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包み足・はらみ足でFXのトレンド転換を見極める方法

包み足・はらみ足でFXのトレンド転換を見極める方法
このような方にオススメの記事

・ローソク足のパターンで相場の転換点を見極めたい方
・包み足とはらみ足を使ったエントリー手法を知りたい方

本記事のテーマ

包み足とはらみ足は相場の転換シグナルを見極める最強パターン

<スキャル歴12年の専業_億トレーダーがお届け>

包み足とはらみ足は、ローソク足2本の組み合わせで相場の転換や継続を判断できる、シンプルかつ強力なテクニカル分析手法です。

チャートを見ていると「なぜここで反転したのか?」と疑問に思うことはありませんか?ローソク足のパターンには投資家の心理が色濃く反映されているため、包み足やはらみ足を理解することで、相場の転換点を事前に察知できるようになります。

この記事では、包み足とはらみ足の基本から実践的なトレード手法まで、具体的なチャート例を交えながら詳しく解説していきます。FX初心者の方でも今日から使えるテクニックばかりです。

目次

包み足(つつみ足)とは? 基本と投資家心理

包み足(エンゴルフィング・パターン)は、2本目のローソク足が1本目のローソク足を完全に「包み込む」形で出現するチャートパターンです。相場の勢力が明確に逆転したことを示す、信頼度の高い転換シグナルとして知られています。

強気(陽)の包み足

強気(陽)の包み足

強気(陽)の包み足は、下降トレンドから上昇トレンドへの転換を示すシグナルで、以下の特徴があります。

強気の包み足の特徴

大きな陽線で、前日の陰線を完全に包み込んでいる
底値圏で出現すると信頼度が非常に高い
前日の安値を下回る始値から、前日の高値を上回る終値で終わる
投資家心理

前日は売り勢力が優勢で価格が下落していました。しかし当日、買い勢力が前日の売り圧力を完全に吸収し、さらに上回る力で買い上げました。これを見た投資家たちは「もう下がらないのでは?」という心理状態になります。

その結果、売りポジションを持っていたトレーダーは損切りを余儀なくされ、その買い戻しが価格を押し上げます。同時に、底値圏と判断した新規の買い勢力も参入するため、上昇トレンドへ転換する可能性が高まります。

包み足は勢力の逆転を示す強力なサイン!とくに底値圏での出現は大チャンス!

弱気(陰)の包み足

弱気(陰)の包み足

弱気(陰)の包み足は、上昇トレンドから下降トレンドへの転換を示すシグナルで、以下の特徴があります。

弱気の包み足の特徴

大きな陰線で、前日の陽線を完全に包み込む
天井圏で出現すると信頼度が非常に高い
前日の高値を上回る始値から、前日の安値を下回る終値で終わる
投資家心理

前日は買い勢力が優勢で価格が上昇していました。しかし当日、売り勢力が前日の買い圧力を完全に否定し、圧倒的な力で売り崩しました。これを見た投資家たちは「もう上がらないかも」「天井をつけたかも」という心理状態になります。

その結果、買いポジションを持っていたトレーダーは利益確定や損切りを急ぎ、その売り圧力が価格を押し下げます。同時に、天井圏と判断した新規の売り勢力も参入するため、下降トレンドへ転換する可能性が高まります。

天井圏での弱気の包み足は下落トレンドの始まりを示すサイン!

包み足の判断条件

包み足と判断するためには、以下の条件を満たす必要があります。

包み足の判断条件
  1. 2本目のローソク足の実体が1本目の実体を完全に包むこと
    • 実体とは、始値と終値の間の部分(ローソク足の太い部分)のこと
    • ヒゲ(高値・安値)は含まなくてもよい
  2. 1本目と2本目の色が反対であること
    • 陰線→陽線:強気の包み足
    • 陽線→陰線:弱気の包み足
  3. どの場所・タイミングで出現したか
    • 上昇トレンドの天井圏:弱気の包み足が有効
    • 下降トレンドの底値圏:強気の包み足が有効
    • トレンドの途中で出現した場合は信頼度が下がる

包み足は「実体」が包んでいれば成立するため、ヒゲ(高値・安値)まで完全に包む必要はありません。ただし、ヒゲも含めて完全に包んでいる場合は、さらに信頼度が高くなります。

実体だけ包めばOKだけど、ヒゲまで包むとさらに強力なサイン!

