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<プロのFX手法>為替ディーラーの市場分析と投資手法

<プロのFX手法>為替ディーラーの市場分析と投資手法
このような方にオススメの記事

・プロの為替ディーラーの投資手法やスタンスを知りたい方
・大口投資家の手口を知り日々のトレードに活かしたい方

本記事のテーマ

為替ディーラーと個人の投資法&市場分析の違い

<スキャル歴12年の専業_億トレーダーがお届け>

今回は私のFXの師匠でもあり、飲み仲間でもある元為替ディーラーA氏から聞いた「プロの為替ディーラーと個人投資家の違い」を記事にまとめました。

彼は、海外の投資銀行や証券会社などで為替ディーラー・有価証券トレーダーを長年勤め上げたプロのディーラーでした。今はアーリーリタイアしたA氏の話を元に「人のお金を運用するプロ」と「自分のお金を運用する個人」では、どのような違いがあるのかをご紹介したいと思います。

目次

トレードスタイルの整理

スキャルピング

当サイトで推しているスキャルピングは、大きなトレンドやファンダメンタルズとは関係なく瞬間で利益を取っていくことができるのが特徴です。また、間違ったと思った瞬間に損切りをすればよいので、大きな損害にはなりづらいということが挙げられます。

個人投資家の場合は「テクニカル分析のノウハウ」と「損切りと利確の技術」を身につけることが肝となります。プロの現場では、顧客の大口注文を把握した証券会社の為替ディーラーがスキャルピングでのディールを行います

情報量に依存しないからスキャルピングは個人でも戦える!

スイングトレード

スイングトレードは、数日から数週間のポジションをキープする手法になります。狙ったタイミングにポジションをとり、流れに乗ることができれば大きな利益を得ることができます。

スイングトレードでは、ポジション保有のタイミングと目標価格の設定が最大のポイントとなります。一定のトレンドが出ているときにエントリーすることで大きな利益を上げることができるが、技術よりも情報力と分析力が必要となる手法です。

しっかりとした「分析」と「計画的トレードの実行」が重要なんだね

長期トレード

長期トレードとは、半年から数年ポジションをキープするやり方で こちらは本当に明確なトレンドがでているときにだけ勝負できる取引手法です。

マーケットを大局で分析し長期投資を行う生命保険会社や機関投資家が、外国債券を通じて行う際に使う手法でもあります。

マーケット全体を俯瞰して年単位でのトレンドをつかむ手法だね

個人の取引スタイル

1人で考え自らの勘でトレード

FXの実況中継YouTuberでも見かけますが、最近では個人投資家でもブルームバーグなどの高価な機器を導入し、プロの為替ディーラーと遜色ない設備を用意している方がいます。

兼業や専業に関わらず個人のトレーダーは、プロの職業トレーダーと違ってトレードスタイルを自由に選ぶことができます。プロ顔負けの設備でプレッシャーを与える上司もいないため、勝ちやすい環境が揃っているように思えます。

ただし、プロの為替ディーラーと決定的に異なるのは「自らの勘」で勝負しているという点です。例えば「仮にしっかりと分析をして、ドル円は105円を切らないだろう」という結論に至り「105円での指値注文を入れてポジションを取った」としても、それは自らの勘に基づいたものであり、根拠としては不足します。

当然、個人投資家でも数億円を簡単に稼ぐ方は多くいますが、テクニカル分析頼みで1人で出した結論はプロに比べると足元の弱さを感じます。

アセットマネジメント会社の取引スタイル

マクロ経済指標を元に「人工知能&チーム」で判断

アセットマネジメント会社の為替ディーラーと個人投資家の大きな違いは、アセットマネジメント会社の為替ディーラーはマクロ経済指標を徹底的に分析するという点です。

アセットマネジメント会社は、世界中のマクロ指標の数値を取り込んで為替の方向性を予測するシステムを構築しています。そのため、自らの勘でポジションを取ることはありません。

AIを組み込んだシステムによって大きな方向性を導き出し、その上でチーム員が意見を交換することで最終的にポジションを取ります。アセットマネジメント会社では、基本的にスキャルピングは行わず、スイングトレードで利益を上げることを目的としています。

運用会社はAIと人間の混合チームでスイングトレードをするんだ!

テクニカル分析を用いることもありますが、それは最終的にポジションをとるときに使用するだけです。マクロ分析でポジションの方向を決定し、テクニカル分析でポジションを取るタイミングを決定するというのが基本的な流れです。

その運用スタイルをとっている背景としては、お金を預けて運用を委託してくれている顧客への説明責任があるからです。アセットマネジメント会社は、四半期ごとに顧客のもとに運用結果を報告しに行かなければなりません。

その際に、個人投資家のように「値ごろ感でポジションを取ったら逆方向に動きました」というのでは、顧客は納得するわけがありません。したがって、損失を出した場合でも「このマクロ指標の転換点に注目しましたが、システムに組み込んでいないコロナショックをAIが予測することができませんでした」などの顧客が納得する説明(言い訳)が必要になるのです。

証券会社の取引スタイル

圧倒的な情報量と資金力で凌駕

証券会社の為替ディーラーの取引手法は、基本的にはスキャルピングです。その点では、個人投資家とほぼ同じなのですが、個人投資家にはない強みがあります。それは圧倒的な情報量です。

証券会社の為替ディーラーは、顧客の注文がどちらの方向に固まっているのかという情報を見ることができます。そして、大口顧客のロスカットラインを把握することができます。そして、そのロスカットラインが近づいてきたら、大量の資金を投入して顧客のポジションを崩しに行きます。もちろん、自分に利益が出るポジションを取ったうえで、全力で仕掛けます。

巨額の資金でポジションを狙われたらどうしようもないですね。。

大口のポジションが崩れると、その他の小口の個人のポジションも巻き込んで、雪崩を打つように相場の崩壊(ストップ狩り)が始まります。言い方は悪いですが、顧客を殺して自分が生き残るのです。為替の世界はゼロサムゲームであり、情報を知っている方が圧倒的に有利です。

ストップ狩りと呼ばれる仕掛けの方法とそこで稼ぐスキャルピング手法を知りたい方は下記の記事をご覧ください。

また、証券会社の為替ディーラーはヘッジファンドのAIによる自動スキャルピングへの対応に慣れています。例えば「戦争が勃発した」というニュースが出るとAIは間違いなく反応します。しかし、AIは「戦争」というキーワードだけでその他の状況を無視して、おかしなポジションを取ることがあります。

証券会社の為替ディーラーはそのようなAIの弱点を把握しており、冷静にAIの逆のポジションを取ります。まだまだAIは発展途上であり、人間が戦える余地があります。これが証券会社の為替ディーラーの強みと言えます。

「AIの反射的なミストレード」は個人投資家も狙えるポイントかも!

まとめ

以上が為替ディーラーのプロの現場の現状だそうです。このお話を聞いたとき、私は驚き半分&納得半分でした。

ストップ狩りは『たまに行う投資法』かと思っていましたが、『ディーラーの常套手段』だそうです。「むしろ、ディーラーはストップ狩りしか狙っていない」とのことでした。個人投資家の9割が負けると言われる理由はここにあるのかもしれません。

ただ、大口投資家がこのような投資スタイルで日々トレードしていることを把握すれば、私たちのスタイルも変わってくると思います。「ポジションの偏りはディーラーの稼ぎ場」と言うことであれば、「私たち個人投資家がチャンスと思う場面」は「実はピンチ」ということになります。

なお、このお話を聞いて私は「やっぱりスキャルピングが最強のFXトレード手法だ!」と改めて思いました。

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