・A-BOOKとB-BOOKの具体的な違いを知りたい
・FX取引においての各メリット・デメリットを把握したい
本記事のテーマ
FX会社「A-BOOK・B-BOOK」の賢い使い方
<スキャル歴12年の専業_億トレーダーがお届け>
FX会社は、A-BOOK・B-BOOKの2種類に分かれます。あまり知られていないため、「初めて聞いた」「何が違うの?」と疑問に感じる方も多くいるでしょう。
そこで今回は、FX会社のA-BOOK・B-BOOKの違いや、メリット・デメリットを解説します。最後まで読むことで、より優れた取引環境で利益を追求できるでしょう。
FX会社にはA-BOOKとB-BOOKがある
みなさんがFX会社を選ぶ際は、スプレッドやレバレッジの違いなどで判断することが多いと思います。むしろ、それ以外に各会社ごとの違いは見つけにくいですよね。
どのFX会社も大きな違いはないように思うんだけど。。
しかし、各FX会社ごとに注文の処理方法に違いがあり、同じ会社でも口座タイプごとに注文の処理方法を変えています。その注文方式によってA-BOOKとB-BOOKという呼び名に分けられます。
国内FX会社の多くはDD方式という方法で注文を処理しておりB-BOOKに分類され、海外FX会社の多くはNDD方式を採用しており、A-BOOKというカテゴリーに分類されています。
<国内外の注文分類>
A-BOOK | B-BOOK | |
---|---|---|
特徴 | 海外FX会社に多い | 国内FX会社に多い |
透明性 | 高い | 低い |
注文方式 | NDD方式 | DD方式 |
呑み行為 | なし | あり |
ディーラーの仲介 | なし | あり |
そのNDD方式は下記図のように、さらに「STP方式」と「ECN方式」に分かれます。
海外FXでは、口座タイプでSTP方式(スプレッドのみ)とECN方式(スプレッド+手数料)を選べる会社が多いよ
一見複雑に見えるNDD方式も「ディーラーを介さずに、注文が直接インターバンクに流される」という特徴は共通しています。顧客の注文がダイレクトに市場に通るため、透明性の高い注文方式と言えます。
一方で、DD方式は「投資家とインターバンク市場の間にディーラーが仲介し、実際に発注するのはディーラー」になります。それでは、両者の違いを詳しくみていきましょう。
A-BOOKとは
インターバンクに直接注文する方式(NDD方式)
A-BOOKと呼ばれる注文方式は「No Dealing Desk」の頭文字をとってNDD方式といいます。ノーディーリングという言葉の通り、顧客とインターバンクの間にディーラーが仲介することはありません。
トレーダーが注文を出すと、注文がそのまま市場に流れて約定されます。つまり、トレーダーが直接インターバンクに注文する仕組みです。
A-BOOKのメリット
A-BOOKを利用する最大のメリットは、透明性が高いことです。NDD方式では、ディーラーの仲介がないため、FX会社が「呑み行為」をすることはできません。
また、約定力が高いことも大きなメリットです。B-BOOKに比べると、約定拒否やスリッページが発生する確率が低くなっています。相場が荒れ気味のときでも、希望通りのタイミングとレートで、スピーディーに注文を通すことができます。
A-BOOKのメリット
・約定力が高く、スリッページが発生しづらい
A-BOOKのデメリット
A-BOOKを利用するデメリットは、スプレッドが広いことです。NDD方式では呑み行為ができないため、スプレッドがFX会社の利益になります。
FX会社からすると、ある程度はスプレッドを広げて手数料を取らなければ、会社経営が成り立たないというわけです。
A-BOOKのデメリット
ただし、スプレッドが広いからといって、必ずしもトレードが不利になるとは限りません。その理由は、この後に詳しく説明します。
B-BOOKとは
ディーラーが仲介する注文方式(DD方式)
B-BOOKと呼ばれるDD方式とは、「Dealing Desk」の頭文字を取ったものです。DD方式では、顧客とインターバンクの間にディーラーが仲介することになるため、ディーラーの権限が強い注文方式といえます。
トレーダーの注文は、ディーラーの判断でインターバンクに流されることもありますが、多くの場合は、顧客の注文をFX会社が相殺する「カバー取引」が行われます。
例えば、トレーダーが買い注文を出すと、FX会社側は同じ金額の売り注文を出して相殺(カバー取引)します。そのため、トレーダーの利益はFX会社の損失となり、トレーダーの損失はFX会社の利益となる「利益相反の関係」です。
B-BOOKのメリット
B-BOOKのメリットは、スプレッドが狭いことです。スプレッドは実質の手数料であるため、スプレッドが狭いほうが有利に取引できます。
B-BOOKのメリット
ただし、スプレッドを狭く提供できるということは、スプレッド以外で利益を出していることを意味します。B-BOOKは「ストップ狩り」や「レートずらし」などの為替操作が可能なので、スプレッドの水準だけを見て、FX会社を選ぶのはお勧めしません。
B-BOOKのデメリット
B-BOOKのデメリットは、呑み行為があることです。呑み行為とは、顧客の注文を市場に通さないことを意味しており、FX会社側に有利になるように操作することです。
DD方式においては、注文がインターバンクに流れているのかを確認できないため、知らないうちに損失を被ってしまう可能性があります。「B-BOOKは透明性に欠ける」と言われるのは、これが理由のひとつです。
DD方式(B-BOOK)の透明性が低いとされる理由
・為替レートをズラされる
・約定拒否になる
・故意のシステムダウン
・故意のスリッページ
A-BOOKとB-BOOKの利益の仕組み
A-BOOKのビジネスモデル
A-BOOKの収入源は、顧客が注文するごとに発生する手数料(スプレッド)です。そのため、顧客の取引回数が多いほど、A-BOOKの利益が増えていきます。
取引回数をより多くしてもらうためには、ある程度はFXトレードで勝ってもらわなければなりません。そういった意味では、顧客が稼ぐほどFX会社が儲かる仕組みだといえます。
顧客とA-BOOKのFX会社は、win-winの関係!