はらみ足(孕み足)とは?基本と投資家心理

はらみ足(ハラミ・パターン)は、2本目のローソク足が1本目のローソク足に「包まれる」形で出現するチャートパターンです。包み足とは真逆の形状で、トレンドの一時停止や市場の迷いを示すシグナルとして知られています。

強気(陽)のはらみ足

強気(陽)のはらみ足

強気(陽)のはらみ足は、下落トレンドの終わりを示唆するシグナルで、以下の特徴があります。

陽のはらみ足の特徴

小さな陽線で、前日の陰線の実体内に収まる
レンジ相場や調整局面への移行を示す
売り圧力が弱まっていることを示す
投資家心理

前日は売り勢力が強く、大きく下落しました。しかし当日、売りの勢いが衰え、小さな値動きに留まりました。「もう売られ過ぎかも」「そろそろ反発するかも」という迷いが市場に広がり、売り圧力が明らかに弱まっています。

ただし、買い勢力もまだ本格的に参入していないため、様子見ムードが強い状態です。この後、買い勢力が優勢になれば上昇トレンドへ転換しますが、再び売り圧力が強まれば下落継続の可能性もあります。

はらみ足は市場の迷いを示すサイン!次の動きに備えよう!

弱気(陰)のはらみ足

弱気(陰)のはらみ足

弱気(陰)のはらみ足は、上昇トレンドの終焉を示唆するシグナルです。以下の特徴があります。

弱気のはらみ足の特徴

小さな陰線で、前日の陽線の実体内に収まる
買いの勢いが弱まっていることを示す
売り圧力が高まる予兆がある
投資家心理

前日は買い勢力が強く、大きく上昇しました。しかし当日、買いの勢いが続かず、小さな値動きで終わりました。「もう買われ過ぎかも」「そろそろ調整が入るかも」という警戒感から、積極的な買いが入りません。

売り勢力もまだ本格的ではなく、市場全体が「次の動きを待つ」状態です。このような膠着状態の後は、どちらかの方向に大きくブレイクする可能性が高まります。

はらみ足が出たら次の動きに備えてブレイクの方向を見極めよう!

はらみ足の判断条件

はらみ足と判断するためには、以下の条件を満たす必要があります。

はらみ足の判断条件
  1. 2本目のローソク足の実体が1本目の実体内に収まること
    • 2本目のローソク足が完全に1本目の中に孕まれている
    • ヒゲは1本目からはみ出してもよい
  2. 1本目は長い実体であることが理想
    • 1本目が大きければ大きいほど、2本目の小ささが際立つ
    • 明確なトレンド後の一服を示す
  3. 2本目は小さな実体であること
    • 小さければ小さいほど迷いが強い
    • 十字線(同事線)の場合はとくに強力なシグナルになっている
  4. トレンド中の「迷い」や「一服」を示すパターン
    • 明確なトレンド後に出現することが重要になる
    • レンジ相場では意味を持ちにくい

2本目が小さいほど市場の迷いが強いサイン!

包み足とはらみ足の違い

包み足とはらみ足は形状が真逆であり、示すシグナルも大きく異なります。以下の表で両者の違いを整理しました。

項目包み足はらみ足
形状2本目が1本目を包む2本目が1本目に包まれる
2本目のサイズ1本目より大きい1本目より小さい
シグナルの種類トレンド転換トレンド一時停止
勢力関係転換している状態迷っている状態
確信度高い中程度
次の展開トレンド転換の可能性大レンジ or ブレイク待ち
エントリー判断積極的にエントリー可能様子見
投資家心理トレンドが転換したまだどうなるか分からない

覚え方のコツ

包み足=「包む」=強い力で相手を飲み込む=転換
はらみ足=「孕む」=お腹の中で様子を見る=迷い・待機

包み足は攻撃的、はらみ足は防御的!使い分けが大事!

