・確実性の高いチャートパターンを習得したい方
・パーフェクトオーダーを知り移動平均線を活用したい方
本記事のテーマ
移動平均線の最高パターン「パーフェクトオーダー」の必勝法
<スキャル歴12年の専業_億トレーダーがお届け>
パーフェクトオーダーという言葉に聞き馴染みのない方もいるかもしれませんが、FXトレーダーの中では重要視されるテクニカル指標のひとつです。
名前に「パーフェクト」がついている通り、パーフェクトオーダー発生時のトレンドは強く長くなる傾向があるため、実際に稼ぎやすく重要なサインです。
今回はそのパーフェクトオーダーが具体的にどのようなチャートパターンであり、FXにどのように活かすのかを解説します。
パーフェクトオーダーとは
パーフェクトオーダーで強いトレンドを把握
パーフェクトオーダーとはトレンドの強さを表すチャートパターンで、移動平均線が3つの移動平均線 (短期・中期・長期) の傾きが同じ方向に揃い、上下の順番が整った状態になったことを指します。
パーフェクトオーダーが確認できたら超強いトレンドの発生と考えてOK
例えば、下降トレンドでのパーフェクトオーダーは、移動平均線が上から長期・中期・短期という順番に並んでいて、3つの移動平均線が右肩下がりの傾きを持っています。
下のチャートでは、短期・中期・長期、3本の移動平均線を表示していますが、それぞれが右肩下がりの状態で、上から順に長期(赤)>中期(青)>短期(黄)の順に並んでいます。これがパーフェクトオーダーという状態です。
この状態からわかるのは、しっかりとした勢い下降トレンドが発生しているということです。この場合、長い期間継続する可能性が高いトレンド相場です。
こういった「本物のトレンド」を見極めることができるのが、パーフェクトオーダーの最大の特徴です。
期間を3つの分ける場合は、短期(5〜20日)中期(50〜89日)長期(100〜233日)が一般的。
この裏にあるカラクリはシンプルで、移動平均線の相場の動きに対する感度です。移動平均線は短期>中期>長期の順に反応するので、上昇がしっかり続くと、上から短期>中期>長期の順序になっていきます。また、逆に下降が続いていけば、下から短期<中期<長期という順序になっていきます。
トレンド把握のテクニカル指標「移動平均線」
パーフェクトオーダーを形成する移動平均線はテクニカル指標の基本です。
移動平均線とは
つまり、20日移動平均値は20日分の平均価格であり、その平均価格を順番につないだ線が20日移動平均線になります。
なお、20日と表していますが、この“日”は日足だけを示すものではなく、20日移動平均線とはローソク足20本分の平均値をラインにしたものです。したがって、時間足が1分足でも4時間足でも関係なく、20日移動平均線は存在します。
この移動平均線の特徴として、ある一定期間の平均値を使用しているため、目先の大きな上下の値動きにあまり影響されることがなく、為替レートの方向性が上昇方向なのか下降方向なのか視覚的にわかりやすいことです。
つまり、移動平均線とは「トレンド把握の指標」であり、このトレンドを表す移動平均線が並列に並びパーフェクトオーダーと呼ばれる状態を作った場合は相当に強いトレンド状態にあることになります。
トレンドを示す移動平均線が並列に並ぶ=強い方向感が出ているからトレンドフォロー(順張り)が狙い目!
パーフェクトオーダーの強み&弱み
パーフェクトオーダーは見つけやすい移動平均線
大きなメリットはチャート上でトレンドがパッと見でわかることです。
3つの移動平均線の上下関係だけで判断することができます。MT4の設定方法は移動平均線を3つ設定するだけで難しくないため、初心者の人でも十分活用することができます。
また、パーフェクトオーダーでは短期線だけではなく、中期・長期など複数の時間軸が同じトレンドを表わしているため、弱く短いトレンドの場合はパーフェクトオーダーが発生せず、無駄なエントリーを減らすことができます。
短期〜長期の総合的なサインだから発生した時の信頼性も高い!
パーフェクトオーダーの特性上、トレンドラインが支え(または抵抗)となる場面も多く、トレンド方向や強さを意識しやすいパターンです。
パーフェクトオーダーは出現頻度がとても低い
パーフェクトオーダーのデメリットは「出現頻度が少ない」ということです。
あまり出現しないからこそ価値があり、大きな利益を得ることができる可能性は高いのですが、なかなか出現しないレア物です。
つまり、出現頻度が低いパーフェクトオーダーは待つものではなく見つけるものです。移動平均線の並ぶチャートを見ながら、パーフェクトオーダーの出現に気付けることが重要になります。
普段トレードしない通貨ペアでもパーフェクトオーダーが発生していれば狙いにいこう!
