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スパンモデルを使ったFXスキャルピング手法

スパンモデルを使ったスキャルピング手法
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・スパンモデルの正しい使い方を知りたい方
・スキャルピングと相性の良いテクニカル指標を探している方

本記事のテーマ

スパンモデルなら相場を瞬時に判断できてスキャルに最適!

<スキャル歴12年の専業_億トレーダーがお届け>

スパンモデルは「トレンドの転換点」や「相場の押し目・戻り目でのエントリータイミング」を教えてくれる便利なテクニカル指標です。しかし、使い方を正確に把握していないと、「表示された線の違いが分からない」「正しい使い方ができているか不安」と難しく感じるかもしれません。

そこで今回は、スパンモデルの基礎知識や実践的な使い方を解説します。最後まで読むことで、スキャルピングとスパンモデルの相性の良さが分かり、為替相場に合わせた「適切なエントリータイミング」が理解できるでしょう。

目次

スパンモデルとは?

スパンモデルとは、元ディ―ラーの柾木利彦氏が考案したトレンド系テクニカル指標です。スーパーボリンジャーの開発者としても知られており、プロトレーダーの間ではマーフィーの愛称でも知られています。

スパンモデル

スパンモデルはチャート上に、青色スパン、赤色スパン、遅行スパンの3つの線が表示されています。青色スパンは短期線、赤色スパンは長期線、ピンク色の遅行スパンはトレンド転換のシグナルです。(※)取引ツールによって線の色は異なります。

スパンモデルの3つの線

青色スパン:短期トレンドのシグナル
赤色スパン:長期トレンドのシグナル
遅行スパン:トレンド転換のシグナル

スパンモデルでは「青色スパンと赤色スパンの乖離率」や「ローソク足と遅行スパンの位置関係」を見て、トレンドの方向性やエントリータイミングの判断を行います。

さらに、青色スパンと赤色スパンの間は「ゾーン」と呼ばれます。青色スパンが赤色スパンよりも上にある場合は「サポートゾーン」、赤色スパンが青色スパンよりも上にある場合は「レジスタンスゾーン」です。

サポートゾーンとレジスタンスゾーン

スパンモデルのゾーン

青色スパンが赤色スパンよりも上:サポートゾーン
赤色スパンが青色スパンよりも上:レジスタンスゾーン

使い慣れると一瞬でゾーンの機能や役割が分かるぞ!

スパンモデルと一目均衡表の違い

スパンモデルは「一目均衡表」をベースに設計されており、見比べると似ていることが分かります。ただし、スパンモデルの方が線が少なく、スッキリとした印象です。

<一目均衡表>

一目均衡表

<スパンモデル>

スパンモデル

また、一目均衡表とスパンモデルでは、チャートに表示される線が異なります。遅行スパンはほぼ同じものですが、「先行スパン1=青色スパン」「先行スパン2=赤色スパン」となります。

一目均衡表とスパンモデルの違い

一目均衡表:5本(転換線・基準線・先行スパン1&2・遅行スパン)
スパンモデル:3本(青色スパン・赤色スパン・遅行スパン)

先行スパン1と先行スパン2で形成される「一目均衡表の雲」と、青色スパンと赤色スパンで形成される「スパンモデルのゾーン」は、一見すると同じものに見えます。しかし、雲とゾーンの位置はやや異なります。

「雲」と「ゾーン」は同じようで違うのか?

<一目均衡表とスパンモデルの雲とゾーンのズレ>

一目均衡表の雲
スパンモデルのゾーン

よく見ると、一目均衡表の雲の方が、スパンモデルのゾーンよりも右側にずれて表示されます。一目均衡表の雲は(計算式の違いにより)先に表示されますが、スパンモデルのゾーンは、現在の位置にそのまま表示されるのです。

これらの違いから、一目均衡表では値動きの予測を重要視しているのに対して、スパンモデルでは現在の相場を重要視していることが分かります。

雲とゾーンの違い

・一目均衡表は「値動きの予測」を重要視
・スパンモデルは「現在の相場」を重要視

スパンモデルは、現在の相場がすぐに反映されるから、スキャルピングと相性が良い!

スパンモデルの見方

スパンモデルの「ゾーン」と「雲」の違いは?

