・5分足スキャルピングのメリット・デメリットを知りたい方
・5分足のスキャルFXで使えるテクニカル手法を身につけたい方
本記事のテーマ
5分足でスキャルFXをするなら移動平均線を使おう
<スキャル歴12年の専業_億トレーダーがお届け>
FXのスキャルピングで確認するローソク足は「1分足が基本」という印象もあるかも知れませんが、5分足を使ってスキャルピングを行う場合もあります。
というのも、スキャルピングはエントリーから1分以内に決済することもあれば、エントリーから10分ほど待ってから決済する手法もあるからです。
スキャルピングの中でも、「エントリーから決済までの時間」が比較的に長いトレード手法では、1分足ではなく5分足を使用したほうが優位性が高くなります。
今回は、スキャルピングで5分足を使う理由やメリット・デメリット、5分足と相性の良いインジケーターをまとめてご紹介します。
5分足チャートで狙うスキャルピングFXとは
5分足スキャルピングとは、ポジション保有時間が数分~数十分のトレードにおいて、5分足のローソク足を確認しながらエントリータイミングを探る手法です。
ストイックなスキャルパーの場合、細かなレート変動を見逃さないように、1分足を使用するというトレーダーが多くいます。
相場の大きな流れは1時間足で掴み、1分足でエントリーチャンスを待つというのが、スキャルピングにおける分析方法の鉄板と言えるでしょう。
相場の大きな流れは上位足(1時間足~4時間足)で確認しよう
しかし、実際に1分足スキャルピングを行ってみると、想定以上にダマシが多く、数分~数十分の短い期間であっても、相場の流れを掴みづらいと感じてしまうでしょう。
<ドル円 リアルタイムチャート:5分足>
そこで私は、ダマシを減らすために5分足で分析・検証することにしました。その結果、相場の流れやエントリーポイントが分かりやすくなり、今では5分足を主軸にスキャルピングしています。
5分足スキャルピングFXのメリット
落ち着いてトレードできる
1分足よりも5分足スキャルピングのほうが、目標とする獲得値幅が大きくなります。またポジション保有時間も長くなるので、1分足スキャルピングほどの瞬発力は必要とされません。
5分足はデイトレードでも使われ、短期チャートの基本足!
そのため、ローソク足の値動き自体も落ち着いて見えることが多くなり、1分足の値動きについていけないという人でも、5分足なら冷静にトレードできます。
テクニカル分析がハマりやすい
一般的に短期足のチャート分析は難しく、ダマシが発生しやすいと言われます。とくに1分足は、移動平均線などの「トレンド系テクニカル指標の売買サイン」もあまり機能しません。
一方で、5分足スキャルピングであればダマシに遭う確率が低くなり、移動平均線などのテクニカル指標の売買サインも機能しやすくなります。
押し目買い・戻り売り・レンジブレイクなどの「順張りトレード」が格段に行いやすくなるので、短時間で利益を追求するスキャルピングと相性の良い時間足と言えるでしょう。
5分足スキャルピングの肝は、約定力の高さと取引プラットフォームの使いやすさです。海外FX業者では、XM(XMTrading)がスキャルパー人気No.1なので、この機会に海外FX口座を検討してみるのもおすすめです。
5分足スキャルピングのデメリット
1分足よりも損切り幅が大きくなる
まず思いつくデメリットは、損切り幅が大きくなることです。これはリスクリワード比で考えると、取引の優位性が明確になるので事前に計算しておきましょう。
5分足スキャルピングのリワードは、1分足よりも大きくなる傾向にあります。そのため、損切り幅を小さくすると、いわゆる「損切り貧乏」になってしまいます。
リスクリワード=リワード(利益)÷リスク(損失)
例えば、「利確幅は10pips、損切り幅は2pips」にすると、損切りになる確率が高くなるため、勝率が低いトレードになります。
リスクリワード比はおおよそ2:1が適切な水準とされているので、利確幅を10pipsにするのであれば、損切り幅は5pips前後に設定するとよいでしょう。
秒スキャのような細かい値動きを把握できない
経済指標の発表時や相場急変時のリバウンドを狙った秒スキャでは、スキャルピングの中でもより細かい値動きを把握する必要があります。
秒スキャの逆張りは1分足のほうが使いやすい!
