・FXで「損切り貧乏」になってしまう原因と対策を知りたい
・正しい損切りポイントを見極める技術を身につけたい
本記事のテーマ
FXで損切り貧乏になる人の特徴<原因と対策>
<スキャル歴12年の専業_億トレーダーがお届け>
FXで勝つための必須条件と言えるのが、しっかりと損切りを行うことです。いくら勝率が高くても、損切りを行わなければ一度に大きな損失を出してしまい、安定的に勝つことは難しいでしょう。
一方で、しっかりと損切りを行ったつもりでも、損切りの回数が多くなってしまい、いわゆる「損切り貧乏」になってしまうトレーダーも多いようです。
損切りは闇雲に行えばよいわけではなく、正しいタイミングで行うことが非常に大切です。
そして、正しいタイミングで損切りを行うには、テクニカル分析をしっかりと勉強し、大衆心理をトレードに反映しなければなりません。
実際に、私もテクニカル分析が身についていなかった頃、やたら損切りを繰り返し、口座の資金がどんどん減っていくことを体験しています。
いま損切り貧乏になってしまっている人は、本記事を参考にして、その原因を早めに見つけ、テクニカル分析を中心に「正しい損切りポイント」を見極める技術を身につけてください。
FXの損切り貧乏とは
損切り貧乏とは、こまめに損切りを繰り返すうちに、損失がどんどん膨らんでしまうことです。
丁寧な損切りが「トータルの利益」に繋がっていないと意味がない!
もちろん、仮に損切りが多くても、それ以上の利益を積み重ねれば、損切り貧乏とは呼びません。
FXトレードを繰り返して、勝ったり負けたりする中で、無駄な損切りが多く「損失が利益を上回ること」を損切り貧乏と呼びます。
損切り貧乏になる人の特徴
ここからは損切り貧乏になってしまう人に共通する特徴をご紹介していきます。
利益確定が早すぎる損切り貧乏
利益確定が早すぎる人は、損切り貧乏になりやすい傾向があります。
その理由は、FXで勝つための格言である「損小利大」を考えればわかるでしょう。損小利大とは、一度の取引における損失は小さく、一度の取引の利益は大きくするという意味です。
「損大利小」ではなく「損小利大」にすることが重要!
損切りを小まめに行えば、一度の取引による損失を小さくすることができます。しかし、利益確定が早いと取引一度あたりの利益を伸ばすことはできません。
結果として、損小利大を実現することができなくなり、損切り貧乏になってしまうのです。
利益確定が早いデメリット
・損切りによる損失を利益で補填できないため、結果的に「損大利小」になってしまう
根拠のないエントリーを繰り返す損切り貧乏
根拠がないのにエントリーすると、損切り貧乏になりやすくなります。なぜなら、「このタイミングでエントリーした理由」を言語化できないと、すぐに不安になり、無駄な損切りが増えるからです。
「なぜここでエントリーしたのか」を説明できるような根拠を持つ!
確固たる狙いを持ってエントリーすれば、利益確定ポイントや損切りポイントが明確になります。
例えば、「レンジの上限をブレイクしたので、そのまま上昇トレンドの波に乗る」という狙いがあれば、レンジの上限付近を損切りポイントとできるはずです。
またエントリー後、狙い通りの値動きをするようであれば、利益を大きく伸ばすことができ、損小利大のトレードを実現できます。
テクニカル分析の知識が多いほど損切りポイントが明確になる!
つまり、エントリーの根拠がない人は、損切りポイントが曖昧になったり、小さな利益で確定したりして、トータルで勝つことが難しくなってしまうのです。
エントリーの根拠がないデメリット
・根拠がない=自信がない状態なので、利益を伸ばせずに小さな利益で確定してしまう
トレンドの強弱を把握できていない損切り貧乏
トレンドの強弱を把握できていないと、正しい損切りの位置がわからず、損切り貧乏になる可能性が高くなります。
よくあるのが、強いトレンドが発生しているのに「損切りの幅」を小さくしているケースです。強いトレンドが発生しているときは、ボラティリティが大きくなります。
そのため、損切り幅を小さくしていると、何回も損切りを重ねてしまうことになります。そして損切した後、値戻りしてしまい、損切りしなければ得られたはずの利益を逃してしまうのです。
損切り幅は「トレンドの強弱」に合わせて設定するのが理想!