包み足を使ったおすすめトレード手法

包み足は明確なトレンド転換シグナルであるため、攻撃的にエントリーを狙うことができます。ここでは、実践的な3つのトレード手法を紹介します。

手法① 包み足でトレンド転換の初動を狙う

これは包み足の最も基本的で、かつ最も効果的な手法です。トレンドの転換点で包み足が出現したら、その初動を捉えてエントリーします。

エントリー条件

強気の包み足の場合(買いエントリー)

下降トレンドの底値圏で強気の包み足が出現
包み足が完成(2本目のローソク足が確定)した次のローソク足の始値でエントリー
または、包み足の高値を上抜けた瞬間にエントリー

弱気の包み足の場合(売りエントリー)

上昇トレンドの天井圏で弱気の包み足が出現
包み足が完成した次のローソク足の始値でエントリー
または、包み足の安値を下抜けた瞬間にエントリー

損切り設定

損切り設定

買いエントリーの場合:包み足の安値の少し下(5〜10pips程度)
売りエントリーの場合:包み足の高値の少し上(5〜10pips程度)

包み足の高値・安値が明確なサポート・レジスタンスとなるため、そこを抜けたら転換が失敗したと判断できます。

利益確定の目安

利益確定の目安

リスクリワード比1:2以上を目標(損切り幅の2倍以上の利益)
直近のレジスタンスライン・サポートライン
移動平均線などの節目
前回の高値・安値

投資家心理の活用

包み足が出現した時点で、多くのトレーダーが「勢力が逆転した」と判断します。この集団心理に乗ることで、大きなトレンドの波に乗りやすくなります。特に底値圏・天井圏での包み足は、大口トレーダーも注目しているため、信頼度が非常に高くなります。

ただし、包み足が出現しても、すぐに逆方向に動く「だまし」もあります。損切りラインは必ず設定し、リスク管理を徹底しましょう。

だましに備えて損切りラインは必須!

手法② 包み足+移動平均線の組み合わせ

包み足単独でも有効ですが、移動平均線と組み合わせることで、さらに精度を高めることができます。

使用する移動平均線

使用する移動平均線

短期:20MA(20期間移動平均線)
中期:75MA(75期間移動平均線)
長期:200MA(200期間移動平均線)

エントリー条件

買いエントリーの場合

価格が移動平均線の下にある(下降トレンド)
底値圏で強気の包み足が出現
包み足の後、価格が移動平均線を上抜ける
移動平均線を上抜けた瞬間、または次のローソク足の始値でエントリー

売りエントリーの場合

価格が移動平均線の上にある(上昇トレンド)
天井圏で弱気の包み足が出現
包み足の後、価格が移動平均線を下抜ける
移動平均線を下抜けた瞬間、または次のローソク足の始値でエントリー

この手法のメリット

メリット

包み足と移動平均線のダブル確認でだましを減らせる
トレンドの方向性が明確になる
エントリーのタイミングがわかりやすい

具体的な設定例(MT4/MT5)

具体的な設定例

移動平均線(MA):期間20、適用価格=終値、色=青
移動平均線(MA):期間75、適用価格=終値、色=赤
時間足:4時間足または日足

包み足が出現した後、移動平均線が「ゴールデンクロス(短期MAが長期MAを上抜け)」や「デッドクロス(短期MAが長期MAを下抜け)」を形成すると、さらに信頼度が上がります。

移動平均線と組み合わせれば精度がグッと上がる!

手法③ 包み足+水平線・サポレジの併用

包み足が重要な価格帯(サポートライン・レジスタンスライン)で出現した場合、その信頼度は飛躍的に高まります。

エントリー条件

買いエントリーの場合

強力なサポートライン(過去に何度も反発している価格帯)まで下落
サポートライン付近で強気の包み足が出現
包み足完成後、サポートラインで反発を確認してエントリー
さらに、サポートラインを上抜けて「サポレジ転換」すれば確信度アップ

売りエントリーの場合

強力なレジスタンスライン(過去に何度も反落している価格帯)まで上昇
レジスタンスライン付近で弱気の包み足が出現
包み足完成後、レジスタンスラインで反落を確認してエントリー
さらに、レジスタンスラインを下抜けて「サポレジ転換」すれば確信度アップ

だましを避けるポイント

重要な価格帯で包み足が出現し、かつ出来高(ボリューム)が増加している場合、多くのトレーダーが注目している証拠となり、信頼度がさらに高まります。

MT4/MT5やTradingViewでは、チャート下部にボリュームインジケーターを表示できます。包み足出現時にボリュームが平均より明らかに多ければ、エントリーの根拠が強くなります。

サポレジ転換とは?

