・FXのウェッジのチャートパターンを知りたい
・ウェッジでトレンド転換&継続を先読みしたい
本記事のテーマ
FXのウェッジをスキャルピングで活かす方法をご紹介
<スキャル歴12年の専業_億トレーダーがお届け>
ウェッジは、トレンドが小休止している状況で、頻繁に出現するチャートパターンです。ウェッジを参考にすることで、相場が次にどのように動くのか、その後のエントリーポイントや利確ポイントまで予測できます。
今回の記事では、ウェッジを見つける方法や、売買ポイントの探し方、インジケーターを組み合わせた実践的な活用方法について解説していきます。ウェッジはスキャルピングとの相性も抜群なので、エントリーの根拠や利確ポイントに関する知見を増やしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
FXのウェッジとは?
ウェッジとフラッグ・ペナント・三角保ち合いの違い
ウェッジと似たチャートパターンには、フラッグ・ペナント・三角保ち合いの3つがあります。まずはそれぞれの違いを把握した上で、ウェッジの特徴を掴んでいきましょう。
ウェッジ
ウェッジは、上下のライン幅が少しずつ狭まっていくチャートパターンです。上昇ウェッジや下降ウェッジがあり、それぞれトレンド転換型と継続型があるので、計4種類のパターンが存在します。
フラッグ
フラッグは、上下のトレンドラインが平行になっているチャートパターンです。
ペナント
ペナントは、下のトレンドラインのどちらか一方が平行、または上下のトレンドラインの方向が違っているチャートパターンです。ペナントは、トレンドの押し目や戻り目でよく出現します。
三角保ち合い
三角保ち合いも、形状自体はペナントと同じものです。しかし、三角保ち合いは、チャートの節目で出現し、どちらにブレイクするか分からない点が特徴といえます。
フラッグ・ペナント・三角持ち合いは、ウェッジと並ぶ王道のエントリーポイントなので、見逃さないように注意しましょう。
ウェッジの4つのパターン
ウェッジは「ウェッジの方向」と「相場の流れ」の組み合わせによって、全部で4種類のパターンが存在します。
転換 | 継続 | |
---|---|---|
上昇 | 上昇ウェッジの反転パターン | 上昇ウェッジの継続パターン |
下降 | 下降ウェッジの反転パターン | 下降ウェッジの継続パターン |
ウェッジが出現する相場状況
ウェッジが出現する相場状況は、トレンドが小休止している時です。トレンドの小休止中は、大きな動きに向けて力を溜めている状況とお考えください。
ただし、反転パターンと継続パターンでは、小休止の意味合いが異なります。
トレンド反転パターンは、これまでのトレンドと反対方向に動き出そうとしている状況で発生します。一方、トレンド継続パターンは、これまでのトレンドと同じ方向へ動き出そうとしている状況で出現します。
ウェッジの使い方
トレンドの最中で発生→ トレンド継続を狙った押し目買い・戻り目売り
継続パターンと反転パターンでは、出現する相場環境が全く異なるから使い方には気を付けよう!
FXの上昇ウェッジ
パターンと見分け方
トレンド反転型の上昇ウェッジ
トレンド反転型の上昇ウェッジが見られるのは、上昇トレンドの天井圏です。ウェッジが発生している時は、上昇しつつも高値更新と安値切上げが行われ、その幅が少しずつ収束していきます。
安値が切り上がっているので、買い圧力はある程度強いと考えられます。しかし、やがて失速して上昇トレンドは終了し、トレンドが反転することが多くなります。
ウェッジを下抜け後は、ロスカット注文と新規の売り注文によって売り圧力が強まる可能性が高くなる点に注目しましょう。
トレンド継続型の上昇ウェッジ
トレンド継続型の上昇ウェッジは、ある程度しっかりとした下降トレンドが継続している時に出現します。
下降トレンドの最中におけるウェッジは上向きになりますが、大きな下落トレンドの中の値戻しと考えると良いでしょう。この場合、下目線でエントリーを狙っているトレーダーが多い点には注意が必要です。
トレンド継続型の上昇ウェッジを下抜けすると、新規の売りエントリーが入りやすくなるため、再度下落する可能性が高くなります。
エントリー&利確ポイント
下のチャートでは、トレンド継続型の上昇ウェッジが見られています。基本的なエントリーポイントは、ウェッジを抜けたタイミングです。
ただし、抜けたか抜けたか微妙なポイントでのエントリーは避け、明らかに抜けたポイントでエントリーを行いましょう。
確実にラインをブレイクしてからエントリーしよう!
利確には明確な目安がありませんが、ウェッジの出口程度の幅を下落したタイミングを目安に行うのが1つの方法です。
ウォルフ波動のターゲットラインを活用
利確ポイントの見極め方法の1つに、ウォルフ波動の利用が挙げられます。
ウォルフ波動とは?