例えば、強いトレンドの場合は20pips~30pipsを目安に、弱いトレンドやレンジ相場の場合は5pips~15pipsを目安にするなど、ボラティリティを加味して設定しましょう。
また、後述する「テクニカル分析による損切りポイント&利確ポイント」の見極め方を使うことで、損切りによる損失をなるべく抑えながら、利益を伸ばす方法がわかります。
損切り貧乏にならないための対策
節目を抜けた後の順張りトレンドを狙う
テクニカルの節目を抜けた後、順張りでトレンドを狙うのは「正攻法」と言えるトレード手法です。
損切りという点から見ても、損切りラインを設定しやすいのが特徴であり、もちろん損切りラインは節目を抜けたポイント(トレンドと逆行したポイント)になります。
トレンドが発生した後に、節目を抜けた価格帯に為替レートが戻るようであれば、いわゆる「ダマシ」であると判断できるため、迅速に損切りを行えばOKです。
損切りの目安がわかりやすいからFX初心者でも使えるね!
私がこの損切りポイントを採用したとき、「意外とダマシが発生するものだな」と感じました。
実際のところ、損切りの回数は多くなってしまい、損切り貧乏になってしまうのではないかと不安に感じることもありました。
しかし同時に、節目を抜けた後はトレンドが勢いづくため、利益を伸ばしやすいことも事実であり、損小利大のトレードを実現できるものです。
小さな損切りの回数が多くても、「損小利大」を実現すれば、トータルで勝つことができます。節目を抜けた後の順張りトレンドを狙う手法は、損切り貧乏を脱出したいトレーダーにおすすめです。
スキャルでも強いトレンドに乗った場合は限界まで長く保有して大きく稼ぐ!
ヘッジファンドの仕掛けを意識する
損切り貧乏にならないためには、ヘッジファンドの仕掛けを意識しましょう。
為替相場の値動きは、ヘッジファンドの動向に大きく左右されます。世界のヘッジファンドの運用資産額は3兆ドルにも達しており、その影響力は計り知れません。
ヘッジファンドとは
・ヘッジファンドの仕掛け後は、相場が大きく反発する傾向がある
・早めに損切りすれば、ストップ狩りに遭った損失分を簡単に取り戻せる
ヘッジファンドはマーケットを意図的に動かし、大相場を作ることで莫大な利益を上げようとします。その中で、ヘッジファンドがよく使う「ストップ狩り」には特に注意が必要です。
ストップ狩りとは
例えば、1ドル105.50円で買いポジションを持っていて、損切りの節目ラインが105円だったとしましょう。その場合、ヘッジファンドは105円周辺にある大量のストップロス注文が見えているので、それを目指してヘッジファンドは大量の売り注文を浴びせてくることになります。
節目を抜けた後で勢いが増すのは大量のストップロス注文が約定して注文に偏りができるからだね。。
(経験値が必要にはなるが)分かりやすい節目での損切り注文はヘッジファンドに狙われやすいので注意が必要です。損切り注文を置く価格にも工夫をしないと損切り貧乏から抜け出せません。
対策としては、ストップ狩りをされた後、ヘッジファンドによって出現した相場の急変が終わったのを見て、逆張りでエントリーすることです。
ヘッジファンドは個人投資家の注文状況をすべて把握していることを念頭に入れておこう!
勇気のいることですが、テクニカル分析とは関係なく行われるヘッジファンドの仕掛けを見抜くことができれば、しっかりとエントリーできるはずです。
エントリー回数を制限する
損切り貧乏にならないための対策として有効なのは、1日のエントリー回数を制限することです。
損切り貧乏になってしまう人の多くは、見境なくエントリーを行ってしまう傾向があり、これを「ポジポジ病」といいます。ポジポジ病に当てはまる人の特徴は以下の通りです。
ポジポジ病の特徴とは
②常にポジションを持っていないと落ち着かない
③ポジションがないときに相場が動くのが耐えられない
特に負けた後、損失を取り戻そうとして、根拠がないのにエントリーを行ってしまい、損失をどんどん膨らませてしまうことがよくあります。これはFX初心者にありがちの行動です。
「スキャルパーは常にポジションを保有している」は間違い!