サポレジ転換とは

サポートライン(支持線):価格が下落しても、そこで反発しやすい価格帯
レジスタンスライン(抵抗線):価格が上昇しても、そこで反落しやすい価格帯
サポレジ転換:サポートラインを下抜けると今度はレジスタンスに変わる(またはその逆)

包み足がサポレジ転換のきっかけになることが多く、この現象を理解することで精度の高いトレードが可能になります。

包み足は単独でも強力ですが、移動平均線や水平線などの他のテクニカル分析と組み合わせることで、さらに精度が高まります。複数の根拠が揃ったときこそ、自信を持ってエントリーしましょう!

重要ラインでの包み足は最強の転換シグナル!

はらみ足を使ったおすすめトレード手法

はらみ足は市場の迷いを示すため、包み足のように即座にエントリーするのではなく、次の動きを待つ戦略が有効です。ここでは、はらみ足を活用した3つのトレード手法を紹介します。

手法① はらみ足後のブレイクアウトを狙う

はらみ足はレンジ相場の始まりを示すことが多いため、その後のブレイクアウトを狙う手法が有効です。

はらみ足が出現すると、市場はどちらに動くか分からない迷いの状態に入ります。この迷いが解消され、どちらかの方向に明確にブレイクした時こそ、大きな動きが生まれます。

エントリー条件

買いエントリーの場合

はらみ足が出現(1本目:大陰線、2本目:小陽線)
はらみ足の高値(1本目の高値)に水平線を引く
価格がその水平線を上抜けたらエントリー
だまし回避:ブレイク後、一度戻して再度上昇を確認してからエントリー(押し目買い)

売りエントリーの場合

はらみ足が出現(1本目:大陽線、2本目:小陰線)
はらみ足の安値(1本目の安値)に水平線を引く
価格がその水平線を下抜けたらエントリー
だまし回避:ブレイク後、一度戻して再度下落を確認してからエントリー(戻り売り)

損切り設定

損切り設定

買いエントリーの場合:はらみ足の安値の少し下
売りエントリーの場合:はらみ足の高値の少し上

投資家心理の活用

はらみ足は市場の迷いを示すため、どちらかにブレイクした際には「決着がついた」として、多くのトレーダーが同じ方向にエントリーします。この集団心理により、ブレイク後は勢いよく価格が動くことが多いのです。

はらみ足の後は様子見が大切!焦らずブレイクの方向を見極めてから、自信を持ってエントリーしましょう。

ブレイク待ちがポイント!焦らず見極めよう!

手法② はらみ足+オシレーター系インジケーターの組み合わせ

はらみ足と、RSIやストキャスティクスなどのオシレーター系インジケーターを組み合わせることで、反転の信頼度を高めることができます。

使用するインジケーター

使用するインジケーター

RSI(Relative Strength Index):買われ過ぎ・売られ過ぎを示す
ストキャスティクス:短期的な買われ過ぎ・売られ過ぎを示す

エントリー条件

買いエントリーの場合

RSIが30以下(売られ過ぎゾーン)に入る
同じタイミングで強気のはらみ足が出現
その後、はらみ足の高値を上抜けたらエントリー
または、RSIが30を上抜けた瞬間にエントリー

売りエントリーの場合

RSIが70以上(買われ過ぎゾーン)に入る
同じタイミングで弱気のはらみ足が出現
その後、はらみ足の安値を下抜けたらエントリー
または、RSIが70を下抜けた瞬間にエントリー

この手法のメリット

メリット

オシレーターで「過熱感」を確認することで、反転の可能性が高まる
はらみ足とオシレーターのダブル確認でだましを減らせる
逆張りトレードの精度が上がる

具体的な設定例(MT4/MT5)

設定例

RSI:期間14、レベル30と70にラインを引く
または、ストキャスティクス:%K期間5、%D期間3、スローイング3
時間足:1時間足または4時間足

オシレーターは強いトレンド中では「ダイバージェンス(逆行現象)」が発生することがあります。必ずトレンドの流れも確認しながら判断しましょう。

オシレーターとの組み合わせで逆張りの精度がアップ!

手法③ 「はらみ寄せ線」(十字線のはらみ足)に注目

「はらみ寄せ線」とは、はらみ足の2本目が十字線(同事線)になっているパターンです。これは市場の極度の迷いを示す、非常に強力な転換シグナルとなります。

十字線(同事線)とは?