スパンモデルでは、先行スパン1と先行スパン2に囲まれたエリアのことを「ゾーン」と呼びます。前述したように、スパンモデルの「ゾーン」は、一目均衡表の「雲」よりも早いタイミングで出現します。しかし、基本的な見方や使い方は全く同じです。

スパンモデルの「ゾーン」は上昇トレンド時にはサポート、下降トレンド時にはレジスタンスとして機能しますが、さらにゾーンがねじれた時はトレンド転換であると読み取れます。

スパンモデルの見方

チャートでは、サポートゾーンからレジスタンスゾーンへ切り替わっていることが確認できます。切り替わりが意味することは、売りのサインです。このようにゾーンのねじれは、売買サインとして機能します。

ゾーンのねじれ

赤色ゾーンから青色ゾーンに切り替わる:買いサイン
青色ゾーンから赤色ゾーンに切り替わる:売りサイン

ただし、頻繁に切り替わる時はレンジ相場であり、売買シグナルとしては機能しにくくなるので注意してください。

レンジ相場ではダマシに遭ってしまうから、トレンド発生の見極めが大切!

また、ゾーンの厚さはトレンドの強弱を表わします。ゾーンが厚いほどトレンドが強く、ゾーンが薄いほどトレンドが弱いと判断できます。

スパンモデルの遅行スパンとは?

遅行スパンとは、確定したローソク足の終値を過去に表示させたものです。一般的には直近のローソク足を26本前に表示させます。遅行スパンで分かることは、トレンドの方向性やトレンドが切り替わるポイントです。

遅行スパンで分かるトレンドの方向性

遅行スパンとローソク足が何度も交差:レンジ相場
遅行スパンがローソク足の下:下降トレンド
遅行スパンがローソク足の上:上昇トレンド

遅行スパンの表示方法や一般的に使用される設定値は、一目均衡表と全く同じです。一目均衡表を表示しても同じ遅行スパンが表示されます。

スパンモデル(遅行スパンで分かるトレンドの方向性)

チャートでは、遅行スパンがローソク足の下に位置する状態から、ローソク足の上に位置する状態に切り替わっています。ローソク足と遅行スパンの位置関係が変化したポイントが、上昇トレンドへの転換点です。

遅行スパンで分かるトレンド転換

遅行スパンがローソク足を上抜け:上昇トレンド転換
遅行スパンがローソク足を下抜け:下降トレンド転換

スパンモデルの使い方

上昇相場のスパンモデル

スパンモデルの基本的な使い方は、シグナルが出現したらエントリーするだけです。

つまり、エントリーのタイミングは「青色スパンと赤色スパンの乖離率」「遅行スパンとローソク足の位置関係」によって判断されます。それでは、相場ごとのシグナルを具体的に見ていきましょう。

上昇相場の買いシグナル

・青色スパンが赤色スパンよりも上にある時
・青色スパンと赤色スパン(サポートゾーン)の上にロウソク足がある時

上昇相場では、青色スパンと赤色スパンの位置関係が重要です。ロウソク足がサポートゾーンに近づいた時が買いエントリーのポイントです。

上昇相場のスパンモデルの使い方

上記のチャートでは、黄色の丸で2つのシグナルが現れています。青色スパンが赤色スパンよりも上にあるタイミングで「ローソク足が青色スパンにタッチして跳ね返った時」が押し目買いのポイントです。

下落相場のスパンモデル

下落相場の売りシグナル

・青色スパンが赤色スパンよりも下にある時
・青色スパンと赤色スパン(レジスタンスゾーン)の下にロウソク足がある時

下落相場でも同じく、青色スパンと赤色スパンの位置関係が重要です。こちらもロウソク足がレジスタンスゾーンに近づいた時にエントリーすることで、優位性の高い取引ができます。

下落相場のスパンモデルの使い方

上記のチャートでは、黄色の丸で2つのシグナルが現れています。青色スパンが赤色スパンよりも下にあるタイミングで「ローソク足が青色スパンにタッチして跳ね返った時」が戻り売りのポイントです。

どちらのシグナルも「青色スパンに近づいた時」が絶好のエントリータイミング

上昇→下落相場時のスパンモデル

さらに、スパンモデルにはトレンド転換のシグナルもあります。トレンド転換を先読みしてエントリーすれば、トレンドの押し目や戻り目でエントリーするよりも、大きな値幅を狙いやすくなるでしょう。

下落相場に転換した時のシグナル

・青色スパンが赤色スパンを下抜けた時
・遅行スパンがローソク足の下にある時

相場転換のシグナルは複雑になりますが、ひとつひとつはシンプルなものです。赤色スパンを青色スパンが下抜けた(デッドクロスした)後に「レジスタンスゾーン → ロウソク足 → 遅行スパン」の順になれば、相場転換と判断できます。