無駄な損切りを重ねないためにも、「確実に10pips抜けると思ったときだけエントリーする」など、取引回数を制限することで、精度の高いトレードを行うようにしてください。
得意とするテクニカル分析手法を持つ
きちんとした損切りを行うには、テクニカル分析が非常に大切です。機関投資家も個人投資家も、テクニカル分析をもとにトレードを行っています。
テクニカル分析の手法はさまざまな種類がありますが、試行錯誤をしていく中で、自分の得意なものを見つけましょう。
私がよく行う手法は、「移動平均線とローソク足がタッチして、跳ね返ったときにエントリーする」というものです。基本的な手法ですが、このポイントでは押し目買いや戻り目売りの注文が入りやすい特徴があります。
利益はトレンドの流れに乗って伸ばしていきますが、損切りはローソク足が再び移動平均線にタッチして、割り込んだポイントで行います。(この手法については後ほど解説します)
このようにトレード手法が確立していれば、損切ポイントも明確になってきます。結果として、根拠のない損切りを減らせるため、損切り貧乏になるリスクを未然に防ぐことができるでしょう。
テクニカル分析による「損切りポイント&利確ポイント」の見極め方
移動平均線を基準に押し目を狙う手法
まずは私が好きな手法からご紹介します。チャート上で最初にチェックする手法です。
この手法は移動平均線を利用して、押し目や戻り目を狙っていくものです。シンプルで分かりやすいこともあり、FXを始めた頃から好んで使用していました。
移動平均線は多くの人が利用する75本ラインに設定しておきます。チャートでは、一時的に上昇トレンドが発生していますが、ところどころローソク足が移動平均線に近づくポイントが確認できます。
理想のエントリーポイントは、ローソク足が移動平均線にタッチして跳ね返ったところですが、接近したところでもOKです。
エントリー後、上昇トレンドの波に乗れたら、直近の高値付近で利確を行います。一方で、上昇の波に乗れず、ローソク足が移動平均線を下に抜けたら損切りを行いましょう。
移動平均線を抜けた後はトレンドが転換する可能性が高いので素早く損切りを行うことが大切です。
損切りポイントが明確だから初心者の方にこそオススメ!
移動平均線のゴールデンクロスを狙う手法
移動平均線のゴールデンクロスやデッドクロスを狙ってエントリーする場合、短期の移動平均線と長期の移動平均線がクロスしたポイントで損切りを行います。
チャートでは、短期の移動平均線が長期線を上抜けしたところがエントリーポイントです。その後、相場は期待通りに上昇しますが、上昇し切ったところで利確確定となります。
さらなる上昇を狙うのであれば、そのままポジションを持ち続けることになりますが、勢いは失速しており、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下抜けします。
短期の移動平均線が長期の移動平均線にタッチした後、跳ね返りが見られなかったため、さらに下落が加速する可能性が高いと判断できます。この場合は、直ちに損切りを行いましょう。
RSIと水平線を使った逆張り手法
今度はレンジ相場での損切りを見ていきます。RSIを使い、RSIの値が70以上になったら買われ過ぎと判断できるので、売りエントリーします。
「買われすぎ&売られすぎ」と「レンジ相場」を合わせて、エントリー&損切りを判断!
その後、レンジ相場の下限に達するため、ここで利益確定を行ってもよいでしょう。レンジの下限を割り込みそうな場合は、ポジションを持ち続けてもOKです。
ポジションを持ち続けた場合、下限を割り込まず、今度は上昇に転じていることがわかります。レンジの上限を上抜けたら、一気に上昇が加速する可能性があるので、ここを損切りポイントとします。
レンジ相場はしっかりと水平線を引き、レンジの上限と下限を明確にしておくことが大切です。
一目均衡表の雲を目安にする手法
一目均衡表の雲は、サポートラインやレジスタンスラインの役割を担います。
チャートでは上昇トレンドの中で、雲がサポートとなっていることがわかります。ローソク足がサポートにタッチして、少し跳ね返ったところで押し目買いしましょう。
エントリー後、上昇の勢いは弱まっていますが、狙い通りに上昇が続いた場合は、直近の高値付近が利確ポイントになります。
チャートのように、ローソク足が雲の中に入っていった場合は、損切りの準備を行いましょう。ただし、雲の中では再上昇する可能性が残っているため、ポジションは持ち続けます。
ローソク足が完全に雲を抜けたら、上昇トレンドが終了したと判断できます。本格的な下落トレンドに入る可能性も高いため、雲を下抜けしたところが損切りポイントです。
損切りポイントは「分かりやすくシンプルな手法」で判断するのがマル!
【まとめ】FXの損切り貧乏は誰もが通る道
今回は、損切り貧乏になってしまう人の特徴や理由などを解説しましたが、思い当たる節があった人も多いのではないでしょうか。
私も勝てなかった頃、このような失敗を重ねていたので、ある意味では多くのトレーダーが通る道なのかも知れません。しかし、損切り貧乏にならないための対策を心がけたことが、現在の安定した利益につながっています。
テクニカル分析による損切りポイント・利確ポイントを参考にしながら、実際の損切り・利確の判断は、自分でトレードを行いながら感覚をつかむようにしましょう。