十字線(同事線)とは

始値と終値がほぼ同じ価格で、実体がほとんどない(または全くない)ローソク足
上下にヒゲが伸びており、「+」や「T」のような形
市場で買いと売りが完全に拮抗している状態を示す

はらみ寄せ線の特徴

はらみ寄せ線の特徴

1本目:大きな陽線または陰線(強いトレンド)
2本目:十字線(極度の迷い)
次のローソク足でブレイクした方向に大きく動きやすい

エントリー条件

買いエントリーの場合

下降トレンド後、大陰線が出現
次のローソク足が十字線(はらみ寄せ線)
その次のローソク足が陽線で、十字線の高値を上抜けたらエントリー

売りエントリーの場合

上昇トレンド後、大陽線が出現
次のローソク足が十字線(はらみ寄せ線)
その次のローソク足が陰線で、十字線の安値を下抜けたらエントリー

投資家心理

十字線は、買いと売りが完全に拮抗した状態を示します。前日に強いトレンドがあったにも関わらず、当日は全く方向性が定まらない状況です。この極度の迷いのあと、どちらかにブレイクすると、決着がついた方向に一気に動き出します。

「もう上がらない(下がらない)のでは?」という疑念が市場を支配しているため、その疑念が解消された瞬間、爆発的な動きが生まれます。

はらみ寄せ線がとくに有効なケース

はらみ寄せ線が特に有効なケース

重要な経済指標発表前後
週末や休日明けで市場参加者が少ない時
重要な価格帯(サポート・レジスタンス)付近

はらみ寄せ線は、はらみ足のなかでも強力なシグナルです。十字線が出現したら、次のローソク足のブレイク方向を見逃さないようにしましょう!

十字線のはらみ足は最強の迷いシグナル!爆発力も抜群!

包み足・はらみ足のメリット・デメリット

包み足・はらみ足のメリット

包み足とはらみ足は、FXトレードにおいて有用なテクニカル分析手法で、以下のようなメリットがあります。

包み足・はらみ足のメリット

シンプルで初心者でも判断しやすい
ローソク足2本だけで投資家心理を読み取れる
チャートパターンや他のインジケーターとの組み合わせで精度向上
どの時間足・通貨ペアでも使える汎用性
エントリーと損切りポイントが明確
トレンド転換の初動を捉えられる

包み足とはらみ足は、江戸時代から伝わる「酒田五法」の一部であり、現代の相場でも通用する分析手法です。ローソク足2本の組み合わせだけで、市場の勢力図がどう変化したのかを視覚的に素早く把握できるのが最大の特徴です。

トレンドの転換点をいち早く捉えられるだけでなく、損切りラインを明確に設定できるため、リスク管理を徹底したトレードが可能です。初心者からプロまで、あらゆる市場で活用できる強力な武器となります。

江戸時代から使われてる技術が今も通用するのはすごい!

包み足・はらみ足のデメリット

包み足とはらみ足には多くのメリットがある一方で、以下のようなデメリットも存在します。

包み足・はらみ足のデメリット

だましが発生することがある
単独での使用は信頼度が下がる
レンジ相場では機能しにくい
包み足とはらみ足の判断が曖昧な場合がある
出現頻度が低い(特に包み足)

包み足とはらみ足は強力な指標ですが、過信は禁物です。とくに短期足では「だまし」が発生しやすく、出現後すぐに逆行するケースも少なくありません。

また、明確なトレンドがないレンジ相場では信頼度が低下するため、ほかのテクニカル指標と併用して複数の根拠を重ねることが必須となります。実体の包み具合やヒゲの扱いなど、判断がトレーダーの主観に左右されやすい側面もあるため、あくまで根拠のひとつとして捉え、総合的に相場を分析する姿勢が大切です。

単独での使用は危険!必ず他の指標と組み合わせよう!