パーフェクトオーダーでのエントリーポイント
パーフェクトオーダーの出現=エントリー
パーフェクトオーダーは出現頻度が少ない、つまりエントリーチャンスは少ないが収益チャンスが大きい状況であり、トレードスタイルに関わらず逃してはいけない場面です。
私の取引環境では、4枚のモニタでチャートを広げ、複数の通貨ペアを監視していますが、パーフェクトオーダーが出現している通貨ペアを見つけた場合はほぼ機械的にエントリーするようにしています。
メジャー通貨(ドル円・ユーロドル・ポンドドル)だけではなく、ユーロオージーやユーロポンドなど、日頃見ないようなマイナー通貨でもしっかりと出現する場合にはエントリーします。
パーフェクトオーダーを見つけたら無条件にエントリー!で良い
通貨ペアごとに多少なりとも癖などがあるが、どの通貨ペアにもパーフェクトオーダーは有効で利益を取りやすいパターンであることを覚えておきましょう。
ゴールデンクロス&デッドクロスがキッカケ
パーフェクトオーダーの発生とともにエントリーして、大相場の初動から乗っていくとことが理想ではあるが、単にパーフェクトオーダーの発生だけをエントリーのサインとすることはお勧めできません。
パーフェクトオーダーが発生したということは、確かに強いトレンドが出ているということは言えます。ただ、3本の移動平均線が並んでから成立するパーフェクトオーダーは形づくられるまで時間が掛かるため、それが小さいトレンドだと、パーフェクトオーダーが出たところでトレンドが終わることがあります。
そのため、パーフェクトオーダーが今後も続く可能性が高いというプラスアルファの根拠がないと、ダマシに引っかかってしまう可能性が高くなります。
そこで注目するのが「ゴールデンクロス・デッドクロス」です。ゴールデンクロスは買いの場合のシグナルとして、デッドクロスは売りの場合の有名なシグナルです。
このゴールデンクロスやデッドクロスが出た直後にパーフェクトオーダーになった場合には、2つのシグナルが勢いを強め「長期トレンドが続く可能性」が高いといえます。このようなチャンスを逃さずにトレードをすることが重要です。
平均値の差から見えるエントリーポイント
それでは、実際にチャート上で見てみましょう。まずは、チャート上に短期の移動平均線と長期の移動平均線を表示させます。
短期の期間としての設定値は5~20の間、長期の場合は75~200の間くらいにします。この2つの移動平均線にあまり差がなければ、意味がありません。まずは、ゴールデンクロスの例です。
赤色の線が短期の移動平均線、水色の線が長期の移動平均線です。ちょうど真ん中あたりで赤色の短期移動平均線が水色の長期移動平均線を下から上に突き抜けてゴールデンクロスが発生しています。
このゴールデンクロスが出現すると、短期的には上昇方向であると判断され、ちょうどクロスした付近で買いを入れるエントリー方法が主流です。
ゴールデンクロス後の3本の移動平均線に注目
パーフェクトオーダー時のスキャルピング手法
パーフェクトオーダー発生時はポジション保有
仮にパーフェクトオーダーが発生しているけれど、うまく初動に乗れなかったとしましょう。それでもスキャルピングではエントリーします。
パーフェクトオーダーが継続しているということは、強いトレンドが発生中なので出遅れたと思ってトレンドに追随しましょう。
スキャルピングの基本は「トレンドに乗った順張り投資」です。仮に乗り遅れたとしても「パーフェクトオーダーは明確に強いトレンドである」ということを信じてエントリーしてよいと思います。
出遅れたと思っても「移動平均線が並列に並ぶ限りはエントリーチャンス」
そのうえで、トレンド発生中の推進局面でのトレードをする際は、ひと回り下位の足で細かい上下を見ながら、押し目買い・戻り売りを狙って細かくトレードをしていくことになります。
その際、損切りラインは必ず設定して、逆行したら一旦撤退します。そして、トレンドが再開するのをしっかり待って、(パーフェクトオーダーが継続していれば)もう一度エントリーを狙います。強いトレンド発生中の調整局面は絶好の押し目買い・戻り売りのチャンスです。
「パーフェクトオーダー中の調整局面」は強気に攻めやすい
また、その他にもプラスアルファの根拠がある場合はそれも大いに活用しましょう。
例えば、調整トレンドにオシレーター系テクニカルを使って反転ポイントを探ったり、調整が終わってトレンド再開するのを、他のトレンド系テクニカルのサインで判断するのも常套手段です。
マルチタイムフレームで判断する
仮に5分足チャートで明確なパーフェクトオーダーが発生していたとします。ここでエントリーすべきかどうかですが、エントリーの前にまずは上位足のトレンドを確認しましょう。つまり「マルチタイムフレーム」で判断することことが必要です。
チャートを時間足毎に見ていくとわかるように、週足・日足のトレンドの中に、4時間や1時間のトレンドがあり、さらには15分や5分足のトレンドがあります。
スキャルで短期足だけを見ると全体トレンドが見えないから注意!