秒スキャを行うときに把握したい細かな値動きは、5分足ではなかなか掴めません。そのため、秒スキャを行う場合は1分足を利用することをオススメします。
5分足スキャルピングで使う移動平均線のおすすめ設定&手法
5分足のFXで使うインジケータは移動平均線
5分足スキャルピングは、さまざまな相場の局面で利益を狙える手法です。とくに「グランビルの法則」に基づき、移動平均線を活用しながらエントリーポイントを探ると確度が高まります。
実際のトレードでは、グランビルの法則のエントリーポイントがキレイに揃うことは稀ですが、ローソク足と移動平均線のパターンを頭に入れると、エントリータイミングが掴みやすくなります。
グランビルの法則の8パターンとは
③押し目買い ④戻り目売り
⑤買い増し ⑥売り増し
⑦短期の買い ⑧短期の売り
移動平均線の設定期間に決まりはありませんが、私の場合は25日移動平均線を使用しています。
なぜなら、25日移動平均線は多くの人が意識する期間であること、5分足のローソク足と移動平均線の距離感がちょうど良いと経験上判断できるからです。
グランビルの法則の買いエントリー
ここからは、ユーロ/米ドルの5分足チャートを例に解説します。
上記の画像では、上昇トレンドの中でグランビルの法則のうち、「①新規の買い」「②押し目買い」「④短期の買い」の売買サインが確認できます。
<グランビルの法則8つの基本パターン>
「①新規の買い」「②押し目買い」の売買サインとは
②では、移動平均線を割り込んでから再び上昇に転じているので、押し目買いと判断する
その後、上昇トレンドは終了してローソク足が移動平均線を大きく割り込むタイミングがあります。このとき、④のポイントで大きく反発しているので、「短期の買い」と判断します。
5分足スキャルピングのポジション保有時間は約5分~10分ですが、きちんとローソク足の方向性が定まってからエントリーしたほうが優位性が高まります。
例えば、「①新規買い」や「②押し目買い」のポイントであれば、ローソク足が移動平均線とクロスしたことを確認してからエントリーを行うと、より精度の高いトレードになるでしょう。
グランビルの法則の売りエントリー
次に、米ドル/円の5分足でエントリーポイントを確認しましょう。上記の画像では、「①新規の売り」が下落トレンドの起点になっていることが分かります。
<グランビルの法則8つの基本パターン>
売りエントリーの場合も同じく、「①新規の売り」「②戻り目売り」「③売り増し」「④短期の売り」のように、グランビルの法則の売買サインを目安にします。
上昇トレンドとは反対方向にエントリーを行うことになりますが、基本的な考え方は同じです。
他のテクニカル指標を併用してもOK
移動平均線だけではエントリーの根拠が乏しいと感じる方は、ほかのテクニカル指標と併用してもOKです。上記の画像は、米ドル/円の5分足チャートに、設定期間25日の移動平均線とMT4の初期設定の一目均衡表を表示させています。
この場合、グランビルの法則の「②戻り売り」において、一目均衡表の「雲」と「25日移動平均線」が同時にレジスタンスラインとして機能していることが分かります。
複数のテクニカル指標を使用することで、より強いエントリーの根拠となり、インジケーターの組み合わせの例として以下のものが挙げられます。
インジケーターの組み合わせの例
②レンジ相場が続いているときは、ストキャスティクス×RSI、ボリンジャーバンド×RSIなど
私は5分足スキャルピングを行うときに、グランビルの法則をエントリーの根拠とし、一目均衡表を併用することが多いです。自分が得意とするインジケーターの組み合わせを見つけたい方は、以下の記事を参考にしてください。
チャートパターンを使った5分足チャートFX手法
プライスアクション分析
プライスアクションとは
ローソク足が示すプライスアクションは次のトレンドを読み取るためには重要な情報で、1分足・5分足から時間足までどの時間足にも活用できます。
おそらく多くのスキャルパーがプライスアクションの形状(ローソク足パターン)をすべて頭に記憶している!
ローソク足から出されるシグナルを瞬時に読み取ることで、素早くトレンド転換の準備を行うことができエントリーのタイミングを逃しません。
<チャートパターンの例>
十字線
上ひげ陰線
大陽線
たくり線
行き詰まり線
やぐら底
この他にも多くのプライスアクションがあるので、ローソク足が随時暗示する「その後のトレンド感」を読み取れるようにしましょう。
チャートパターン分析
チャートパターンとは
チャートパターンによるトレンド予測は1分足スキャルピングよりも長い時間軸で見る5分足の方が有効です。
ローソク足の形状によるプライスアクション分析に、チャートパターン分析を加えることで、より確度の高いトレンド感をつかむことができます。
ローソク足のプライスアクションは5分足チャートの場合、チャートパターンは30分または1時間足をチェックしよう
<代表的なチャートパターン>
5分足でのスキャルピングFXの注意点
相場の急変動
5分足スキャルピングは、大き目の取引量で約5pips~10pipsの値幅を狙う手法です。そのため、急な相場変動で大きく損失を抱えるリスクが伴います。
損切りラインも小さく設置し、2pips~4pipsの値幅で逆指値注文を入れておきましょう。
成行注文での対応ではリスクが高い!
また、逆指値注文は必ずエントリーと同時に入れておくようにしましょう。手動でロスカットを行うと相場の急変動に巻き込まて、損切りが遅れてしまう可能性が高くなります。
ポジポジ病
スキャルピングでは、一日のうちに何度も取引を繰り返すことが多くなります。そのため、相場の流れによっては負けが続くこともあるでしょう。
そんなとき、ついつい熱くなってトレードを繰り返してしまう「ポジポジ病」に陥ってしまうことがあります。日頃から確信の持てるときだけエントリーするように心がけることが大切です。
移動平均線を注視して、取引シグナルが出た時だけトレード!
集中力の欠如
5分足スキャルピングには集中力が必要です。1分足スキャルピングほどではないにしても、ピンポイントでエントリーや決済のタイミングを計ることになります。
取引時間帯を絞ることも重要!
チャートを見続けることで集中力が欠けることもありますが、NY時間だけ取引を行うなど、ボラティリティの高い時間帯を狙いましょう。