、スキャルピングトレーダーはトレードを控えるようにしましょう。
アメリカの雇用統計などを中心とした大規模なものに関しては、特に注意が必要です。あらかじめ経済指標の時間がわかるカレンダーを用意しておくのが望ましいでしょう。
指標発表後にトレンドが明確になってからがスキャルピングの出番
動きの少ないオセアニア時間
東京時間の少し前であるウェリントン&シドニー市場のオセアニア時間(朝の4時〜8時30分頃)には流動性の低下からスプレッドが開く傾向があります。
そのため、この時間帯もトレードには向いていません。ただし、NY時間と被っているタイミングなら活発な値動きが続いていることが多いので、流動性によるスプレッドの開きは少ない傾向にあります。
ボラも低くスプレッドも開く時間帯は当然ダメだね
休日国がメインとなる時間帯
日本国内が休みの時は株式市場も閉場しており、為替の動きも小さくなりがちです。
これはアメリカや欧州も同様で、取引量の多い米国市場や欧州市場がクローズしている場合はトレンドが出にくい状況となりスキャル向きではありません。
日本だけではなく海外市場の祝日スケジュールも把握して、ボラティリティの低い相場で無理にスキャルピングに取り組むことのないように注意しましょう。
時間帯ごとの特徴をご自身の眼で確かめてから活用しよう!
スキャルピングFXにおすすめの時間帯:まとめ
スキャルピングトレードやデイトレードなどのトレードスタイルに関わらず、FXや仮想通貨(暗号資産)では「狙うべき時間帯」や「不向きな時間帯」があります。確証が持てない場合は、デモトレードで実際に試してみることも有効です。
ただし、やみ雲にその時間帯を狙うのではなく、スキャルピングのおすすめ口座や取引ツールの評判を確認した上で、適切なエントリーポイントかを検証し、自分が得意とするパターンを身につけて取引回数を増やすようにしましょう。