上昇→下落相場(トレンド転換)時のスパンモデルの使い方

チャートでは、黄色の丸で青色スパンが赤色スパンを下抜けたことで、サポートゾーンからレジスタンスゾーンに変化しています。さらに、その少し前のタイミング(白色の丸)で遅行スパンがローソク足の下に移動しています。

下落→上昇相場時のスパンモデル

上昇相場にトレンド転換した時のシグナル

・青色スパンが赤色スパンを上抜けた時
・遅行スパンがローソク足の上にある時

上昇相場に転換する場合は、シグナルが逆になります。青色スパンが赤色スパンを上抜けた(ゴールデンクロスした)後に「遅行スパン → ロウソク足 → サポートゾーン」の順になれば、相場転換と判断できます。

下落→上昇相場(トレンド転換)時のスパンモデルの使い方

上記のチャートでは、黄色の丸で青色スパンが赤色スパンを上抜けたことで、レジスタンスゾーンからサポートゾーンに変化しています。さらに、その少し前のタイミング(白色の丸)で遅行スパンがローソク足の上に移動しています。

より速いタイミングでトレンド転換に気づくことが重要!

スパンモデルの4つのメリット

シンプルで使いやすい

スパンモデルは、一目均衡表よりもシンプルです。一目均衡表は「相場の哲学」に重点が置かれているイメージがありますが、スパンモデルは実用性を重視しています。

チャートに表示されたラインはスッキリとしているため、売買ポイントが分かりやすく、FX初心者の方も使いやすいでしょう。

視覚的に分かりやすい

スパンモデルは、レジスタンスゾーンとサポートゾーンがはっきりと分かれています。そのため、ひと目ですぐに現在の相場状況が分かります。

線は色分けされているので、使い慣れるほどに売買スピードが速くなるでしょう。スキャルピングにおいては、一瞬の判断で損益が変わるため、視覚的に分かりやすいことは大きなメリットです。

シグナルの精度が高い

スパンモデルは、1つのインジケーターで2種類のシグナルが出現します。ゾーン(青色スパンと赤色スパン)によるシグナルと、遅行スパンによるシグナルです。

上昇相場・下落相場・トレンド転換のすべてに対応できるので、1つのシグナルを判断材料にするよりもエントリーの精度を上げられます。

トレンド相場で活用しやすい

スパンモデルは、トレンド相場で活躍するテクニカル指標です。FXで利益を出しやすいのはトレンド相場なので、シグナルを上手に利用すれば、根拠のないトレードを減らしながら利益を積み上げやすくなります。

スキャルピングをする人が「トレンド相場で信頼できる指標」をもつことは大切だね!

また、トレンド転換のシグナルでは、ロットを上げることで短時間で大きな利益を狙いやすくなります。トレンド継続中はスキャルピングでコツコツと利益を積み重ねて、トレンド転換時はロット調整や買い増し・売り増しすることで、資金管理しながらより多くの利益を確保できます。

スパンモデルの2つのデメリット

レンジ相場が苦手

スパンモデルのデメリットは、レンジ相場で使いこなすことが困難な点です。

買いシグナルでエントリーしても、レンジ内の値動きの場合は「すぐに値戻しがあって利益がなくなる」ことがあります。買いシグナル・売りシグナルの条件を覚えて、エントリー前に「トレンド相場なのか、レンジ相場なのか」を必ず確認しましょう。

スパンモデル非対応の取引ツールが多い

もう1つのデメリットは、スパンモデルに対応していない取引ツールが多いことです。普段使っているFX会社の取引ツールでスパンモデルを表示させようとしても、そもそもスパンモデルの選択肢がない可能性があります。

スパンモデル非対応の取引ツールの方は、記事後半の「スパンモデルをMT4で表示させる方法」を参考にしてね!

スパンモデルとスキャルピング手法

トレンドの押し目や戻り目を狙う

スキャルピングとは「エントリーから決済までが数秒~数分」の超短期トレードです。現在の相場状況をすぐに反映するスパンモデルと相性が良いため、トレンドの方向性に合わせて順張りでエントリーを行えます。

ただし、1時間足や日足などに比べると、短い時間足はダマシに遭う可能性が高いため、トレンドの転換点を狙った逆張りエントリーにはおすすめできません。

トレンド転換のシグナルは、1時間足や日足の方がダマシが少ない傾向にあります。

スキャルピングの精度を上げるためには、「トレンドの押し目や戻り目」を待ち構えて狙い撃ちします。プライスアクションを見ながら取引するため、時間軸は1分足を使いましょう。