チャートの①と④を結び合わせ、ブレイクアウトの方向までラインを伸ばします。引いたラインと、ウェッジを抜けたローソク足がぶつかったポイントが利確ポイントです。下の図は下降ウェッジのものですが、上昇ウェッジでも同様の使い方が可能です。
FXの下降ウェッジ
パターンと見分け方
トレンド反転型の下降ウェッジ
トレンド反転型の下降ウェッジは、下降トレンドの底値圏で見られるチャートパターンです。安値更新と高値切り下げが行われつつも、ウェッジの幅は収束していきます。
高値が切り下がっていることから、一定の売り圧力は働いていると考えられますが、売り圧力が徐々に弱まっていく点に注意しましょう。
下降ウェッジを上抜けると、ロスカット注文を巻き込みながら、新規の買いエントリーが入りやすい状況になります。そのため、一気に上昇トレンドに転換する可能性が高まるでしょう。
トレンド継続型の下降ウェッジ
トレンド継続型の下降ウェッジは、ある程度しっかりした上昇トレンドが発生している時に見られるパターンです。
上昇トレンドが小休止している状況なので、ウェッジは下向きになりますが、大きな流れで見ると上昇圧力が高い状況とお考えください。
下降ウェッジが進行していくと、上昇トレンドで含み損を抱えたポジションのロスカット注文や新規の押し目買いが入りやすくなります。
下降ウェッジをブレイクすると、トレンドフォローするエントリーが増えて、再上昇する可能性が高くなるでしょう。
エントリー&利確ポイント
下降ウェッジのエントリーポイントは、ウェッジの上限ラインです。ここを抜けると、トレーダーの目線が一気に上方向に変わるため、ロスカットや新規のエントリーによって上昇しやすくなります。
一方で利確ポイントは、下降ウェッジの出口の幅を目安に行うことをおすすめします。前述したように、これは絶対的な目安ではないので、ウォルフ波動を利用したり、自分なりの利確ポイントを探ってみたりしてもOKです。
FXのウェッジを活用したトレード手法2選
RSI×スキャルピング
RSI×スキャルピングは、反転型ウェッジ発生時に有効なトレード手法です。
下のチャートはユーロドル5分足チャートです。高値圏で、反転型の上昇ウェッジが見られており、ウェッジを下抜けしたら売りエントリーを行います。
反転型のウェッジの時は、相場の過熱感を把握できるオシレーター系のインジケーターを入れておくことで、相場の反転を上手く捉えられます。
この時、RSIの値が70を超えており、買われ過ぎのサインが出ているのが分かります。
RSIの見方
30%以下:売られ過ぎ
上昇ウェッジの下抜け+RSIで買われ過ぎが確認できるポイントが、エントリーの根拠となります。RSIの数値を参考にすることで、ウェッジを抜けた後のダマシを防げます。
決済ポイントとして目安にしたのは、これまでと同様に、ウェッジを下抜けした時におけるウェッジの幅です。RSIを表示させている場合、30以下の売られ過ぎサインが出るまで引っ張る方法もアリでしょう。
反転パターンと過熱感を表わすオシレーター系指標の相性は良い!
移動平均線&スキャルピング
移動平均線&スキャルピングは、継続型の下降ウェッジ発生時に有効です。
上昇ウェッジを利用する場合、ウェッジの上抜けでエントリーすればOKですが、ダマシの存在を忘れてはいけません。精度を上げるためには、移動平均線を使ったトレードを行いましょう。
下のチャートでは、ドル円5分足チャートに100MAを表示させてみました。下降ウェッジが発生しているポイントで、ローソク足が徐々に100MAに近づき、反発していることが確認できます。
下降ウェッジ上抜け+移動平均線での反発、この2つが買いエントリーの根拠となります。一方で利確は、ウェッジを上抜けした時におけるウェッジの幅を目安にします。エントリー後、ウェッジの幅くらい上昇したら利確を行いましょう。
ウェッジの幅を目安に利確する手法は、最も手堅いものです。スキャルピングを行うのであれば、ちょうど良い利確の目安となるでしょう。もちろん、さらに上昇トレンドが続きそうな場合、利確後に再エントリーしてもOKです。
スキャルピングでは確実に利益を確定させることが大切!
FXのウェッジの注意点
時間足が短いとダマシが増える
ウェッジは使用する時間足が短いほど、ダマシが増える傾向があります。
ダマシは大口トレーダーが市場操作を行うせいで発生するもので、短期の方が少ない資金で市場を操作しやすいため発生します。
短期トレードになればなるほどダマシが発生しやすく、その場合のダマシは完全に防げません。しかし、損切りを徹底する、ウェッジを抜けた後の戻りでエントリーするなど、対処法は十分にあります。
ウェッジを抜けた後、押し目や戻り目を狙うのは有効な対処法だ!
否定パターンに注意
トレンド反転型の下降ウェッジでは、ウェッジを一度上抜けしても、再びウェッジ内に戻ってくる否定パターンが存在します。
これは、これまでの下落トレンドにより、下目線で考えているトレーダーの戻り売り注文が入るためと考えられます。
同様の理由で、トレンド反転型の上昇ウェッジでは、ウェッジを下抜けした時に、上目線で考えているトレーダーの押し目買い注文が入りやすく、再度ウェッジ内に戻ってくるケースが見られます。
順張りエントリーが入りやすいため、否定パターンが発生しやすい
FXのウェッジのまとめ
FXのウェッジは視覚的に分かりやすいので、初心者の方でも使用しやすいでしょう。4種類のパターンを覚えておくことで、エントリーの方向性を決めやすくなります。
ただし、「継続パターンはトレンドの途中で使用する」「反転パターンはトレンドの終わりかけに使用する」という違いがあるので、トレンドの流れには十分注視しましょう。
トレンドの流れを把握することを怠ってはいけない!
また、否定パターンやダマシの存在には十分気を付ける必要があります。
ウェッジを利用してトレードを行う際には、RSIや移動平均線やなどのインジケーターを併用して精度をアップさせることをおすすめします。