包み足・はらみ足を実践で活用する際のポイント

包み足・はらみ足を実践で活用する際は、以下のポイントを押さえておきましょう。

① 天井圏・底値圏などの重要な局面で活用する

包み足・はらみ足が最も有効なのは、トレンドの転換点(天井圏・底値圏)です。

出現場所信頼度説明
天井圏・底値圏★★★★★・最も信頼度が高い
・大きなトレンド転換を示す
重要な価格帯(サポレジ)★★★★☆多くのトレーダーが注目する価格帯では有効
トレンドの途中★★☆☆☆・一時的な調整の可能性
・トレンド継続が多い
レンジ相場の中★☆☆☆☆ほとんど機能しない

「どこで出現したか」が最も重要です。トレンドの節目で出現した包み足・はらみ足だけに注目しましょう。

出現場所が重要!天井圏・底値圏で使うのが鉄則!

② 時間足による信頼度の違いを理解する

時間足が長いほど、包み足・はらみ足の信頼度は高くなります。時間足ごとの信頼度とトレードスタイルは、以下のとおりです。

時間足信頼度トレードスタイル
月足・週足★★★★★・長期投資
・スイングトレード
日足★★★★☆スイングトレード
4時間足★★★☆☆・デイトレード
・スイングトレード
1時間足★★☆☆☆デイトレード
※ほかの根拠と併用
15分足以下★☆☆☆☆スキャルピング
※ほかの根拠と併用

FX初心者の方は、まず日足から始めることをおすすめします。日足であれば、だましが少なく、落ち着いて判断できます。

短期足でスキャルピングをする場合は、必ず上位足(4時間足や日足)のトレンドを確認しましょう。上位足と同じ方向にエントリーすることで、勝率が大きく向上します。

初心者はまず日足から!短期足は上位足確認が必須!

③ ボリューム(出来高)を活用する

包み足やはらみ足が出現した際にボリューム(出来高)が増加している場合、そのシグナルの信頼度が上がります。

ボリュームと信頼度の関係

ボリューム増加+包み足:多くのトレーダーが「転換だ」と判断して参入している証拠
ボリューム増加+はらみ足:市場の迷いが大きく、次のブレイクで大きく動く可能性
ボリューム減少+包み足・はらみ足:市場参加者が少なく、だましの可能性が高い

MT4/MT5やTradingViewでは、チャート下部に「Volume(出来高)」インジケーターを表示できます。ぜひ活用してください。

ボリューム増加は市場の本気度!必ずチェックしよう!

④ ほかのテクニカル分析と併用する

包み足・はらみ足は強力なシグナルですが、単独で使うのではなく、ほかのテクニカル分析と組み合わせることが重要です。

おすすめの組み合わせ

包み足・はらみ足+移動平均線
包み足・はらみ足+水平線(サポート・レジスタンス)
包み足・はらみ足+RSI / ストキャスティクス
包み足・はらみ足+ボリンジャーバンド
包み足・はらみ足+フィボナッチリトレースメント

複数の根拠が揃った時だけエントリーすることで、勝率を大きく向上させることができます。

複数の根拠を重ねることが勝率アップの秘訣!

⑤ 包み足とはらみ足の使い分け

包み足とはらみ足は戦略やエントリータイミングが異なるため、使い分ける必要があります。

パターン戦略エントリータイミング
包み足積極的にエントリー包み足完成直後、または次のローソク足
はらみ足・慎重に様子見
・ブレイク待ち
ブレイク確認後、または押し目・戻り
はらみ寄せ線ブレイク方向にエントリー十字線の次のローソク足でブレイク確認

包み足は「攻撃的」、はらみ足は「防御的」に使い分けることで、リスクを抑えながら利益を最大化できます。

包み足・はらみ足を使いこなすには、「出現場所」「時間足」「他の根拠との組み合わせ」の3つが重要です。この3つを意識することで、勝率は飛躍的に向上します!

3つのポイントを押さえて勝率アップを目指そう!

包み足・はらみ足でトレンド転換を見極める方法 まとめ

包み足とはらみ足は、ローソク足2本で投資家心理を読み解く手法です。包み足は勢力の逆転を示すサインで転換直後のエントリーに向く一方、はらみ足は市場の迷いを示すため、ブレイクを確認した後の参戦が推奨されます。とくに天井・底値圏や重要ラインでの出現は信頼度が高く、絶好の好機となります。

ただし、単独での使用は「だまし」のリスクがあるため、移動平均線やRSI等と組み合わせることが重要です。複数の根拠を重ねて分析の精度を高めることで、より自信を持ってエントリーできるようになるでしょう。

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