そのため、A-BOOKは「キャッシュバック」や「取引サポート」など、トレーダーを全力で支援してくれるのです。もちろん、大きな利益を出した場合でも、口座を凍結される心配はありません。
B-BOOKのビジネスモデル
B-BOOKはトレーダーと市場の間にディーラーが入り、注文を市場に流すのか、呑むのかをディーラーが決定します。
注文が市場に流されなかった場合、トレードの相手になるのはFX会社です。そのため、トレーダーが利益を出せばFX会社は損失となり、トレーダーが損失を出せばFX会社は利益になります。
顧客とB-BOOKのFX会社は、利益相反の関係!
つまり、B-BOOKからすれば、下手なトレーダーは有難い存在ですが、上手なトレーダーは邪魔な存在なので、口座凍結の可能性があります。ただし、多くの個人トレーダーはトータルでは負けてしまうので、B-BOOKは利益を確保できるというわけです。
A-BOOKとB-BOOKの使い分け方
A-BOOKはドンドン稼ぎたい方におすすめ
A-BOOKは、取引量やトレード手法に関する制限が少ない傾向があります。スキャルピングを禁止していないFX会社も多いので、得意なトレード手法を使ってドンドン利益を狙いましょう。
先ほど説明したように、ドンドン稼ぐ顧客はA-BOOKにとっては有難い存在です。もしも、スプレッドの広さが気になるようであれば、XM のZERO口座のように、スプレッドの狭い海外FX会社を利用してみましょう。
B-BOOKはコツコツ稼ぎたい方におすすめ
B-BOOKを利用するときは、取引量の多いスキャルピングは控えたほうが無難です。スキャルピングOKのFX会社であっても、利益が多すぎると「呑み行為」で損する可能性があります。
極端に大きな利益が出ないようにするために、スキャルピングの取引量は最大10ロットにするなど、自分で上限を決めましょう。
ただし、B-BOOKのボーナスは派手な傾向があります。口座開設ボーナスを利用しながら、取引量を抑えてコツコツ稼ぎたい方にはおすすめです。
効率的に利益を追求する2つのコツ
資金が増えたらA-BOOKに乗り換えよう
現在、B-BOOK(国内FX会社)を利用している方は、資金が増えてきたらA-BOOK(海外FX会社)に乗り換えたほうが、効率的に利益を追求できます。
少額取引の初心者であれば、B-BOOKを利用しても問題ありません。ただし、一度にトレードできる資金が限られていることや、透明性に欠けるDD方式が採用していることから、国内FX会社で大きな資金の取引をするには、どうしても不安が残ります。
スプレッドの狭さや口座ボーナスを目的に、B-BOOKを利用している方は、利益が安定してきたら、透明性の高いA-BOOKへの乗り換えを検討してください。
とくにスキャルピングのような短期売買では、約定力の高さが重要となるため、B-BOOKを利用したほうが優位性の高い取引ができます。
A-BOOKとB-BOOKの賢い選び方
・利益が安定してきたら、A-BOOKの資金割合を増やしていく
・1回の取引量が10ロット以上になったら、A-BOOKに一本化する
スキャルピングはA-BOOKのXM口座が最適!
スキャルピングに最適なのは、A-BOOKのXM口座です。大手の海外FX会社である「XM」では、スキャルピングを公認しているため、堂々とスキャルピングができます。
XM公式サイトの「よくある質問」にも明記してある!
また、XMでは通常口座よりもスプレッドの狭いECN方式の「ZERO口座」が用意されています。XMポイントやボーナスはないものの、手数料を考慮した実質スプレッドは米ドル/円で1.1pipsなど、海外FXの中でも狭いほうです。
B-BOOKの国内FXに比べると、スプレッドが広い印象を受けますが、A-BOOKのXMが持つ約定力の高さや、呑み行為がない点を踏まえれば、スプレッドの差もほとんど気にならないでしょう。
スルスルと注文が通るA-BOOK(ECN方式)は何よりもスキャル向き
さらに、XMポイントやボーナスを活用するとA-BOOKのXMはFXでとても稼ぎやすい環境にあると言えます。