スキャルピングのエントリー手順

①通貨ペアを選択して1分足を表示する
②トレンドの方向性を確認する
③ゾーンとローソク足が接近(またはタッチして反発)したらエントリー

あくまでスキャルピングなので、3~10pipsほど含み益があれば、すぐに利確しましょう。1回の利益が少なくても、エントリータイミングは多くあるので、取引回数を増やして微益を積み重ねます。

ゾーンでの跳ね返りでエントリー

ゾーンでの跳ね返りでエントリー

チャートでは、黄色の丸でゾーンが変化しており、そのタイミングより少し前(白色の丸)で遅行スパンがローソク足を下抜けています。そのため、現在の相場状況は下落トレンドだと判断できます。

その後、ローソク足が一時的に青色スパンに接近(またはタッチ)するタイミングを待ちましょう。ローソク足がレジスタンスゾーン(青色スパン)で跳ね返ったら売りエントリー(オレンジ色の丸)します。上昇トレンドの買いエントリーの場合は、同じ手法で押し目買いを狙います。

また、ローソク足がゾーンの中に入った場合は、上昇や下落の勢いが弱まっていると判断します。基本的には、サポートゾーンの下限にかけては押し目買い、レジスタンスゾーンの上限にかけては戻り売りとなります。

遅行スパンを単体で見る場合は、ローソク足より上で推移している時は「買い目線」、ローソク足より下で推移している時は「売り目線」です。

青色スパンで反発しなかった時は、すぐに損切りすることも重要!

スパンモデルとスーパーボリンジャーの組み合わせ

なお、スパンモデルを考案した元ディ―ラーの柾木利彦氏が生み出した「スーパーボリンジャー」も、スパンモデルと相性の良いテクニカル指標です。

スーパーボリンジャーとは、ボリンジャーバンドの±1σ、±2σ、±3σに、遅行スパンを加えたものです。今回はスーパーボリンジャーとスパンモデルを同時に表示してトレードを考えてみます。

下のチャートを見ると、途中まではレンジで推移していましたが、遅行スパンとゾーンの位置関係から、上昇トレンドに移行したことが分かります。

スパンモデルとスーパーボリンジャーの組み合わせ

エントリーのタイミングは、+3σに沿ってローソク足が推移するバンドウォークが現れたポイントです。一方で決済はバンドウォークが終了し、もう一段階上昇しようとしたものの、+3σで大きく反落したタイミングで行います。

バンドウォークは強いトレンドを意味するので、順張りエントリーを行うのに重要な目安となります。下のチャートは、上の黄色枠付近を拡大したものです。

スパンモデルのバンドウォーク

一連の流れを振り返ると、スパンモデルでトレンドの方向や切り替わりを見極め、スーパーボリンジャーでエントリーや決済のタイミングを計るというものです。

スパンモデルのトレンド発生サインを見てすぐにエントリーしても、ダマシに遭う可能性もあります。スーパーボリンジャーで本格的に上昇したタイミングを確認してからエントリーした方が、より精度の高いトレードができるでしょう。

スーパーボリンジャーを併用することで勝率をアップできるぞ!

スパンモデルをMT4に表示する方法

スパンモデルはMT4で表示できますが、MT4の初期設定にはありません。そのため、外部ファイルから導入する必要があります。導入の手順は以下の通りです。

MT4の導入の手順

①スパンモデルをダウンロード(無料)
②スパンモデルをMT4に適用する
③スパンモデルの設定

まずは、スパンモデルのファイルを専用サイトからダウンロードしましょう。zipファイルを開いてアプリをダブルクリックします。

スパンモデルのMT4ダウンロードファイル

画面の指示に従って手続きを進めていきます。

スパンモデルをMT4にインストール

「Next」をクリックし、赤枠の中からご自身が使用するMT4を選択します。

スパンモデルを使用するMT4を選択

以上でMT4のダウンロードは終了です。この後、自動的にMT4が起動するので、スパンモデルが入っていることを確認しましょう。

MT4が起動したら、チャート画面で右クリックをして「定型チャート」を選択し、「Span_model(スパンモデル)」をクリックします。

スパンモデルをMT4で表示する手順

これでスパンモデルがチャートに表示されます。

ダウンロードから適用まで約10分で完了するので、ぜひスパンモデルを導入してみてください。

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スパンモデルを使ったスキャルピング手法 まとめ

今回は、スキャルピングとの相性も良いスパンモデルについてご紹介しました。スパンモデルはFXに限らず、CFD商品や仮想通貨(暗号資産)のトレードでも有効です。

他のテクニカル分析やトレード手法と組み合わせることでエントリーの根拠も上げられるので、この機会にぜひご活用ください。

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