ですが、この時間足毎のトレンドには強弱があります。日足や週足のトレンドが最も強く、時間足が短くなるほどそのトレンドが弱くなるのです。大は小を兼ねるといった感じでしょうか。
つまり、上位足のトレンド(マルチタイムフレーム)を見ることで、短期のトレンドや動きも予測できます。
全体トレンドをつかむ時に移動平均線を活用
上位足のトレンドってどうやったらわかるの?という意見がありますが、それが先に紹介したゴールデンクロスやパーフェクトオーダーなのです。
上昇トレンドや下降トレンドを先程のゴールデンクロスやデッドクロスやパーフェクトオーダーで判断して、1分足や5分足でエントリーするという方法です。
時間足についてですが、1分足でエントリーする場合は1時間足を、5分足でトレードする場合は4時間足のトレンドを見ておけばいいでしょう。時間に差がありすぎる日足や週足はあまり役に立たないかもしれません。
具体的なスキャルピングの方法としては、1分足の場合、1時間足と1分足の2つがエントリーチャンスになった場合にエントリーするといった指針を持つとよいでしょう。
FXスキャルピングのエントリー手順
①1時間足で相場のトレンドを確認
トレンドを確認する方法としては、パーフェクトオーダーがベストでしょう。1時間でパーフェクトオーダーが出ている場面を探して、ロングかショートかのどちらを持つのかを決めます。
②押し目買い&戻り売りを狙う
その後は実際にスキャルピングのトレードを行うので、1分足でのエントリーを見極めることとなります。1時間などの大きな足ではトレンド方法を大まかに見定め、1分足では正確なエントリーポイントを探り出すので、分析方法がちょっと異なってきます。
ここでの移動平均線の使い方は、押し目買いや戻り売りのポイントを見つけることです。
言葉では説明がわかりにくいので、実際にチャート(移動平均線のデッドクロス)を見て説明しましょう。
まず、○印でデッドクロスが発生します。ここで、流れが下落方向だなと判断します。そしれレートはいったん下に落ち、赤色の移動平均線も一緒に下落していきます。そこからレートが上昇して、A点で、赤色の移動平均線とレートがタッチしています。ここが戻り売りのポイントです。
全体的な流れ(1時間の足)は下方向なので、この移動平均線に沿って再び下落する可能性が高いと予測して、ショートのエントリーを行います。その後、レートは下げて、同じように赤色の移動平均線と交わったところB点で再度エントリーを行います。
大きなトレンドをつかんだら、押し目や戻した時にエントリーして小刻みに利益を重ねていきます。
押し目買いの時は、これと反対の事をすればいいのです。移動平均線のところまでレートが落ちてきた、上がってきて、タッチしたら順張りでエントリーするのです。
スキャルピングでは、このような押し目買いや戻り売りの手法をよく使います。スキャルピングの場合は、エントリーして決済するまでの時間が短いことから、青い線ではなく赤い線のような短い足の移動平均線でエントリーするほうが好ましいです。そうすることで、何度も何度もトレードができ、利益を積み上げることが可能になります。
損小利大で利益を伸ばす
パーフェクトオーダーで強いトレンドに上手く乗れたら、利益を伸ばせるだけ伸ばすことが、資産を増やしていく上で重要になります。損失は小さく利益は大きくの「損小利大」の考え方です。
利益を伸ばすために必要なのが、利益確定ポイントの設定です。利益確定の目安は、直近の値幅の2倍にするのが一番分かりやすい方法です。
以下のチャートをご覧下さい。
参照:投資の教科書
Cを上にブレイクすると、BC間の値幅の2倍のDまでは上昇するのではないか、と想定できます。
ここで紹介した事例は、パーフェクトオーダーの有効性を説明するための典型ともいえる形です。この基本パターンを叩き込んで、色んなチャートを見て分析することで、相場の動きをかなり正確にイメージできるようになります。
パーフェクトオーダーまとめ
初心者の方こそパーフェクトオーダー狙いがお勧め
以上のように、スキャルピングで使えるパーフェクトオーダーの手法について説明していきました。最後にまとめということで、内容についておさらいしておきたいと思います。
パーフェクトオーダーは、複数の期間の異なる移動平均線が以下の順序に並ぶ状態のことです。
パーフェクトオーダー時の移動平均線の並び
下降トレンド:下から短期<中期<長期
このパーフェクトオーダーからは、「本物のトレンド」が発生したことがわかります。FXにおいては、この「本物のトレンド」で利益をいかに伸ばせるかが大切です。
そして、移動平均線の基本となるゴールデンクロスやデッドクロス、パーフェクトオーダーで長期足でのトレンドを判断します。その後、そのトレンドに沿って短期足でのエントリーポイントを見つけます。
これがスキャルピングFXの基本方針となります。
ここで紹介した手法は基本的な手法ではありますが、これだけを使って利益を出している人がいるのも事実です。「どんな手法がベストなのか」と迷っているFX初心者の方がいれば、まずはパーフェクトオーダーを使ってエントリーポイントを探すトレードを模索することをおすすめします。